リアリスとラフィー

「欠品とサービス率」

あたしはリアリス。
青い髪に青い瞳をした女の子。
古びた灰色をしたセーターにズボン姿、長靴を履いている。

宇宙都市プリンプリン市ではメンテナンス作業の最中。

「はあ、在庫管理だよう」
「そうですわね。リアリス」
ラフィーが答えた。ラフィーは市長の娘で紫の髪に青い瞳をした女の子だ。青いワンピース姿をしてスニーカーを履いている。

「たまにあたしはうどんが食べたくなりますわ」
ラフィーが答えた。
「確かにうどんは美味しいからね」
珈琲を淹れる。学校の校庭で。
香りが豊かに燻る。

(あたしは許されているのかもしれない。宇宙からも) 

「今度行くB056宙域ってどのようなものなのでしょうね」
ラフィーが感慨深げに話した。

宇宙は深い宇宙蒼。珈琲の香りが琥珀色の液体から立ち込める。

とりあえずあたしは欠品を出さずに済んだことに安堵するのだった。