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第4章 激動の冬編
第99話 暗雲の報
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ルエール部隊に遅れてミュリヌス地方に向かうは、カリオス率いるミュリヌス攻略部隊。この本隊も、いよいよミュリヌス地方に入っていた。
龍牙騎士団をメインに編成されたこの大隊は、未だ充分に戦力が整っていないであろうグスタフの勢力――彼が手中に収めているミュリヌス地方及びヘルベルト連合国の軍勢――を、圧倒的戦力で制圧することを目的とした部隊。
去年のネルグリア帝国との戦争のような、本格的な国家間戦争にしては心許ないが、一地方の反乱勢力の鎮圧と考えると、充分すぎる程の戦力だった。
それ程の規模の部隊と、数人規模の小隊であるルエール部隊では、行軍速度はまるで違う。ルエール部隊と差がついていく中、カリオスは万が一ルエール部隊が窮地に陥っていたとしても、即座に対応・支援できるように先遣部隊を向かわせていた。
その先遣部隊も、もうそろそろグスタフの下へ辿り着いているであろうというタイミングだった。
「今更ですけど……よくもまあ、こんな大部隊をこんなに速く準備出来ましたねー」
部隊の中央を、王子カリオスと並んで馬で歩くのはコウメイ。
今は臨時龍牙騎士団団長代理の役目を負わされているが、すっかりカリオスの側近扱いである。ルエールの代理というのであれば、それはあながちズレた役目ではないが。
「そんなもん、周りからすげー反対されたの決まってんだろ。そもそも、グスタフが反逆を企てているってことを信用させるもの一苦労だ。もう面倒くさいから、王子特権で強引にな」
「そ、そんなことして大丈夫なんですか……?」
強権を発動して無理やり事を起こすのは、カリオスが嫌う独裁政治そのもののような気がするが。現国王ヴィジオールが半引退しているようなこの状況で、王位継承の話もちらほらと囁かれているこの時分に、そんな過激なことをしても大丈夫なのだろうか。
しかしそんなコウメイの不安をよそに、カリオスは意地悪そうに笑う。
「お前が必要だって言ったんだろう。責任とれよ」
「う……」
それを言われるとコウメイは何も言えなくなってしまうが、そうやって困惑するコウメイを見るとカリオスは「がはは」と豪快に笑う。
「冗談だ、冗談。正直なところ、俺だってこの規模は大袈裟だと感じなくはない。だけど、念には念を入れて……ってことで、ちゃんと納得させてある。心配すんな」
カリオスは一見豪快に見えるが、政略的な駆け引きなどは意外に慎重かつ繊細である。そもそもそうでなければ、第1王女、王位継承権第1位などという立場に立っていられないだろう。
「でも、ここまでしておいて、実はグスタフは何もしてませんでした~ってのは通用しねぇぞ」
「分かってますよ。奴が黒だっていうのは間違いないです」
グスタフがヘルベルト連合と共謀して、禁止されている奴隷取引に手を染めて私腹を肥やしているのは、両者ともほぼ確信している。
問題なのは、ヘルベルト連合の中のどれくらいの勢力がグスタフと手を結んでいるかであった。
「あのフェスティア代表が、あんな豚親父に丸め込まれるとは思えないけどな」
カリオスは、これまでに行われたヘルベルト連合国との会談の中で、代表のフェスティアと舌戦を繰り広げたことを思い出す。
「俺は直接会ったことはありませんが、噂はよく聞きますね。そんなにすごいんですか?」
そのコウメイの言葉に、カリオスは「ああ」とうなずきながら
「自分と連合の利益のためなら、何でも使う女だな、あれは。金、人、物……自分の女すらも取引材料に使うような、そんな女だよ。リリライトには絶対に会わせたくねぇタイプだな」
最後に兄バカをさりげなく出してくるカリオス。コウメイはその評価を聞いて、背中にゾクリと走るものを感じる。
「それって……じゃあ、フェスティア代表もあのおっさんと……」
「もし繋がりがあるなら、そういう関係になっているのは間違いないだろうよ。グスタフとは相性が最悪――いや、ある意味最高なのか? まあ、俺としてはグスタフがフェスティアに手玉に取られることがあっても、その逆は想像出来ねぇんだけどな」
虚空を見上げながらカリオスは唸るように言う。
コウメイとしては、フェスティアは見たことがなく、アンナの異常は実際に体験した身としては、フェスティアという人物が女性である以上、グスタフの「異能」で簡単に操られてしまうのではないかと、カリオスとは逆の発想しか思い浮かべられない。
「黒幕っていう意味では、殿下はフェスティア代表を疑っているってっことですか?」
暗にカリオスが言わんとすることをコウメイが確認する。
しかしカリオスは明確な返事はせずに、どこか曖昧に頭を揺らすだけだった。なんともいえない、というのが正直なところなのだろう。
「そもそも、この状況であのフェスティアがグスタフに手を貸すとは思えねぇんだよな。事が露見すれば、制裁されるのなんて目に見えている。今のヘルベルト連合国じゃ、うちと戦争にすらならないことも分かってるだろうし……結果的に連合が得することなんてないからな」
「露見することがない、と思っているとか?」
「あの女はそこまで馬鹿じゃない。事が露見した後でも連合が旨味を取れない限りは、フェスティアがグスタフに手を貸すなんてありえねぇ。だから俺は、フェスティアはこの件に絡んでねぇんじゃないかって思っている。せいぜいフェスティアを代表から引きずり降ろそうとしている反フェスティア派の連中の仕業じゃねえかな」
あながちカリオスの予想も的外れではないように思う。
だとすると、グスタフがヘルベルト連合と協力関係にあるといっても、その勢力は大したものではない。連合とはいえ、現状では代表のフェスティアがほとんどの意志決定権を握っているのだ。彼女抜きで動かせる戦力など、たかだか知れている。
「ま、どっちにしたって、戦力的な問題は無いけどな」
カリオスとコウメイが協議した結果、攻略部隊を編成するにあたって想定した敵戦力は「ヘルベルト連合国全体が敵対してきた場合」だ。
何にしろ、コウメイは戦力的な面はあまり大した問題とは捉えていない。
何故なら、それ以上にコウメイが考えていることは
「そもそもグスタフは本国から攻略部隊のことはおろか、ルエール部隊が向かうことも知らないはずですからね。いくらヘルベルト連合国と手を結んでいようが、何も出来ないままルエール団長達が捕らえるでしょうね」
という、グスタフに知られることなく捕まえるという迅速速攻を軸としているからだ。
それでもこの大部隊にしたのは、グスタフを捕らえた後、もしくはグスタフがヘルベルト連合に逃げ込んだ後、そのままヘルベルト連合へ攻め入れるようにするためでもある。理想的には、この大部隊の威圧感でヘルベルト連合が降伏して、戦闘することなく勝利まで出来ると言うことなしなのだが。
だから、部隊を用いた本格的な戦闘は、グスタフを捕まえてリリライトの無事を確保した後になる。カリオスもコウメイもそう考えていた。
――だからこそ、数分後に訪れる事実は到底受け入れられなかった。
「何事だ!」
部隊中央で、先頭の方が隊列を乱してざわつく雰囲気を感じ取ったカリオス。よく通る大きな声で叫ぶよう言うが、明確な返事は返ってこない。ざわついた雰囲気はそのままで、その動揺は先頭から中央、中央から後方へと伝染していく。
やがて、カリオスの視界に入る部隊の隊列が、まるで割れたように左右に開いていく。その開いた先から姿を見せたのは、身体に数本の矢が刺さったまま傷だらけの1人の龍牙騎士だった。
その血まみれの騎士は瀕死の状態であることが目に見て分かった。にも関わらず、馬上で懸命に手綱を操り、やっとのことでカリオスの目の前までたどり着く。
そこで何かの糸が切れたように、騎士は落馬。地面に落ちて、そのまま崩れ落ちるように倒れ伏す。
「お、おい……! 誰か、治療をっ!」
そのあまりの光景に、カリオスはようやくそれだけ言うことが出来る。しかしコウメイに至ってはあんぐりと口を開けたまま何も出来ず、他の騎士も即座にカリオスの命令に身体を動かせない。
地面に倒れ込んだ騎士は、よろよろとしながらなんとか身体を起こすと、膝をつき、頭を垂れる。
「で、殿下……申し訳ありません。先遣部隊は、全滅致しました!」
龍牙騎士団をメインに編成されたこの大隊は、未だ充分に戦力が整っていないであろうグスタフの勢力――彼が手中に収めているミュリヌス地方及びヘルベルト連合国の軍勢――を、圧倒的戦力で制圧することを目的とした部隊。
去年のネルグリア帝国との戦争のような、本格的な国家間戦争にしては心許ないが、一地方の反乱勢力の鎮圧と考えると、充分すぎる程の戦力だった。
それ程の規模の部隊と、数人規模の小隊であるルエール部隊では、行軍速度はまるで違う。ルエール部隊と差がついていく中、カリオスは万が一ルエール部隊が窮地に陥っていたとしても、即座に対応・支援できるように先遣部隊を向かわせていた。
その先遣部隊も、もうそろそろグスタフの下へ辿り着いているであろうというタイミングだった。
「今更ですけど……よくもまあ、こんな大部隊をこんなに速く準備出来ましたねー」
部隊の中央を、王子カリオスと並んで馬で歩くのはコウメイ。
今は臨時龍牙騎士団団長代理の役目を負わされているが、すっかりカリオスの側近扱いである。ルエールの代理というのであれば、それはあながちズレた役目ではないが。
「そんなもん、周りからすげー反対されたの決まってんだろ。そもそも、グスタフが反逆を企てているってことを信用させるもの一苦労だ。もう面倒くさいから、王子特権で強引にな」
「そ、そんなことして大丈夫なんですか……?」
強権を発動して無理やり事を起こすのは、カリオスが嫌う独裁政治そのもののような気がするが。現国王ヴィジオールが半引退しているようなこの状況で、王位継承の話もちらほらと囁かれているこの時分に、そんな過激なことをしても大丈夫なのだろうか。
しかしそんなコウメイの不安をよそに、カリオスは意地悪そうに笑う。
「お前が必要だって言ったんだろう。責任とれよ」
「う……」
それを言われるとコウメイは何も言えなくなってしまうが、そうやって困惑するコウメイを見るとカリオスは「がはは」と豪快に笑う。
「冗談だ、冗談。正直なところ、俺だってこの規模は大袈裟だと感じなくはない。だけど、念には念を入れて……ってことで、ちゃんと納得させてある。心配すんな」
カリオスは一見豪快に見えるが、政略的な駆け引きなどは意外に慎重かつ繊細である。そもそもそうでなければ、第1王女、王位継承権第1位などという立場に立っていられないだろう。
「でも、ここまでしておいて、実はグスタフは何もしてませんでした~ってのは通用しねぇぞ」
「分かってますよ。奴が黒だっていうのは間違いないです」
グスタフがヘルベルト連合と共謀して、禁止されている奴隷取引に手を染めて私腹を肥やしているのは、両者ともほぼ確信している。
問題なのは、ヘルベルト連合の中のどれくらいの勢力がグスタフと手を結んでいるかであった。
「あのフェスティア代表が、あんな豚親父に丸め込まれるとは思えないけどな」
カリオスは、これまでに行われたヘルベルト連合国との会談の中で、代表のフェスティアと舌戦を繰り広げたことを思い出す。
「俺は直接会ったことはありませんが、噂はよく聞きますね。そんなにすごいんですか?」
そのコウメイの言葉に、カリオスは「ああ」とうなずきながら
「自分と連合の利益のためなら、何でも使う女だな、あれは。金、人、物……自分の女すらも取引材料に使うような、そんな女だよ。リリライトには絶対に会わせたくねぇタイプだな」
最後に兄バカをさりげなく出してくるカリオス。コウメイはその評価を聞いて、背中にゾクリと走るものを感じる。
「それって……じゃあ、フェスティア代表もあのおっさんと……」
「もし繋がりがあるなら、そういう関係になっているのは間違いないだろうよ。グスタフとは相性が最悪――いや、ある意味最高なのか? まあ、俺としてはグスタフがフェスティアに手玉に取られることがあっても、その逆は想像出来ねぇんだけどな」
虚空を見上げながらカリオスは唸るように言う。
コウメイとしては、フェスティアは見たことがなく、アンナの異常は実際に体験した身としては、フェスティアという人物が女性である以上、グスタフの「異能」で簡単に操られてしまうのではないかと、カリオスとは逆の発想しか思い浮かべられない。
「黒幕っていう意味では、殿下はフェスティア代表を疑っているってっことですか?」
暗にカリオスが言わんとすることをコウメイが確認する。
しかしカリオスは明確な返事はせずに、どこか曖昧に頭を揺らすだけだった。なんともいえない、というのが正直なところなのだろう。
「そもそも、この状況であのフェスティアがグスタフに手を貸すとは思えねぇんだよな。事が露見すれば、制裁されるのなんて目に見えている。今のヘルベルト連合国じゃ、うちと戦争にすらならないことも分かってるだろうし……結果的に連合が得することなんてないからな」
「露見することがない、と思っているとか?」
「あの女はそこまで馬鹿じゃない。事が露見した後でも連合が旨味を取れない限りは、フェスティアがグスタフに手を貸すなんてありえねぇ。だから俺は、フェスティアはこの件に絡んでねぇんじゃないかって思っている。せいぜいフェスティアを代表から引きずり降ろそうとしている反フェスティア派の連中の仕業じゃねえかな」
あながちカリオスの予想も的外れではないように思う。
だとすると、グスタフがヘルベルト連合と協力関係にあるといっても、その勢力は大したものではない。連合とはいえ、現状では代表のフェスティアがほとんどの意志決定権を握っているのだ。彼女抜きで動かせる戦力など、たかだか知れている。
「ま、どっちにしたって、戦力的な問題は無いけどな」
カリオスとコウメイが協議した結果、攻略部隊を編成するにあたって想定した敵戦力は「ヘルベルト連合国全体が敵対してきた場合」だ。
何にしろ、コウメイは戦力的な面はあまり大した問題とは捉えていない。
何故なら、それ以上にコウメイが考えていることは
「そもそもグスタフは本国から攻略部隊のことはおろか、ルエール部隊が向かうことも知らないはずですからね。いくらヘルベルト連合国と手を結んでいようが、何も出来ないままルエール団長達が捕らえるでしょうね」
という、グスタフに知られることなく捕まえるという迅速速攻を軸としているからだ。
それでもこの大部隊にしたのは、グスタフを捕らえた後、もしくはグスタフがヘルベルト連合に逃げ込んだ後、そのままヘルベルト連合へ攻め入れるようにするためでもある。理想的には、この大部隊の威圧感でヘルベルト連合が降伏して、戦闘することなく勝利まで出来ると言うことなしなのだが。
だから、部隊を用いた本格的な戦闘は、グスタフを捕まえてリリライトの無事を確保した後になる。カリオスもコウメイもそう考えていた。
――だからこそ、数分後に訪れる事実は到底受け入れられなかった。
「何事だ!」
部隊中央で、先頭の方が隊列を乱してざわつく雰囲気を感じ取ったカリオス。よく通る大きな声で叫ぶよう言うが、明確な返事は返ってこない。ざわついた雰囲気はそのままで、その動揺は先頭から中央、中央から後方へと伝染していく。
やがて、カリオスの視界に入る部隊の隊列が、まるで割れたように左右に開いていく。その開いた先から姿を見せたのは、身体に数本の矢が刺さったまま傷だらけの1人の龍牙騎士だった。
その血まみれの騎士は瀕死の状態であることが目に見て分かった。にも関わらず、馬上で懸命に手綱を操り、やっとのことでカリオスの目の前までたどり着く。
そこで何かの糸が切れたように、騎士は落馬。地面に落ちて、そのまま崩れ落ちるように倒れ伏す。
「お、おい……! 誰か、治療をっ!」
そのあまりの光景に、カリオスはようやくそれだけ言うことが出来る。しかしコウメイに至ってはあんぐりと口を開けたまま何も出来ず、他の騎士も即座にカリオスの命令に身体を動かせない。
地面に倒れ込んだ騎士は、よろよろとしながらなんとか身体を起こすと、膝をつき、頭を垂れる。
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