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最終章 エピローグ編
挿話 ストール領にて
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リリライトに与する白薔薇騎士及びミュリヌス学園生徒の親類縁者には、リンデブルグ家以外にも事情の説明と家族にはその罪を問わない旨を伝えるための使者が遣わされていた。
使者に選ばれたのは、コウメイの配慮もあって、例えばリューイのように当人と関係が深い人間が選ばれることが多かったが、中にはそういった『関係が深い人』に該当する者がいない人間もいる。
ミュリヌス学園、学生の頂点に立つ2年首席ステラ=ストールは、その内の1人だった。
そういった人間には、龍牙騎士なり王宮内の文官なりがその任を負っていた。
ストール家への使者に選ばれたのは、王宮内で書記官見習いを務める青年レオルスだった。
「――これは、どういうことなんでしょうか」
ストール家。
ヴァルガンダル家やレイオール家など、代々王族の護衛騎士を輩出している最高位の貴族と肩を並べる程の名家だ。
ストール家は、護衛騎士の両家とは違い、他の有力貴族同様に領地を持ち、そこの統治を任されている。いわゆる聖アルマイト王国に属する諸侯の1つである。
そのストール領へレオルス達が辿り着いた時、彼と彼の付き人達は絶句した。
領地一帯が崩壊している。
正確に言うならば、焼き払われたような家屋の残骸が残っているだけで、人間や家畜などを含めた生物の気配が全くしないのだ。それでいて死体らしきものもない。
形あるものは全て崩壊し、忽然と生物が消えてしまったーーまさにそんな燦燦たる光景だった。
「ひどい有様ですね……一体、どういうことなんでしょうか」
領地内を馬車で回って探索するレオルス一行。
よく周りを見てみると、どうもこの荒廃ぶりは、つい最近のことではないようだ。数年――下手すると数十年、数百年程に滅びて、それ以後ずっとこの状態なのではないだろうか。焼け残った建屋の残骸である木材の腐り方などは、短くはない年月の経過を感じさせる。
「やはり生き残っている人間はいませんね」
別動隊がレオルス本体に合流してきて報告をしてくる。
レオルス本体も、当初の目的であるストール家屋敷を訪れたが、そこも他の家屋同様に崩壊していた。
「ネルグリア帝国との戦争時に焼き討ちにでもあったんでしょうか?」
ぽつりと付き人の1人が言う。
確かにこのストール領は聖アルマイト王国北方の山奥に位置する辺境にあり、かの国との戦争の際に被害に合う可能性もゼロではない地理条件だ。
ただ、この領地内に入るにも険しい山道を越える必要があり、それを越えたからといって得るものが多いわけでもない。戦線からも遠く離れたこの地をあえて襲う程の戦略価値があるわけではない。
それに、先ほどからレオルスが感じている通り、この荒廃ぶりは1年2年程の年期とは思えないのだ。
「そもそも、ストール侯というのはどういった御方なんでしたっけ? 僕も名前はよく耳にしますが、実際にお姿を目にしたことは無いですね」
そのレオルスの問いに、明瞭な返答が出来る者はいなかった。皆一同に首を傾げて、お互いにレオルスと同じ疑問をぶつけあっている。
(――妙だな)
名家中の名家の貴族なのに、誰もその姿を見たことがない……有り得るのか?
これだけこの領地が荒廃――しかも辺境とはいえ、ストール家程の貴族がおさめる領地が――しているにも関わらず、王都で取りざたされていなかったということは、必要最威厳のやり取りは、王都と出来ていたということになる。
(こんな状態で? ストール侯自身が? いや、違う。これは明らかに何かしらの攻撃を受けた跡だ。攻撃を受けたストール侯が、何事もないように王都とやり取りをすることは考えにくい。……待てよ? ということは、ここを攻撃した何者かが、この事実を隠すために……?)
徐々にレオルスの中で、推察が出来上がってくる。この年齢で見習いとはいえ書記官にまでなっただけあり、この突飛な状況からの思考力は一団の中でも随一だった。
「どうしますが、レオルス殿。ストール侯のお嬢様の件はどのように……?」
そもそもレオルス達がこのストール領を訪れた目的はそれだ。令嬢であるステラの安否は不明だが、第2王女反乱という事実を伝えるための来たのだが、この状況は。
「……ううぅ」
その時、わずかに聞こえたすすり泣くような声を、レオルスは聞き逃さなかった。慌てて馬車を止めさせると、馬車から降りて周りを注意深く見渡す。
すると、崩壊した家屋の残骸によりかかるように、ぼろぼろのフード付きローブをかぶってうずくまる少女の姿があった。
「だ、大丈夫かい?」
まさかの生存者の発見に一同は慌てて駆け寄る。
「うう、ぐす……ぐす……」
レオルス達に気づいて、ローブの少女は顔を上げる。
まだ10歳そこそこの幼女に見える。薄汚れた赤い髪は、この状況と相まって非常に辛い状況であることを印象付ける。紫色の瞳に、子供っぽさを強調するはみ出た八重歯が特徴的だ。今は泣いているが、きっと笑うと可愛らしいんだろうな、と誰もがおもうような少女。
「僕たちは王都から来たんだ。もう、大丈夫――ねえ、ここで何があったのか教えてくれないかな?」
少女を刺激しないように、努めて笑顔を作ってレオルスは優しく笑いかける。ぐすぐすと泣きながら、少女は言葉を紡ぐ。
「わ、分かんない……突然ぼあーってみんな燃えて、全部無くなっちゃったの……ぐす、ぐす……」
要領を得ない少女の説明に、レオルス一同は首を傾げる。
何があったかは分からないが、よほど凄惨な出来事でもあったのだろうか。少女には酷かもしれないが、レオルスは少しでも情報を得る必要がある。質問を変えて再度問いかける。
「領主様は……? 誰か、生きている人はいるかな?」
「――死んじゃった。領主様も、お嬢様も……みんな、死んじゃったの」
その少女の、衝撃的な発言に、レオルス一同は皆身体を貫かれるようだった。
「なん、だって……? 馬鹿な……」
ステラ=ストール。
ストール家の1人娘だ。
その存在は確かに確認されている。ミュリヌス学園2年首席――学園のトップに君臨し、未来の白薔薇騎士団を担うとされていたほどの人物。
レオルスはステラのことを直接知るわけではないが、ミュリヌス学園は第2王女近衛騎士を養成する期間であり、身元の確認などは厳にされる。徹底的に出自が、家系が、家柄が、全てが調べ上げられる。替え玉が通じるなどと、そんなレベルの話ではないのだ。当人以外が合格して、実際にミュリヌス学園に通うことなど、有り得ない。
今、ミュリヌス学園2年首席は、ステラ=ストール本人以外には有り得ない。
有り得ないはずなのに、そのステラはここで死亡しているというのか?
「どういうことだ……? じゃ、じゃあ今ミュリヌスにいるステラ=ストールは、一体何者なんだ?」
ただただステラの件をストール侯爵に報告するだけにここを訪れたはずなおに、まさかの急転直下の出来事に、混乱してまともに思考出来ないでいるレオルス。
そんな緊迫した状況の中、あまりにも不釣り合いな、空腹を知らせる腹の音が、少女から聞こえてくる。
「お腹減っちゃった」
――と、それまでのグズグズと泣いていた陰鬱な表情とは全く正反対の、晴れやかな笑顔で言う少女。
「あ、そ……そうか。とりあえず何か暖かいものでも――」
――もしもレオルスが歴戦の戦士であれば、この不自然な状況に気づき、警鐘を鳴らせたかもしれない。
こんな凄惨な状況で、生存者が絶望的だと思われる中――しかもレオルス自身が、この状況は遥か昔にこうなったと肌で感じていた。
何十年も、何百年も、こんなか弱い少女が1人で生き延びることなど出来るはずがない。
「おにーさん達、美味しそうだね」
そもそも、本当にこんな状況にある領地が、そんなに長いこと放置されることがあるのか。いくら王都と連絡が取れていたとしても、何年も現地を訪れる人間が全くいないことなど有り得るのか。
レオルスがストール領への使者に選ばれた時、からかうように同僚から言われた言葉が思い浮かぶ。
『そういや、ストール領方面って、失踪者が多いみたいだぜ』
つまり、それは――
「いただきます♪」
少女は、まるで熟練の娼婦を思わせるような、魅惑的な表情で、その紫色の舌をぺろりと覗かせて、妖艶に唇を舐めた。
「――ぁ」
少女が立ち上がると、その瞳が妖しく光り、少女の影が肥大していく。その影は、逃げることすら出来なかったレオルス達の身を覆っていく――
こうして今日も、またストール領の真実は隠匿された。
使者に選ばれたのは、コウメイの配慮もあって、例えばリューイのように当人と関係が深い人間が選ばれることが多かったが、中にはそういった『関係が深い人』に該当する者がいない人間もいる。
ミュリヌス学園、学生の頂点に立つ2年首席ステラ=ストールは、その内の1人だった。
そういった人間には、龍牙騎士なり王宮内の文官なりがその任を負っていた。
ストール家への使者に選ばれたのは、王宮内で書記官見習いを務める青年レオルスだった。
「――これは、どういうことなんでしょうか」
ストール家。
ヴァルガンダル家やレイオール家など、代々王族の護衛騎士を輩出している最高位の貴族と肩を並べる程の名家だ。
ストール家は、護衛騎士の両家とは違い、他の有力貴族同様に領地を持ち、そこの統治を任されている。いわゆる聖アルマイト王国に属する諸侯の1つである。
そのストール領へレオルス達が辿り着いた時、彼と彼の付き人達は絶句した。
領地一帯が崩壊している。
正確に言うならば、焼き払われたような家屋の残骸が残っているだけで、人間や家畜などを含めた生物の気配が全くしないのだ。それでいて死体らしきものもない。
形あるものは全て崩壊し、忽然と生物が消えてしまったーーまさにそんな燦燦たる光景だった。
「ひどい有様ですね……一体、どういうことなんでしょうか」
領地内を馬車で回って探索するレオルス一行。
よく周りを見てみると、どうもこの荒廃ぶりは、つい最近のことではないようだ。数年――下手すると数十年、数百年程に滅びて、それ以後ずっとこの状態なのではないだろうか。焼け残った建屋の残骸である木材の腐り方などは、短くはない年月の経過を感じさせる。
「やはり生き残っている人間はいませんね」
別動隊がレオルス本体に合流してきて報告をしてくる。
レオルス本体も、当初の目的であるストール家屋敷を訪れたが、そこも他の家屋同様に崩壊していた。
「ネルグリア帝国との戦争時に焼き討ちにでもあったんでしょうか?」
ぽつりと付き人の1人が言う。
確かにこのストール領は聖アルマイト王国北方の山奥に位置する辺境にあり、かの国との戦争の際に被害に合う可能性もゼロではない地理条件だ。
ただ、この領地内に入るにも険しい山道を越える必要があり、それを越えたからといって得るものが多いわけでもない。戦線からも遠く離れたこの地をあえて襲う程の戦略価値があるわけではない。
それに、先ほどからレオルスが感じている通り、この荒廃ぶりは1年2年程の年期とは思えないのだ。
「そもそも、ストール侯というのはどういった御方なんでしたっけ? 僕も名前はよく耳にしますが、実際にお姿を目にしたことは無いですね」
そのレオルスの問いに、明瞭な返答が出来る者はいなかった。皆一同に首を傾げて、お互いにレオルスと同じ疑問をぶつけあっている。
(――妙だな)
名家中の名家の貴族なのに、誰もその姿を見たことがない……有り得るのか?
これだけこの領地が荒廃――しかも辺境とはいえ、ストール家程の貴族がおさめる領地が――しているにも関わらず、王都で取りざたされていなかったということは、必要最威厳のやり取りは、王都と出来ていたということになる。
(こんな状態で? ストール侯自身が? いや、違う。これは明らかに何かしらの攻撃を受けた跡だ。攻撃を受けたストール侯が、何事もないように王都とやり取りをすることは考えにくい。……待てよ? ということは、ここを攻撃した何者かが、この事実を隠すために……?)
徐々にレオルスの中で、推察が出来上がってくる。この年齢で見習いとはいえ書記官にまでなっただけあり、この突飛な状況からの思考力は一団の中でも随一だった。
「どうしますが、レオルス殿。ストール侯のお嬢様の件はどのように……?」
そもそもレオルス達がこのストール領を訪れた目的はそれだ。令嬢であるステラの安否は不明だが、第2王女反乱という事実を伝えるための来たのだが、この状況は。
「……ううぅ」
その時、わずかに聞こえたすすり泣くような声を、レオルスは聞き逃さなかった。慌てて馬車を止めさせると、馬車から降りて周りを注意深く見渡す。
すると、崩壊した家屋の残骸によりかかるように、ぼろぼろのフード付きローブをかぶってうずくまる少女の姿があった。
「だ、大丈夫かい?」
まさかの生存者の発見に一同は慌てて駆け寄る。
「うう、ぐす……ぐす……」
レオルス達に気づいて、ローブの少女は顔を上げる。
まだ10歳そこそこの幼女に見える。薄汚れた赤い髪は、この状況と相まって非常に辛い状況であることを印象付ける。紫色の瞳に、子供っぽさを強調するはみ出た八重歯が特徴的だ。今は泣いているが、きっと笑うと可愛らしいんだろうな、と誰もがおもうような少女。
「僕たちは王都から来たんだ。もう、大丈夫――ねえ、ここで何があったのか教えてくれないかな?」
少女を刺激しないように、努めて笑顔を作ってレオルスは優しく笑いかける。ぐすぐすと泣きながら、少女は言葉を紡ぐ。
「わ、分かんない……突然ぼあーってみんな燃えて、全部無くなっちゃったの……ぐす、ぐす……」
要領を得ない少女の説明に、レオルス一同は首を傾げる。
何があったかは分からないが、よほど凄惨な出来事でもあったのだろうか。少女には酷かもしれないが、レオルスは少しでも情報を得る必要がある。質問を変えて再度問いかける。
「領主様は……? 誰か、生きている人はいるかな?」
「――死んじゃった。領主様も、お嬢様も……みんな、死んじゃったの」
その少女の、衝撃的な発言に、レオルス一同は皆身体を貫かれるようだった。
「なん、だって……? 馬鹿な……」
ステラ=ストール。
ストール家の1人娘だ。
その存在は確かに確認されている。ミュリヌス学園2年首席――学園のトップに君臨し、未来の白薔薇騎士団を担うとされていたほどの人物。
レオルスはステラのことを直接知るわけではないが、ミュリヌス学園は第2王女近衛騎士を養成する期間であり、身元の確認などは厳にされる。徹底的に出自が、家系が、家柄が、全てが調べ上げられる。替え玉が通じるなどと、そんなレベルの話ではないのだ。当人以外が合格して、実際にミュリヌス学園に通うことなど、有り得ない。
今、ミュリヌス学園2年首席は、ステラ=ストール本人以外には有り得ない。
有り得ないはずなのに、そのステラはここで死亡しているというのか?
「どういうことだ……? じゃ、じゃあ今ミュリヌスにいるステラ=ストールは、一体何者なんだ?」
ただただステラの件をストール侯爵に報告するだけにここを訪れたはずなおに、まさかの急転直下の出来事に、混乱してまともに思考出来ないでいるレオルス。
そんな緊迫した状況の中、あまりにも不釣り合いな、空腹を知らせる腹の音が、少女から聞こえてくる。
「お腹減っちゃった」
――と、それまでのグズグズと泣いていた陰鬱な表情とは全く正反対の、晴れやかな笑顔で言う少女。
「あ、そ……そうか。とりあえず何か暖かいものでも――」
――もしもレオルスが歴戦の戦士であれば、この不自然な状況に気づき、警鐘を鳴らせたかもしれない。
こんな凄惨な状況で、生存者が絶望的だと思われる中――しかもレオルス自身が、この状況は遥か昔にこうなったと肌で感じていた。
何十年も、何百年も、こんなか弱い少女が1人で生き延びることなど出来るはずがない。
「おにーさん達、美味しそうだね」
そもそも、本当にこんな状況にある領地が、そんなに長いこと放置されることがあるのか。いくら王都と連絡が取れていたとしても、何年も現地を訪れる人間が全くいないことなど有り得るのか。
レオルスがストール領への使者に選ばれた時、からかうように同僚から言われた言葉が思い浮かぶ。
『そういや、ストール領方面って、失踪者が多いみたいだぜ』
つまり、それは――
「いただきます♪」
少女は、まるで熟練の娼婦を思わせるような、魅惑的な表情で、その紫色の舌をぺろりと覗かせて、妖艶に唇を舐めた。
「――ぁ」
少女が立ち上がると、その瞳が妖しく光り、少女の影が肥大していく。その影は、逃げることすら出来なかったレオルス達の身を覆っていく――
こうして今日も、またストール領の真実は隠匿された。
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