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9.※ キスの先は

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部屋で自分のベッドにごろんって横になる。

オレは、今朝のことを思い出していた。


・・・・桐谷と、キス、した。

やっぱ、すっげー気持ちよかった。


昨日イライラしてたのも、桐谷にキスを拒否されたからで。

自分が桐谷とキスするのが好きなんだって、自覚してしまう。


だってさ、なんか、すげー気持ちイイんだもんな。


今までいろんな女のコとキスしたけど、こんな風に思ったことって、ない。

もちろん、オレは男だからリードすることがほとんどで、相手から積極的に求められることって、桐谷ほどはなかった・・・・


『星野・・・・』

すげー切ない声で、オレのこと、欲情した瞳で見て。


「・・・っ」

思い出すだけで、ぞくって、した。


オレは自分で左の首筋を撫でる。

『星野・・・・ 左の首筋、弱いんだな・・・・』

「・・・んっ・・・・・」


首筋、舐められて、声が抑えられなかった。


思い出しているだけで、だんだん、下半身が熱を持ってくるのがわかった。


「・・・こん、なに、なんのかよ・・・・」

オレは自分で自分のモノに触れた。

もうそこは勃ち上がってしまってて。


・・・キス、して、すげー気持ちよくて。

で、オレたちは一応つき合ってるわけで。

そしたら・・・・ そのうち、次の段階に行くわけだよな・・・・・


あいつ・・・・・ オレのカラダも、求めてくんのかな・・・・・

『星野・・・・』

あの瞳で、オレを見つめて。


オレは下着の中に手を入れて、自分のモノを刺激した。

目を閉じると、桐谷のカオが浮かぶ。


あいつが。 オレの股に顔を埋めて。

「ふっ・・・・ ん・・・は」

舐められるのを想像すると、すげー興奮した。


やっべ・・・・

すげ、気持ちイイ・・・・!


オレの手は、くちゅくちゅと濡れた音を立てる。

「は、ぁ・・・・・、きり、や・・・・・!」


出る・・・・・っ!


どくんっ!


「・・・・・っ、く、は、ぁ・・・・・」


自分の手に、吐き出してしまった。

・・・・桐谷のこと、想像しながら。


ティッシュで拭きながら、頭が少し冷めていく。


オレ・・・ なんか、相当毒されてねー・・・?

桐谷のこと想像しながらスルなんて、重症だろ・・・・・


・・・・・気持ちイイことは、好きだ。

桐谷とのキスは、気持ちイイ。

でも、その先って、どうだろう・・・・?


桐谷にフェラされんの想像して、気持ちよかった。

それ、から、は・・・・・?


「うーん・・・・・・」

オレに組み敷かれてる桐谷。 

・・・・・なんか、想像、出来ない・・・ てか、違和感、が、ある。


それよりも。


桐谷に組み敷かれてる、自分。

ベッドに、押し倒されて。

今まで女のコにしてきたことを、自分が、される。


『・・・星野、かわいい』

「・・・・っ」

やべ。

想像してるだけなのに、ぞくって、する。



その時。

♪~


スマホが急に鳴って、びくってした。


慌てて手に取ると、桐谷からだった。

さっきまで想像してた相手からで、ちょっと焦ってしまう。


すうー、はあー


オレは一つ深呼吸をしてから、電話に出た。


『あ、星野』

「・・・・おう」

『今電話、大丈夫か?』

「ああ」


電話から聞こえる桐谷の声を、心地いいと感じてしまう。


『・・・週末さ、なにか予定あるか?』

今日は金曜日。

「んー。 日曜は予定があるけど、明日はなんもねーよ」

日曜日は、陽人に誘われた合コンだ。

『・・・そうか。
 じゃあ、明日、会わないか?』

「明日?」


週末になるから、桐谷と会うのは次は月曜日だと勝手に考えてた。

でもよく考えたらつき合ってんだし、週末だって、会えるよな。


「いいぜ」

明日会えるって思ったら、なんか少し、気分が上がるのを感じた。


『星野、なにかしたいことあるか? 行きたいところとか』

「えー?」


改めて聞かれると・・・・・ なにも、特に思いつかない。

休みの日に陽人たちと遊ぶときは・・・・

もちろん、映画とか、なにか目的を持って会うこともあるけど、ただぶらぶら過ごすだけで、目的なく会うことも多い。


「別にねーな・・・・・ てきとーにするんでも、よくね?」

『・・・星野が、それでいいなら』


結局、特に予定は決めず、午前中に駅で会う約束をした。


『じゃあ、明日な』

「ああ」

『・・・・おやすみ』


・・・・明日、桐谷と、会う。

なんか、すげー、楽しみだな。



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