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24話
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ギルマスは大笑い、皆んなからは肩を揺らし笑われ。
結構真面目な話をしていたのに、私のお腹の音で台無しである。
「久しぶりに笑った。すまんな。こんなに遅くなっていたとは。今日はギルドに泊まっていけ。三階の食堂に寄ってご飯を食べさせてやれ。」
「今から宿に行っても泊まれるか分からなかったから助かる。…メイジー、フードを。」
ああ、忘れてた。一応隠しておかないといけなかったんだった。
ギルマスがベルを鳴らし、少し後に、部屋にノック音が響く。
「入れ。」
今日会った受付嬢とは別の受付嬢が入って来た。
「お呼びでしょうか。」
「コイツら、今日はギルドに泊まるから手続きをしてくれ、あとは依頼報告も聞いたから依頼完了の手続きもやってくれ。お前らギルドカードを。」
アディス達三枚を受付嬢に渡す。
「カードの処理が終わったら食堂まで持って行ってやれ。」
「承りました。」
「部屋は二人部屋二つでいいか?」
「それで構わない。代金は俺のカードで一括で。」
「畏まりました。以上でしょうか?では食堂で食べてお待ちください。失礼致します。」
受付嬢が部屋から出た後、アディス達も立ち上がりドアノブを掴んだ所でギルマスから声を掛けられる。
「時間停止のバッグに素材が入ってんだろう?明日は、それを買取カウンターに出せよ。あとは、メイジー嬢ちゃんの登録な。」
「ああ、わかった。」
食堂で食事をとっていると、先ほどの受付嬢がギルドカードと部屋の鍵を持って手渡される。
「明日は朝食付きとなり、朝食時間は鐘二つと半刻までとなります。」
「ああ、わかった。」
相槌を打った後は受付嬢は一礼し戻って行った。
食後部屋に向かい、一部屋はアディスとライアスで、その隣の部屋にエヴァドネと私が入る。
部屋に入るとベッドが二つとテーブル一つに椅子が二つと簡素なものだった。
泊まるだけだと思えば十分だ。
乗馬頭巾とマントを外し背中まである長い髪が露わになる。
「…長い髪、初めて見た。」
「え?長い髪の人ならギルド内でも…。」
「黒髪でって事。ほとんどの子は短くしてフードとかで隠している所しか見た事がないよ、メイジーの髪は艶があって真っ直ぐな髪だから見惚れちゃった。」
自分の髪を一束掴んで見る。
自分では黒髪を見慣れている所為かどうも思わない。
その後、ラフな服装に着替え眠りについた。
翌朝、何故か早く起きてしまい隣のベッドにはエヴァドネが眠っていた。
二度寝を試みるが眠れず、起きてベッドの上に座っていたが時間を持て余してしまう。
運動出来る場所あるかな?
受付に聞いたら教えてくれるかな?
そうと決まれば…。
服を着替え、肘までのマント付け乗馬頭巾を被り…クリーンを身体にかけ、いざ部屋を出ようとドアノブに手を掛けた瞬間、鍵が一本しかないことに気づき、物凄く悩んだ末に一本の鍵を使わせてもらう事にした。
施錠の魔法や土魔法でコピーして鍵を作った事で問題になっても困る。
あとは受付のお姉さんに伝えておけばいいか。
結構真面目な話をしていたのに、私のお腹の音で台無しである。
「久しぶりに笑った。すまんな。こんなに遅くなっていたとは。今日はギルドに泊まっていけ。三階の食堂に寄ってご飯を食べさせてやれ。」
「今から宿に行っても泊まれるか分からなかったから助かる。…メイジー、フードを。」
ああ、忘れてた。一応隠しておかないといけなかったんだった。
ギルマスがベルを鳴らし、少し後に、部屋にノック音が響く。
「入れ。」
今日会った受付嬢とは別の受付嬢が入って来た。
「お呼びでしょうか。」
「コイツら、今日はギルドに泊まるから手続きをしてくれ、あとは依頼報告も聞いたから依頼完了の手続きもやってくれ。お前らギルドカードを。」
アディス達三枚を受付嬢に渡す。
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「承りました。」
「部屋は二人部屋二つでいいか?」
「それで構わない。代金は俺のカードで一括で。」
「畏まりました。以上でしょうか?では食堂で食べてお待ちください。失礼致します。」
受付嬢が部屋から出た後、アディス達も立ち上がりドアノブを掴んだ所でギルマスから声を掛けられる。
「時間停止のバッグに素材が入ってんだろう?明日は、それを買取カウンターに出せよ。あとは、メイジー嬢ちゃんの登録な。」
「ああ、わかった。」
食堂で食事をとっていると、先ほどの受付嬢がギルドカードと部屋の鍵を持って手渡される。
「明日は朝食付きとなり、朝食時間は鐘二つと半刻までとなります。」
「ああ、わかった。」
相槌を打った後は受付嬢は一礼し戻って行った。
食後部屋に向かい、一部屋はアディスとライアスで、その隣の部屋にエヴァドネと私が入る。
部屋に入るとベッドが二つとテーブル一つに椅子が二つと簡素なものだった。
泊まるだけだと思えば十分だ。
乗馬頭巾とマントを外し背中まである長い髪が露わになる。
「…長い髪、初めて見た。」
「え?長い髪の人ならギルド内でも…。」
「黒髪でって事。ほとんどの子は短くしてフードとかで隠している所しか見た事がないよ、メイジーの髪は艶があって真っ直ぐな髪だから見惚れちゃった。」
自分の髪を一束掴んで見る。
自分では黒髪を見慣れている所為かどうも思わない。
その後、ラフな服装に着替え眠りについた。
翌朝、何故か早く起きてしまい隣のベッドにはエヴァドネが眠っていた。
二度寝を試みるが眠れず、起きてベッドの上に座っていたが時間を持て余してしまう。
運動出来る場所あるかな?
受付に聞いたら教えてくれるかな?
そうと決まれば…。
服を着替え、肘までのマント付け乗馬頭巾を被り…クリーンを身体にかけ、いざ部屋を出ようとドアノブに手を掛けた瞬間、鍵が一本しかないことに気づき、物凄く悩んだ末に一本の鍵を使わせてもらう事にした。
施錠の魔法や土魔法でコピーして鍵を作った事で問題になっても困る。
あとは受付のお姉さんに伝えておけばいいか。
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