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遡
タイムカプセル1-4
しおりを挟む「あ!!!来た来た!!!」
周りはガヤガヤと騒がしい筈なのに、ストレートに耳に聞こえてくる那奈の声。
ひょっこりと樹希の後ろから顔を見せると、那奈が私たちに指をさしているのが見えた。
「心結~!悠~!」
那奈は猛スピードで私たちに駆け寄ってくる。
「遅い!お腹空いた!焼きそば食べよ!あとたこ焼き!」
「歯に青のりが付きそうなチョイスばっかりだね(笑)」
「悠、食べる気なくなること言わないで(笑)」
「歯に青のりつけてる那奈も魅力的だよ!」
「ーねぇ、この天然小悪魔どうにかして…」
「お茶か何かで濯げば大丈夫だよ!」
「心結…全然フォローになってない(笑)」
「あれれ?」
そんな私たちが会話をしている中、のんびりと輪の中に入って来た恭と蓮。
「樹希、ありがとな。」
「んや、わたあめ食ってたら偶然遭遇した(笑)」
「ちょっと待て、チョコバナナはどうしたよ(笑)」
「その前に完食」
「ふざけ(笑)」
みんなと会うのは、恭の家でお餅を食べて以来だから2日振り。
久しぶりでも何でもなく、暇さえあれば会っている私たちは、新年の挨拶も元旦に済ませ、年賀状も手渡し。
「心結、すげぇ鼻とほっぺた赤いけど」
蓮が私の顔を見て言う。
「え、うそ?」
「うん。カイロは?」
「背中とお腹とポケットに2つ」
そう私が言うと、蓮は顔を崩して笑う。
「実はね、開けてないのも2つ持ってきたんだよ。何かあった時用に。だから全部で6個持ってきてるよ」
「ふっ…(笑)」
「あれ、蓮が珍しく笑いこらえてる」
「まじ?蓮が顔崩して笑うのなんて4年に1回くらいなはずなのに…」
「なになに、何したら蓮が笑ったわけ?」
「心結何したの~」
「したもなにも、今日はカイロ6個持ってきたよって話をしただけで…」
何でこんなに笑われるのかさっぱりっと思っている中、みんなは顔を合わせた後、声を大にして笑い始めた。
え?
何故?
そして私にこう一言。
「「多すぎだから!(笑)」」
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