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第3章 欲望と謀略の秋 編
第60話 悪魔と決別するための強き意志
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シンパとの謁見が終わった後も、予定していた公務のために外出をしていたリリライト。全ての予定をこなした後、久しぶりに学園の様子を視察するために学園内の廊下を歩いていた。
「あっ、リリライト様」
リリライトを見かけた学生が明るく声をかけてくる。王族であるリリライトに、そこまで気軽に声をかけてくる心当たりは少ない。
「――リアラ、元気そうで何よりです」
その相手を認めると、リリライトも微笑みを浮かべる。
しかし、その顔は一日の公務の疲れもあってか、少し元気がなかった。敏感にそれを察知するリアラは首を傾げながら聞いてくる。
「なんだか、少しお疲れのようですね? 大丈夫ですか?」
「あ、はい。そうですね……御前試合といい、最近少し予定が立て込んでいまして。そういえば、リアラの方は素晴らしかったですね。相手があんなことになって少し残念ではありましたが……首席になったとお聞きしました。おめでとうございます」
リリライトは手を合わせてリアラを称えると、リアラは嬉しそうに笑い返す。
「リリライト様にそう言ってもらえると、光栄です。アンナは急に休学になって残念ですけど、彼女の分まで頑張りますね」
ガッツポーズを作ってまで気合を入れるリアラの姿を見て、御前試合前までのどこか調子の悪そうな空気はどこかへ行ったようだった。すっかり元の本調子に戻った様子を見て、リリライトは安心する。
「リアラが元気になってくれてよかったです」
笑顔を作りながらそういうリリライトだったが、胸の中は罪悪感でいっぱいだった。
「はい! ずっと悩んでいたことが吹っ切れましたし、それに今回主席になれたことは、やっぱり単純に嬉しいです」
お気に入りのリアラが首席に躍進したのはいい。それは純粋に喜ばしいことだ。
しかし、そのために自分は何をやったのか。順風満帆にもかかわらず現状に満足することなく常に前向きに自分を成長させようとする真面目な1人の学生を犠牲にしたのだ。
ひょっとすると白薔薇の騎士として、聖アルマイト王国の将来を担う騎士となっていたかもしれないアンナを、自分は陥れた。今もその行方は分かっておらず、安否さえ不明である。その事態を招いたのは、間違いなく自分なのだ。
「大丈夫ですか? 何か、今度はリリライト様の元気がないようですけど?」
心配そうにこちらの顔をのぞき込んでくるリアラ。
――自分は馬鹿だ、と思う。
きっと彼女なら、自分が余計なことをしなくても、自らの力で主席の座を勝ち取れたに違いない。きっと自分が仕出かしたことを知れば、リアラは失望するだろう。首席になったのは自分の実力ではないことを知れば、どう思うだろうか。本当に余計なことをしてしまった。
よくよく考えてみたら、シンパだって自分が憎くて小言を言ってくるわけではない。ルエールだって、嫌っているわけではなく、彼なりにリリライトやこの国のことを考えて厳しく言ってくるのだ。
それなのに、自分の幼くて未熟な考えで、それを不満に思い、苛立ちを募らせてしまった。その結果が――
「ぐひひ。リアラ嬢が本調子に戻られたようで、何よりじゃ。ぜひ、また3人でお茶会なぞしましょうぞ」
「ええ、是非っ!」
傍らに控えるグスタフを、リリライトは横目で睨みつけるように見る。
先ほどのシンパの誠実なる言葉で、目が覚めた思いだった。
グスタフの甘言に誘われるまま、歪んだ関係となり、奴隷取引に手を出し、アンナを陥れた結果――なぜかグスタフと肉体関係を及ぶまでにいってしまった。そんなこと望んでいないはずなのに、身体はグスタフを求めて、もう逆らえない状況にまでなっていた。
もう誰も助けてくれる人がいない――もはやグスタフに逆らえない絶望感で、リリライトの心は暗く曇っていた。しかし、シンパが救ってくれた。普段は口うるさくリリライトを苛立たせるだけの彼女は、何よりもリリライトのことを想っていてくれたのだ。
そのシンパの想いを理解したリリライトは決心した。
全てを告白しよう。
自分の幼さや未熟さを認めて、自分がグスタフに唆されて犯した罪を告白するのだ。王族としての立場は剥奪されるだろう。兄にも嫌われるかもしれない。リアラにも軽蔑されるに違いない。
でも、それでもそれらは全てリリライトが犯してしまった罪なのだ。いくらグスタフに唆されたとしても、それは変えようのない事実。甘んじて受け入れよう。それがアルマイト家の家系に生まれた王族としての誇りだ。
罪を課せられるのが、愛する兄に、友人となってくれたリアラに嫌われるのが怖い。だけど大丈夫。シンパがいる。シンパ以外にも、自分を助けてくれる人は必ずいる。犯してしまった罪を認めて贖罪すれば、自分を想ってくれる人は必ずいる。
だから大丈夫だ、とリリライトは密かに決心していた。
「でも、何かすっきりした顔になっていますね」
押し黙ってしまったリリライトをじっと見ていたリアラが、表情を緩ませながらそう言った。
「ふふ、そうですね。色々なことがあったので、少し疲れてしまいましたが……でも、大丈夫です。私も吹っ切れました」
そう言うリリライトの顔には、力強さが戻っていた。リアラがよく知る、あの太陽のような明るい笑顔だった。
そのリリライトの笑顔を見て、リアラも力強くうなずく。
「私なんかで出来ることがあれば、何でも言って下さいね。白薔薇の騎士として、必ずリリライト様の力になりますから。――とはいっても、まだ候補生ですけど」
冗談めかして笑うリアラに、リリライトも思わず頬を緩ませて笑い合う。
――ほら、大丈夫。私には、こんなに私を想って支えてくれる人達がいるのだ。だから怖くない。
そしてとりとめもない雑談を交わす2人。
「あ、いけない。私ステラ先輩と約束があったんだ。それでは、これで失礼いたしますリリライト様」
別れ際にはきちんと騎士候補生らしく最上位の敬礼をして、その場を後にするリアラ。リリライトから離れていこうとするリアラの背中に向けて、リリライトは声をかける。
「リアラ。今度……また、必ずお茶会をしましょうね。今度は、アンナも交えて」
そのリリライトの言葉に、リアラは本当に友人に言うかのような気軽さで手を振りながら
「ええ、必ず! 楽しみにしていますね」
すっかり元気を取り戻した様子のリアラは、大きな声で返事をしながら、その場を去っていった。
「ぐふ、ぐふふふ。4Pとは、リリライト姫もすっかり好き物ですなあ。ぐひひひっ!」
今のリリライトが最優先でやらなければいけないことは、この目の前の醜悪な獣と、強い意志を持って決別することだった。
▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼
強い意志でもって、自らの罪を認めてグスタフの誘惑を跳ねのける。そう心に固く誓ったリリライトは――
寝室のベッド上、一糸まとわぬ姿になりながら、グスタフと性器をいじりあっていた。
「っあぁんっ! う、く……ど、どうして……あぁぁんっ!」
「ぐふっ……ぐふふっ! ワシのチンポを握って、マン汁が噴出しておるぞぅ。なんというドスケベな姫じゃ。ほれ、ほれぇぇ」
グスタフがその太い指で、器用にリリライトの陰核を巧妙に刺激してくる。愛液をふんだんに塗り付けるようにしながら、擦り上げるようにしてリリライトに快感を与える。
「あんっ! そ、そんなっ! っあん! 手、手が止まりませんっ! あああっ……ああああっ!」
自分が甘い声を漏らす度に手の中の肉棒が嬉しそうにびくびくと震える。その感触に、リリライトは積極的に肉棒を擦ってしまうのだった。
「ぐふふぅ。どうも、あの婆に余計なことを吹き込まれたようじゃのぅ」
「シ、シンパのことをそのように言わないでください。彼女は私の大切な……んああっ!」
身体は言うことをきかなくても、なんとか抵抗を続けようとするリリライト。しかしそんな抵抗をあざ笑うかのように、グスタフがリリライトに乳房に吸い付けば、甘い声を漏らしてしまう。
「ぐひひひ。やはり、まだ洗脳装置が無ければ人間のふりをするか」
リリライトの乳房を貪りながらそういうグスタフ。彼の言う通り、今リリライトの頭部には例の洗脳装置はつけられていなかった。
「但しのぅ、もう姫はドスケベなことを脳に刷り込まれてしもうたんじゃ。ワシとドギツイで汚い喘ぎ声を出し合いながら、ドスケベな交尾で幸せを感じる雌豚にされてもうたんじゃよ。ほれ、現に装置はなくとも、嬉しそうにチンポを握っておるじゃないか」
「はぁっ、はぁっ……うううっ! そ、それでも……」
行為は止められなくても、シンパの言葉で取り戻した心の強さがグスタフの言葉を止める。そんな意固地になって抵抗するリリライトを面白そうに笑うと、グスタフは顔を上げて、唇を突き出しながらその醜悪な顔を近づけてくる。
「いっ……いやっ……んむっ!」
顔を背けようとするが、それを許さずにグスタフはリリライトの唇を吸い立てる。
「ちゅばっ……ちゅばっ! ちゅうう……むふうううっ!」
「んむっ! ひっ……いやっ……んむっ!」
必死に唇を閉じて抵抗するリリライト。グスタフの肉厚の舌がねっとりと唇を舐りながらこじ開けようとするが、リリライトは決して受け入れ得ることはなかった。
「う、むぅ……」
リリライトの口の周りを自分の唾液まみれにしたグスタフは、ここまで抵抗心を見せる彼女にさすがに表情を曇らせた。
「ふむう……身体はここまで堕ちてきているというのに、ここまで抵抗するとはのぅ。さすがは王族……アルマイト家の血筋の姫じゃ。それなりに耐性があるのかのぅ」
「離して、くださいっ! もう私は、貴方とは……っ!」
グスタフの胸の中で精いっぱいの抵抗を見せるリリライト。最も力が入っていないので、少し動く程度でグスタフの拘束は振りほどけない。
「ぐひひっ! まあ良い……今夜、装置無しで堕としてしまえば、もう逆らえないじゃろうて。じっくりねっとり、ワシ好みのドスケベ雌に躾けてやるからのぅ」
その笑みは、今までリリライトが見てきたどんな笑みよりも、本能にギラついていて、醜悪に歪んでいる笑みだった。
「あっ、リリライト様」
リリライトを見かけた学生が明るく声をかけてくる。王族であるリリライトに、そこまで気軽に声をかけてくる心当たりは少ない。
「――リアラ、元気そうで何よりです」
その相手を認めると、リリライトも微笑みを浮かべる。
しかし、その顔は一日の公務の疲れもあってか、少し元気がなかった。敏感にそれを察知するリアラは首を傾げながら聞いてくる。
「なんだか、少しお疲れのようですね? 大丈夫ですか?」
「あ、はい。そうですね……御前試合といい、最近少し予定が立て込んでいまして。そういえば、リアラの方は素晴らしかったですね。相手があんなことになって少し残念ではありましたが……首席になったとお聞きしました。おめでとうございます」
リリライトは手を合わせてリアラを称えると、リアラは嬉しそうに笑い返す。
「リリライト様にそう言ってもらえると、光栄です。アンナは急に休学になって残念ですけど、彼女の分まで頑張りますね」
ガッツポーズを作ってまで気合を入れるリアラの姿を見て、御前試合前までのどこか調子の悪そうな空気はどこかへ行ったようだった。すっかり元の本調子に戻った様子を見て、リリライトは安心する。
「リアラが元気になってくれてよかったです」
笑顔を作りながらそういうリリライトだったが、胸の中は罪悪感でいっぱいだった。
「はい! ずっと悩んでいたことが吹っ切れましたし、それに今回主席になれたことは、やっぱり単純に嬉しいです」
お気に入りのリアラが首席に躍進したのはいい。それは純粋に喜ばしいことだ。
しかし、そのために自分は何をやったのか。順風満帆にもかかわらず現状に満足することなく常に前向きに自分を成長させようとする真面目な1人の学生を犠牲にしたのだ。
ひょっとすると白薔薇の騎士として、聖アルマイト王国の将来を担う騎士となっていたかもしれないアンナを、自分は陥れた。今もその行方は分かっておらず、安否さえ不明である。その事態を招いたのは、間違いなく自分なのだ。
「大丈夫ですか? 何か、今度はリリライト様の元気がないようですけど?」
心配そうにこちらの顔をのぞき込んでくるリアラ。
――自分は馬鹿だ、と思う。
きっと彼女なら、自分が余計なことをしなくても、自らの力で主席の座を勝ち取れたに違いない。きっと自分が仕出かしたことを知れば、リアラは失望するだろう。首席になったのは自分の実力ではないことを知れば、どう思うだろうか。本当に余計なことをしてしまった。
よくよく考えてみたら、シンパだって自分が憎くて小言を言ってくるわけではない。ルエールだって、嫌っているわけではなく、彼なりにリリライトやこの国のことを考えて厳しく言ってくるのだ。
それなのに、自分の幼くて未熟な考えで、それを不満に思い、苛立ちを募らせてしまった。その結果が――
「ぐひひ。リアラ嬢が本調子に戻られたようで、何よりじゃ。ぜひ、また3人でお茶会なぞしましょうぞ」
「ええ、是非っ!」
傍らに控えるグスタフを、リリライトは横目で睨みつけるように見る。
先ほどのシンパの誠実なる言葉で、目が覚めた思いだった。
グスタフの甘言に誘われるまま、歪んだ関係となり、奴隷取引に手を出し、アンナを陥れた結果――なぜかグスタフと肉体関係を及ぶまでにいってしまった。そんなこと望んでいないはずなのに、身体はグスタフを求めて、もう逆らえない状況にまでなっていた。
もう誰も助けてくれる人がいない――もはやグスタフに逆らえない絶望感で、リリライトの心は暗く曇っていた。しかし、シンパが救ってくれた。普段は口うるさくリリライトを苛立たせるだけの彼女は、何よりもリリライトのことを想っていてくれたのだ。
そのシンパの想いを理解したリリライトは決心した。
全てを告白しよう。
自分の幼さや未熟さを認めて、自分がグスタフに唆されて犯した罪を告白するのだ。王族としての立場は剥奪されるだろう。兄にも嫌われるかもしれない。リアラにも軽蔑されるに違いない。
でも、それでもそれらは全てリリライトが犯してしまった罪なのだ。いくらグスタフに唆されたとしても、それは変えようのない事実。甘んじて受け入れよう。それがアルマイト家の家系に生まれた王族としての誇りだ。
罪を課せられるのが、愛する兄に、友人となってくれたリアラに嫌われるのが怖い。だけど大丈夫。シンパがいる。シンパ以外にも、自分を助けてくれる人は必ずいる。犯してしまった罪を認めて贖罪すれば、自分を想ってくれる人は必ずいる。
だから大丈夫だ、とリリライトは密かに決心していた。
「でも、何かすっきりした顔になっていますね」
押し黙ってしまったリリライトをじっと見ていたリアラが、表情を緩ませながらそう言った。
「ふふ、そうですね。色々なことがあったので、少し疲れてしまいましたが……でも、大丈夫です。私も吹っ切れました」
そう言うリリライトの顔には、力強さが戻っていた。リアラがよく知る、あの太陽のような明るい笑顔だった。
そのリリライトの笑顔を見て、リアラも力強くうなずく。
「私なんかで出来ることがあれば、何でも言って下さいね。白薔薇の騎士として、必ずリリライト様の力になりますから。――とはいっても、まだ候補生ですけど」
冗談めかして笑うリアラに、リリライトも思わず頬を緩ませて笑い合う。
――ほら、大丈夫。私には、こんなに私を想って支えてくれる人達がいるのだ。だから怖くない。
そしてとりとめもない雑談を交わす2人。
「あ、いけない。私ステラ先輩と約束があったんだ。それでは、これで失礼いたしますリリライト様」
別れ際にはきちんと騎士候補生らしく最上位の敬礼をして、その場を後にするリアラ。リリライトから離れていこうとするリアラの背中に向けて、リリライトは声をかける。
「リアラ。今度……また、必ずお茶会をしましょうね。今度は、アンナも交えて」
そのリリライトの言葉に、リアラは本当に友人に言うかのような気軽さで手を振りながら
「ええ、必ず! 楽しみにしていますね」
すっかり元気を取り戻した様子のリアラは、大きな声で返事をしながら、その場を去っていった。
「ぐふ、ぐふふふ。4Pとは、リリライト姫もすっかり好き物ですなあ。ぐひひひっ!」
今のリリライトが最優先でやらなければいけないことは、この目の前の醜悪な獣と、強い意志を持って決別することだった。
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強い意志でもって、自らの罪を認めてグスタフの誘惑を跳ねのける。そう心に固く誓ったリリライトは――
寝室のベッド上、一糸まとわぬ姿になりながら、グスタフと性器をいじりあっていた。
「っあぁんっ! う、く……ど、どうして……あぁぁんっ!」
「ぐふっ……ぐふふっ! ワシのチンポを握って、マン汁が噴出しておるぞぅ。なんというドスケベな姫じゃ。ほれ、ほれぇぇ」
グスタフがその太い指で、器用にリリライトの陰核を巧妙に刺激してくる。愛液をふんだんに塗り付けるようにしながら、擦り上げるようにしてリリライトに快感を与える。
「あんっ! そ、そんなっ! っあん! 手、手が止まりませんっ! あああっ……ああああっ!」
自分が甘い声を漏らす度に手の中の肉棒が嬉しそうにびくびくと震える。その感触に、リリライトは積極的に肉棒を擦ってしまうのだった。
「ぐふふぅ。どうも、あの婆に余計なことを吹き込まれたようじゃのぅ」
「シ、シンパのことをそのように言わないでください。彼女は私の大切な……んああっ!」
身体は言うことをきかなくても、なんとか抵抗を続けようとするリリライト。しかしそんな抵抗をあざ笑うかのように、グスタフがリリライトに乳房に吸い付けば、甘い声を漏らしてしまう。
「ぐひひひ。やはり、まだ洗脳装置が無ければ人間のふりをするか」
リリライトの乳房を貪りながらそういうグスタフ。彼の言う通り、今リリライトの頭部には例の洗脳装置はつけられていなかった。
「但しのぅ、もう姫はドスケベなことを脳に刷り込まれてしもうたんじゃ。ワシとドギツイで汚い喘ぎ声を出し合いながら、ドスケベな交尾で幸せを感じる雌豚にされてもうたんじゃよ。ほれ、現に装置はなくとも、嬉しそうにチンポを握っておるじゃないか」
「はぁっ、はぁっ……うううっ! そ、それでも……」
行為は止められなくても、シンパの言葉で取り戻した心の強さがグスタフの言葉を止める。そんな意固地になって抵抗するリリライトを面白そうに笑うと、グスタフは顔を上げて、唇を突き出しながらその醜悪な顔を近づけてくる。
「いっ……いやっ……んむっ!」
顔を背けようとするが、それを許さずにグスタフはリリライトの唇を吸い立てる。
「ちゅばっ……ちゅばっ! ちゅうう……むふうううっ!」
「んむっ! ひっ……いやっ……んむっ!」
必死に唇を閉じて抵抗するリリライト。グスタフの肉厚の舌がねっとりと唇を舐りながらこじ開けようとするが、リリライトは決して受け入れ得ることはなかった。
「う、むぅ……」
リリライトの口の周りを自分の唾液まみれにしたグスタフは、ここまで抵抗心を見せる彼女にさすがに表情を曇らせた。
「ふむう……身体はここまで堕ちてきているというのに、ここまで抵抗するとはのぅ。さすがは王族……アルマイト家の血筋の姫じゃ。それなりに耐性があるのかのぅ」
「離して、くださいっ! もう私は、貴方とは……っ!」
グスタフの胸の中で精いっぱいの抵抗を見せるリリライト。最も力が入っていないので、少し動く程度でグスタフの拘束は振りほどけない。
「ぐひひっ! まあ良い……今夜、装置無しで堕としてしまえば、もう逆らえないじゃろうて。じっくりねっとり、ワシ好みのドスケベ雌に躾けてやるからのぅ」
その笑みは、今までリリライトが見てきたどんな笑みよりも、本能にギラついていて、醜悪に歪んでいる笑みだった。
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