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ミルクティー
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「うそ……」
マカリが言った言葉が信じられなくて、瞬きする。
「嘘じゃない。僕は、ヴィオラを愛してる。……それとも、やっぱり他の男の方がよくなった? それでも、諦めないけど」
そんなこと、あるわけがなかった。
私はずっと、マカリが、マカリのことだけが好きだった。
「でも、でもっ! マカリは私のこと、好きじゃないはずで……」
だから、私が何度告白しても答えてくれなかったのだと思ってた。
「好きだよ!」
そういったマカリの顔は耳まで真っ赤だった。
「ごめん。信じられないの、僕のせいだよね。わかってる」
マカリは俯いて、それからもう一度私の手を握った。
「……聞いてくれる? 僕の過去のこと」
「はい、マカリの好きなミルクティー」
私が、ミルクティーをテーブルに置くと、マカリは微笑んだ。
「ありがとう」
とりあえず、場所を移すことにした。王都での私の家だ。
そんなに広くはないけれど、外よりは落ち着いて、話ができるはず。
マカリはミルクティーを一口飲むと、ゆっくりと話し始めた。マカリの過去のことを。
マカリが言った言葉が信じられなくて、瞬きする。
「嘘じゃない。僕は、ヴィオラを愛してる。……それとも、やっぱり他の男の方がよくなった? それでも、諦めないけど」
そんなこと、あるわけがなかった。
私はずっと、マカリが、マカリのことだけが好きだった。
「でも、でもっ! マカリは私のこと、好きじゃないはずで……」
だから、私が何度告白しても答えてくれなかったのだと思ってた。
「好きだよ!」
そういったマカリの顔は耳まで真っ赤だった。
「ごめん。信じられないの、僕のせいだよね。わかってる」
マカリは俯いて、それからもう一度私の手を握った。
「……聞いてくれる? 僕の過去のこと」
「はい、マカリの好きなミルクティー」
私が、ミルクティーをテーブルに置くと、マカリは微笑んだ。
「ありがとう」
とりあえず、場所を移すことにした。王都での私の家だ。
そんなに広くはないけれど、外よりは落ち着いて、話ができるはず。
マカリはミルクティーを一口飲むと、ゆっくりと話し始めた。マカリの過去のことを。
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