リアリスとラフィー

あたしはリアリス。

あたしはリアリス。青い髪に青い瞳をした少女で、さっきまで自宅にあるゲーム機でダンスしていたとこ。

激しいダンスはみんなのビート！

プリンプリン市は直径3キロメートルほどの球体をした宇宙船を兼ねた都市だ。

あたしは徒歩で学校に向かう。

ラフィー、紫の髪に青い瞳をした少女が街区であたしに話しかけてくる。ラフィーは市長の娘だ。

「リアリス、紅白饅頭はいかが？」
差し入れだ。色鮮やかな紅白饅頭だ。

ラフィーは昔は我が儘なお嬢さまだと感じていたけれど、最近は気が利くようになっている。

ま、本人には内緒だけどね！

「なによ。ニヤニヤして？」
「何でもないよ？」

プリンプリン市に植えられた桜の花が綺麗だ。

綺麗なものをたくさん味わっていくのだろうなあ、とあたしは春の日射しのなかでそう感じていたのだった。