20 / 82
19話 闇色の子
しおりを挟む
「最初に会ったのが私達で良かったよ。黒を持つ者は、闇色の子とされ忌み嫌われていてね。この国では、比較的マシなんだけど…。
黒を持つ者は魔力量が多く暴走し易い、周りに大きな被害を出してしまう為、敬遠されているの。」
エヴァドネはアディスを見て話しを続ける。
「だから、メイジーちゃんが黒髪黒目の両方を持っていて、今まで虐げられてきたのだと思うと胸が張り裂けそうよ。…今後お姉さん達に任せなさい!」
「え?」
「え?…どうしたの?」
「お姉さん?……私と同じ年、では?」
「へ?私こう見えてゴニョゴニョゴニョよ。」
え゛!43才!?
「そーなんだ。てっきり、私と同じ16才くらいかと…。」
「「「え?」」」
「え?」
え?何?何故、三人揃って驚いているの?
「メイジーちゃん、16才なの?てっきり10才くらいかと。」
「そんなに身長低いですか?」
「そんなに気を落とさないで、これからよ!」
また、エヴァドネに背中をバシと叩かれる。
ちょっと痛い。
ドワーフは総じて身長が低く人族に比べて長生きだそうだ。
「えっと、エヴァドネさん。私の事はメイジーと敬称無しでお願いします。ちゃん付けは聴き慣れなくて変な感じで。」
「えー、可愛いのに。メイジーちゃん。…じゃあ、私達にも敬称使わない事!あと、もうちょっと、砕けた話し方でいいから。」
「私の方が年下なのでそれは…」
「畏まった話し方は私達には必要ないよ。あるとしたら、偉い人か貴族に会う時だけかな?」
「会う機会があるんですか?」
「ごく稀にねー。」
えー、嫌だ。この世界、西洋風だって言っていたし、やっぱり貴族って居るんだ。
あんまり会いたくてないな~。
「あと、そういう硬い話し方は、商人とか商売している人達かな?私達冒険者同士だと、その話し方だと舐められちゃうから」
「そうなんですね。」
「硬いよ~。」
「でも、私冒険者でもないですし…」
「え?」
エヴァドネは疑問に思い一言しか出なかったがライアスが後を継いで話し掛ける。
「さっき、ここには魔物を討伐して転移に巻き込まれたって言わなかったか?魔物を討伐出来ると言う事は、冒険者ギルドに所属していたのでは?」
ギルドに所属はしていたが、ステータスで管理されていた。
この世界に来て、ステータスを見たが何かに所属しているとは書いていなかった。
私は左右に首を振る。
「私が居た所には無かったので…」
ここで俯きながら言葉を詰まらせて…。
誤解して、勝手に想像してくれれば…。
復活したエヴァドネが訪ねる。
「何か身分を証明してくれるものは?」
俯きかげんで左右に首を振る。
「街で冒険者登録して証明書を貰いましょう。」
私は頷く。
アディスが進む事を促す。
「そろそろ街に向かおう。」
火の元を片付けその場を離れるのだった。
黒を持つ者は魔力量が多く暴走し易い、周りに大きな被害を出してしまう為、敬遠されているの。」
エヴァドネはアディスを見て話しを続ける。
「だから、メイジーちゃんが黒髪黒目の両方を持っていて、今まで虐げられてきたのだと思うと胸が張り裂けそうよ。…今後お姉さん達に任せなさい!」
「え?」
「え?…どうしたの?」
「お姉さん?……私と同じ年、では?」
「へ?私こう見えてゴニョゴニョゴニョよ。」
え゛!43才!?
「そーなんだ。てっきり、私と同じ16才くらいかと…。」
「「「え?」」」
「え?」
え?何?何故、三人揃って驚いているの?
「メイジーちゃん、16才なの?てっきり10才くらいかと。」
「そんなに身長低いですか?」
「そんなに気を落とさないで、これからよ!」
また、エヴァドネに背中をバシと叩かれる。
ちょっと痛い。
ドワーフは総じて身長が低く人族に比べて長生きだそうだ。
「えっと、エヴァドネさん。私の事はメイジーと敬称無しでお願いします。ちゃん付けは聴き慣れなくて変な感じで。」
「えー、可愛いのに。メイジーちゃん。…じゃあ、私達にも敬称使わない事!あと、もうちょっと、砕けた話し方でいいから。」
「私の方が年下なのでそれは…」
「畏まった話し方は私達には必要ないよ。あるとしたら、偉い人か貴族に会う時だけかな?」
「会う機会があるんですか?」
「ごく稀にねー。」
えー、嫌だ。この世界、西洋風だって言っていたし、やっぱり貴族って居るんだ。
あんまり会いたくてないな~。
「あと、そういう硬い話し方は、商人とか商売している人達かな?私達冒険者同士だと、その話し方だと舐められちゃうから」
「そうなんですね。」
「硬いよ~。」
「でも、私冒険者でもないですし…」
「え?」
エヴァドネは疑問に思い一言しか出なかったがライアスが後を継いで話し掛ける。
「さっき、ここには魔物を討伐して転移に巻き込まれたって言わなかったか?魔物を討伐出来ると言う事は、冒険者ギルドに所属していたのでは?」
ギルドに所属はしていたが、ステータスで管理されていた。
この世界に来て、ステータスを見たが何かに所属しているとは書いていなかった。
私は左右に首を振る。
「私が居た所には無かったので…」
ここで俯きながら言葉を詰まらせて…。
誤解して、勝手に想像してくれれば…。
復活したエヴァドネが訪ねる。
「何か身分を証明してくれるものは?」
俯きかげんで左右に首を振る。
「街で冒険者登録して証明書を貰いましょう。」
私は頷く。
アディスが進む事を促す。
「そろそろ街に向かおう。」
火の元を片付けその場を離れるのだった。
0
お気に入りに追加
162
あなたにおすすめの小説
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
S級パーティを追放された無能扱いの魔法戦士は気ままにギルド職員としてスローライフを送る
神谷ミコト
ファンタジー
【祝!4/6HOTランキング2位獲得】
元貴族の魔法剣士カイン=ポーンは、「誰よりも強くなる。」その決意から最上階と言われる100Fを目指していた。
ついにパーティ「イグニスの槍」は全人未達の90階に迫ろうとしていたが、
理不尽なパーティ追放を機に、思いがけずギルドの職員としての生活を送ることに。
今までのS級パーティとして牽引していた経験を活かし、ギルド業務。ダンジョン攻略。新人育成。そして、学園の臨時講師までそつなくこなす。
様々な経験を糧にカインはどう成長するのか。彼にとっての最強とはなんなのか。
カインが無自覚にモテながら冒険者ギルド職員としてスローライフを送るである。
ハーレム要素多め。
※隔日更新予定です。10話前後での完結予定で構成していましたが、多くの方に見られているため10話以降も製作中です。
よければ、良いね。評価、コメントお願いします。励みになりますorz
他メディアでも掲載中。他サイトにて開始一週間でジャンル別ランキング15位。HOTランキング4位達成。応援ありがとうございます。
たくさんの誤字脱字報告ありがとうございます。すべて適応させていただきます。
物語を楽しむ邪魔をしてしまい申し訳ないですorz
今後とも応援よろしくお願い致します。
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
【異世界ショップ】無双 ~廃絶直前の貴族からの成り上がり~
クロン
ファンタジー
転生したら貴族の長男だった。
ラッキーと思いきや、未開地の領地で貧乏生活。
下手すれば飢死するレベル……毎日食べることすら危ういほどだ。
幸いにも転生特典で地球の物を手に入れる力を得ているので、何とかするしかない!
「大変です! 魔物が大暴れしています! 兵士では歯が立ちません!」
「兵士の武器の質を向上させる!」
「まだ勝てません!」
「ならば兵士に薬物投与するしか」
「いけません! 他の案を!」
くっ、貴族には制約が多すぎる!
貴族の制約に縛られ悪戦苦闘しつつ、領地を開発していくのだ!
「薬物投与は貴族関係なく、人道的にどうかと思います」
「勝てば正義。死ななきゃ安い」
これは地球の物を駆使して、領内を発展させる物語である。
錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。
いいたか
ファンタジー
小説家になろうにて130万PVを達成!
この世界『アレスディア』には天職と呼ばれる物がある。
戦闘に秀でていて他を寄せ付けない程の力を持つ剣士や戦士などの戦闘系の天職や、鑑定士や聖女など様々な助けを担ってくれる補助系の天職、様々な天職の中にはこの『アストレア王国』をはじめ、いくつもの国では不遇とされ虐げられてきた鍛冶師や錬金術師などと言った生産系天職がある。
これは、そんな『アストレア王国』で不遇な天職を賜ってしまった違う世界『地球』の前世の記憶を蘇らせてしまった一人の少年の物語である。
彼の行く先は天国か?それとも...?
誤字報告は訂正後削除させていただきます。ありがとうございます。
小説家になろう、カクヨム、アルファポリスで連載中!
現在アルファポリス版は5話まで改稿中です。
チート生産魔法使いによる復讐譚 ~国に散々尽くしてきたのに処分されました。今後は敵対国で存分に腕を振るいます~
クロン
ファンタジー
俺は異世界の一般兵であるリーズという少年に転生した。
だが元々の身体の持ち主の心が生きていたので、俺はずっと彼の視点から世界を見続けることしかできなかった。
リーズは俺の転生特典である生産魔術【クラフター】のチートを持っていて、かつ聖人のような人間だった。
だが……その性格を逆手にとられて、同僚や上司に散々利用された。
あげく罠にはめられて精神が壊れて死んでしまった。
そして身体の所有権が俺に移る。
リーズをはめた者たちは盗んだ手柄で昇進し、そいつらのせいで帝国は暴虐非道で最低な存在となった。
よくも俺と一心同体だったリーズをやってくれたな。
お前たちがリーズを絞って得た繁栄は全部ぶっ壊してやるよ。
お前らが歯牙にもかけないような小国の配下になって、クラフターの力を存分に使わせてもらう!
味方の物資を万全にして、更にドーピングや全兵士にプレートアーマーの配布など……。
絶望的な国力差をチート生産魔術で全てを覆すのだ!
そして俺を利用した奴らに復讐を遂げる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる