3 / 13
遡
タイムカプセル1-2
しおりを挟む小学校1年生の時から同じクラスの腐れ縁仲間。
いつの間にか仲良くなって、いつの間にか共に行動するようになった6人。
同じ学区に住んでいるから、中学校も同じ所へ通うけれど、部活が始まり、勉強も難しくなる。
中学校を卒業したら、みんな違う高校に通うかもしれない。
「会う事、遊ぶ事が少なくなる前に」
「大人になっても仲の良い友達でいられるように」
と、私たちは6人でタイムカプセルを埋める日を色々話し合った結果、タイムカプセルを埋める日は、6人で初詣に行く日になった。
「那奈、餅食べすぎて太らないようにね(笑)」
「うるさいんですけど!樹希だって甘いもの食べすぎて太ってもしらないから!」
「俺太らないもん~」
「むかちーん!」
「まぁまぁ那奈、落ち着いて?那奈は太ったって可愛いから気にしないの」
「…太る前提?え、悠の中ではうち太る前提??」
「あれ、そういう話じゃなかったの?」
「~~心結ー!!」
「よしよし(笑)」
「元旦は櫻井家恒例の餅つきあるから、みんな暇だったら普通に玄関入っていいから!」
「…食べに行く…」
「那奈…(笑)」
「蓮は安定の櫻井家に泊まり?」
「うん。どうせ親は恭丞んとこ家族とどんちゃん騒ぎするだろうし」
「俺も今年は恭丞んとこ泊まろうかなぁ」
「俺は別に構わねぇよ!」
他愛のない話で盛り上がりながら、帰路に就く。
家に着いてすぐ、私はタイムカプセルに入れるものを何にしようか決めるために、部屋の至る所を探した。
自分が大事にしているものはなんだろう?
これかな?
あれかな?
それかな?
中々“これだ!”と1つに決められない私。
「んー」と唸りながら部屋のロフトに置いてあるダンボール箱を漁っていると、小さな缶ケースがあった。
その缶ケースには歪な字で『たからもの』と書かれていた。
「―なんだっけ…?」
缶ケースに付いていた埃を軽く払い、中を開ける。
そこには、今で思い出が沢山詰まっているものばかりが入っていた。
一つ一つ手に取ると、まるで昨日のことのように思い出されるその時の記憶。
「うん、これにしよう」
私が今も、そしてこれからも大事にしていきたいもの―
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
あまやどり
奈那美
青春
さだまさしさんの超名曲。
彼氏さんの視点からの物語にしてみました。
ただ…あの曲の世界観とは違う部分があると思います。
イメージを壊したくない方にはお勧めできないかもです。
曲そのものの時代(昭和!)に即しているので、今の時代とは合わない部分があるとは思いますが、ご了承ください。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
全力でおせっかいさせていただきます。―私はツンで美形な先輩の食事係―
入海月子
青春
佐伯優は高校1年生。カメラが趣味。ある日、高校の屋上で出会った超美形の先輩、久住遥斗にモデルになってもらうかわりに、彼の昼食を用意する約束をした。
遥斗はなぜか学校に住みついていて、衣食は女生徒からもらったものでまかなっていた。その報酬とは遥斗に抱いてもらえるというもの。
本当なの?遥斗が気になって仕方ない優は――。
優が薄幸の遥斗を笑顔にしようと頑張る話です。
ゴーホーム部!
野崎 零
青春
決められた時間に行動するのが嫌なため部活動には所属していない 運動、勉強共に普通、顔はイケメンではない 井上秋と元テニス部の杉田宗が放課後という時間にさまざまなことに首を突っ込む青春ストーリー
私の日常
アルパカ
青春
私、玉置 優奈って言う名前です!
大阪の近くの県に住んでるから、時々方言交じるけど、そこは許してな!
さて、このお話は、私、優奈の日常生活のおはなしですっ!
ぜったい読んでな!
俺にはロシア人ハーフの許嫁がいるらしい。
夜兎ましろ
青春
高校入学から約半年が経ったある日。
俺たちのクラスに転入生がやってきたのだが、その転入生は俺――雪村翔(ゆきむら しょう)が幼い頃に結婚を誓い合ったロシア人ハーフの美少女だった……!?
アオハル・リープ
おもち
青春
ーーこれはやり直しの物語。
とある女子高生のミカは他人の心の後悔が“杭”として見えていた。
杭は大なり小なり、その人の後悔に応じてある。後悔が消えると同時に杭は跡形もなく失われる。
そんなミカはクラスメイトの心の中にとてつもない異様な形の杭を見てしまった。
気になっていると、その杭はどんどん大きくなり、やがてクラスメイトの心を蝕む。
それが耐えられなくて、見ていられなくて、ミカがクラスメイトの手を取ると、何故かその杭を初めて見た日に戻ってしまった。
タイムリープした意味はわからない。けれど、未来を知っているからこそ今度は救えるとミカは思った。
ミカは自分に与えられたその力で、友達の悔いを取り除き未来を明るくする。
この日々が、暗いものではなく。
尊く、輝かしいものになるように。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる