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第1章 救出篇
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しおりを挟む学校の授業は午前中で終了してしまい、私は暇を持て余している
理事長室で待機しているけど、部屋には私以外誰もいない
ティモシー兄様は4年生の担当みたいでまだ授業をしている
ティモシー兄様は授業が始まる前に、この部屋の事を色々説明してから慌てて授業に戻って行った
理事長室はこの学校で1番安全な場所らしい、この部屋の鍵を持ってるのは理事長だけで、この部屋の鍵を閉めたら誰も入って来れない。
窓も強化ガラスで出来てるみたいで簡単には割れない
何もする事が無いと眠たくなるわね
勉強が遅れてるから予習したいけど、さっき教科書見てみたけど何がどうなってるのかよく分からない
理事長室には色々と本があるけど私が読んで理解できそうなのは、歴史書だけだけど勝手に読んでいいのかしら?
罪悪感があるけど歴史書を手に取り表紙をめくってみる
えっと・・・・・・
何語?
他国の文字は読めないけど書いてある文字を見たら、何処の国かはさすがに分かる
だけどこの文字は1度も見たことがない
この国と全く交流がない国の文字なのかしら?
だけど表紙にはこの国の字で歴史書と書いてある
ん~、考えても全く分からない
コンコンコンッ
読める箇所がないか本を捲っているとドアがノックされた。
ティモシー兄様が来たのかな?
ティモシー兄様はこの部屋の鍵を持ってないから、机に本を置いたままドアに向かい鍵を開けた
ガチャッ
鍵が開いてからすぐにドアが開きティモシー兄様が入ってきた
「こらっ、相手が誰か確認してから鍵を開けないとダメだろ。もしも、ドアの向こうにいたのが悪いやつだったらどうするんだ」
「ごめんなさい」
ティモシー兄様はため息をつきながら私の頭をポンポンした
「ん?歴史書を読んでたのか?」
「読もうとしたけど何語か分からなくて読めなかった」
ティモシー兄様は本をパラパラ捲り、キラキラした目で本を見ている
「古代文字だな、個人で古代文字の本を所有してるなんて流石だな。俺も欲しいけど数は少ないしかなり高額だから手に入れるの難しいんだよな」
「古代文字?ティモシー兄様は読めるの?古代文字は貴族として読めて当たり前なの?」
「古代文字は数千年前にこの国で使われてた文字だよ。読める人は殆ど居ないだろうな。専門的に研究してる人だけだろ。俺もその研究をしてる1人だから、全てではないけどある程度読めるぞ。この本は難しいけどな」
「もしかしてこの研究を続けるために教師になったの?」
「あたり。この学校は古代文字や遺跡を調べる団体が所属してるからな。そう言えば詳しく言って無かったな俺の担当教科はこの国の歴史だよ。気になることがあるならまた今度話すよ。父上達がレベッカさんを保護したって連絡が来た。今は俺の家にいるから一緒に帰ろう」
「本当!?お母様は怪我してない?あの男はどうなったの?」
「レベッカさんに怪我は無いみたいだぞ。エレーナの父親と愛人親子は取り敢えず、城にある地下牢に入れられている。あの男達をどうするかはこれから決めるみたいだ。あの3人にエレーナとレベッカさんが何をされてきたか詳しくお前たちから聞いて、お前たちの意見を参考にどんな刑になるか決まる」
「そっか。お母様に会いたいし早く帰ろう」
すぐに帰る準備をして学校から出た
あの3人の処分か・・・・
どうしたらあの3人が苦しむことになるから?
アンナはどうなるのかしら?
親に振り回されたって考えもあるけど、あの子だってもう9歳なんだから、両親がやってはいけないことをしてるのは理解してるはず、それを止めもしないで一緒になって私たちに色々してきたんだから同罪よね
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