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3、キスの思い出
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* * *
叩扉の音に、中から応じる声があった。
フィアリスは部屋の中に入る。机に向かっていたエヴァンが振り向いた。机に置かれた明かりに、彼の顔が照らされている。
書き物をしていたようだが、その横には食べかけのシードケーキの皿が置いてあった。
やっぱり好物なんだなぁ、とフィアリスは頬を緩ませる。早速食べてくれているのが嬉しくてたまらない。
「どうかしましたか」
「君があんまり心配するんで、安心させるために顔を見せに来たよ」
からかわれたと感じたのか、エヴァンはむっとしている。フィアリスはそんなエヴァンの隣に立った。
エヴァンと一緒に勉強をした机。
調度品はほとんど変わらないが、エヴァンの方は成長して外見が著しく変化していた。幼かった彼には大きすぎた机が、今は程良い。
十八か、と改めてフィアリスはしみじみ思う。
「成人おめでとう。やはり大人の仲間入りをすると、気持ちは違うものかな?」
「別に、変わりません」
彼の二人の兄も成人をして家を出た。エヴァンも一応は子供扱いされなくなり、次の人生への一歩を踏み出すことになるのだ。
父であるジュードからエヴァンの話を聞くことは少ない。魔法の才能がどのくらいだとか、今はどんな訓練をしているかとか、フィアリスから報告することはあっても、息子の将来についてはジュードの口から語られることはなかった。
家族同様の付き合いはしていても家族ではないし、所詮自分は単なる家庭教師である。つっこんだ話はしないように心がけている。
「リトスロード家は社交界に顔を出すことはほとんどないから、成人しても貴族同士の付き合いはあまりないけど……」
かなり「特殊」な貴族であるリトスロード侯爵家は普段、他家との付き合いらしい付き合いがないので、そういう意味では楽でもある。
長男と次男は荒れ地を離れた、領民が多く住む地を任されていた。長男はいずれ爵位を継ぎ、次男が彼を補佐すると聞いている。三男であるエヴァンは一体、どんな仕事を与えられるのだろうか。
「ああ、そういえば」
フィアリスは手を叩く。
「成人したなら、君もいずれ妻をもらうことも考えなくちゃならないだろうね」
二人の兄はとうに結婚しているのだ。子供もいる。エヴァンに婚約者がいるという話は聞かないが、候補などはいるのだろう。もっとも、この家に嫁ぐとなるとかなりの勇気と適正のある女性でなくてはならないが。何せ「あの侯爵家」だ。人々は畏怖と畏敬をこめてリトスロードの名を口にする。
「妻はいりません」
エヴァンはきっぱりと言う。
「いりませんって、そういうわけにはいかないじゃないか」
「いらないと言ったら、いらないんです」
ふむ、とフィアリスは両腕を組んで考える。
まだ十八だから無理もないかもしれない。そう簡単に想像ができないのだろう。まあ、彼は男だし、そう急がなくてはならないわけではない。
「奥方がいて、協力して生きていかなくてはならないもの。君もいつかは結婚するんだ」
「女などいなくても平気です」
「そうは言うけどね、エヴァン」
「父上も独り身ではないですか」
「……君のお父上は、一度妻を迎えている」
わざわざ言うまでもなくエヴァンだってよく知っていることだ。侯爵は妻を――エヴァンの母を、病で亡くしていた。
「以降はずっと独身です。別に、妻など必要ないということでは?」
いやに意固地である。こういうところは、父子そっくりだ。
侯爵には後妻を迎えてはと進言する者もいたのだが、聞き入れられはしなかった。フィアリスとしてもそれが良いと賛成しているのだが、本人にその気がないならどうにもならない。当然だが、侯爵家では侯爵の言うことが絶対なのである。
「あなたは私に、結婚してほしいんですか?」
じっと、エヴァンがこちらを見上げてくる。その瞳には何か、平素と異なる特別な色があった。
フィアリスはエヴァンの手をとって、両手で包む。
――大きな手だ。いつの間に、こんなに大きくなってしまったんだろう。
体は確かに、すっかり大人になりつつある。
何度もこの手をこうして包んだ。小さくて幼い、温かい手だった。
今は少し冷えているし、フィアリスの手よりも大きくてごつごつしている。
「うん。エヴァン、私はね、君に幸せになってほしいんだよ。良い妻をもらって、家庭を築いて……リトスロードの男として生きるのは楽ではないだろうけれど、それなりに楽しく立派に生活してほしいんだよ」
「あなたは?」
「え?」
フィアリスはまばたきをした。
「その、あなたが描く私の幸せな未来の中で、あなたはどこにいるんですか?」
「…………」
どこにいる?
そんなことは、考えもしなかった。フィアリスが考えているのはエヴァンの幸せだけだ。その光景の中に、自分の姿はなかった。
だって、当然じゃないか。いつまでも教え子にひっついていく教師がどこにいる?
エヴァンと自分は近いうちに離ればなれになるのだ。それは至極当然のことだ。
エヴァンが幸福に暮らしている頃。
その時自分は、どこにいるんだろう? こうしてずっと、この館に住み続けるのだろうか。――それを、「あの人」は許してくれるだろうか。
それとも、別れはもっと早く……。
「あなたは私から離れていくんですか? フィアリス」
エヴァンは奇妙な質問をした。
「そりゃあ、ずっとはそばにいないよ。君はもう成人したし、護衛兼教師の私の役目は終わりつつある。君はとても優秀な教え子だった。もうほとんどのことは教えたよ」
学院に通うのとは違って、修了証書などは出す予定はないが、もうその時機と言ってよかった。数学も地理も歴史も外国語も、マナーも常識も、フィアリスが学んだことは大方教え込んだのだ。素地は出来上がり、今後彼が独自に学んでいこうとするのに何の不足もないだろう。
エヴァンが教え子を卒業し、フィアリスも教師を卒業する。
寂しいけれど、何事もそうやって、変わっていってしまうものなのだ。
エヴァンは考えこむように目を伏せた。そんな彼の手を離して、フィアリスは頭を撫でる。
「エヴァン、さあ、君もあんまり夜更かししないで寝るだよ」
「……何度も言っていますが、まだ子供扱いしてますね」
「君が可愛いからいけないんだ」
笑いながらフィアリスはエヴァンのつむじを見下ろした。ふわふわとした髪を撫でるのをやめられない。
どうも今夜は久方振りに会ったせいか、エヴァンが小さかった頃のことをよく思い出す。
この子は小さい時分、酷く繊細で、眠りにつけないことが多かった。そういう時は魔法でほどよく温めたミルクを与えて、そばに座らせ、頭を撫でてやったのだ。
怖い夢を見たとか、なんだか悲しくて眠れないとか、すがりついてきた幼いエヴァン。
「あ、そうだ、覚えてる?」
いつしか小さなエヴァンは眠る前にちょっとした儀式を欠かさないようになった。よく眠れるおまじないだ。
「毎晩、君は私の頬にキスをして寝ていたね。いつからか、やらなくなってしまったけど」
早くに母親を亡くして、父親もあんなに厳しい人だから、拠り所がなかったのだろう。甘える相手がほしかったのかもしれない。
というところまで考えて、我に返った。
当時から十年以上経っている。こんな話をされたって、エヴァンはあまり覚えていないだろうし、不愉快なだけだろう。
怒らせたいわけではなかったけれど、自分のことばかり考えて思い出に浸りすぎていたかもしれないと反省する。
叩扉の音に、中から応じる声があった。
フィアリスは部屋の中に入る。机に向かっていたエヴァンが振り向いた。机に置かれた明かりに、彼の顔が照らされている。
書き物をしていたようだが、その横には食べかけのシードケーキの皿が置いてあった。
やっぱり好物なんだなぁ、とフィアリスは頬を緩ませる。早速食べてくれているのが嬉しくてたまらない。
「どうかしましたか」
「君があんまり心配するんで、安心させるために顔を見せに来たよ」
からかわれたと感じたのか、エヴァンはむっとしている。フィアリスはそんなエヴァンの隣に立った。
エヴァンと一緒に勉強をした机。
調度品はほとんど変わらないが、エヴァンの方は成長して外見が著しく変化していた。幼かった彼には大きすぎた机が、今は程良い。
十八か、と改めてフィアリスはしみじみ思う。
「成人おめでとう。やはり大人の仲間入りをすると、気持ちは違うものかな?」
「別に、変わりません」
彼の二人の兄も成人をして家を出た。エヴァンも一応は子供扱いされなくなり、次の人生への一歩を踏み出すことになるのだ。
父であるジュードからエヴァンの話を聞くことは少ない。魔法の才能がどのくらいだとか、今はどんな訓練をしているかとか、フィアリスから報告することはあっても、息子の将来についてはジュードの口から語られることはなかった。
家族同様の付き合いはしていても家族ではないし、所詮自分は単なる家庭教師である。つっこんだ話はしないように心がけている。
「リトスロード家は社交界に顔を出すことはほとんどないから、成人しても貴族同士の付き合いはあまりないけど……」
かなり「特殊」な貴族であるリトスロード侯爵家は普段、他家との付き合いらしい付き合いがないので、そういう意味では楽でもある。
長男と次男は荒れ地を離れた、領民が多く住む地を任されていた。長男はいずれ爵位を継ぎ、次男が彼を補佐すると聞いている。三男であるエヴァンは一体、どんな仕事を与えられるのだろうか。
「ああ、そういえば」
フィアリスは手を叩く。
「成人したなら、君もいずれ妻をもらうことも考えなくちゃならないだろうね」
二人の兄はとうに結婚しているのだ。子供もいる。エヴァンに婚約者がいるという話は聞かないが、候補などはいるのだろう。もっとも、この家に嫁ぐとなるとかなりの勇気と適正のある女性でなくてはならないが。何せ「あの侯爵家」だ。人々は畏怖と畏敬をこめてリトスロードの名を口にする。
「妻はいりません」
エヴァンはきっぱりと言う。
「いりませんって、そういうわけにはいかないじゃないか」
「いらないと言ったら、いらないんです」
ふむ、とフィアリスは両腕を組んで考える。
まだ十八だから無理もないかもしれない。そう簡単に想像ができないのだろう。まあ、彼は男だし、そう急がなくてはならないわけではない。
「奥方がいて、協力して生きていかなくてはならないもの。君もいつかは結婚するんだ」
「女などいなくても平気です」
「そうは言うけどね、エヴァン」
「父上も独り身ではないですか」
「……君のお父上は、一度妻を迎えている」
わざわざ言うまでもなくエヴァンだってよく知っていることだ。侯爵は妻を――エヴァンの母を、病で亡くしていた。
「以降はずっと独身です。別に、妻など必要ないということでは?」
いやに意固地である。こういうところは、父子そっくりだ。
侯爵には後妻を迎えてはと進言する者もいたのだが、聞き入れられはしなかった。フィアリスとしてもそれが良いと賛成しているのだが、本人にその気がないならどうにもならない。当然だが、侯爵家では侯爵の言うことが絶対なのである。
「あなたは私に、結婚してほしいんですか?」
じっと、エヴァンがこちらを見上げてくる。その瞳には何か、平素と異なる特別な色があった。
フィアリスはエヴァンの手をとって、両手で包む。
――大きな手だ。いつの間に、こんなに大きくなってしまったんだろう。
体は確かに、すっかり大人になりつつある。
何度もこの手をこうして包んだ。小さくて幼い、温かい手だった。
今は少し冷えているし、フィアリスの手よりも大きくてごつごつしている。
「うん。エヴァン、私はね、君に幸せになってほしいんだよ。良い妻をもらって、家庭を築いて……リトスロードの男として生きるのは楽ではないだろうけれど、それなりに楽しく立派に生活してほしいんだよ」
「あなたは?」
「え?」
フィアリスはまばたきをした。
「その、あなたが描く私の幸せな未来の中で、あなたはどこにいるんですか?」
「…………」
どこにいる?
そんなことは、考えもしなかった。フィアリスが考えているのはエヴァンの幸せだけだ。その光景の中に、自分の姿はなかった。
だって、当然じゃないか。いつまでも教え子にひっついていく教師がどこにいる?
エヴァンと自分は近いうちに離ればなれになるのだ。それは至極当然のことだ。
エヴァンが幸福に暮らしている頃。
その時自分は、どこにいるんだろう? こうしてずっと、この館に住み続けるのだろうか。――それを、「あの人」は許してくれるだろうか。
それとも、別れはもっと早く……。
「あなたは私から離れていくんですか? フィアリス」
エヴァンは奇妙な質問をした。
「そりゃあ、ずっとはそばにいないよ。君はもう成人したし、護衛兼教師の私の役目は終わりつつある。君はとても優秀な教え子だった。もうほとんどのことは教えたよ」
学院に通うのとは違って、修了証書などは出す予定はないが、もうその時機と言ってよかった。数学も地理も歴史も外国語も、マナーも常識も、フィアリスが学んだことは大方教え込んだのだ。素地は出来上がり、今後彼が独自に学んでいこうとするのに何の不足もないだろう。
エヴァンが教え子を卒業し、フィアリスも教師を卒業する。
寂しいけれど、何事もそうやって、変わっていってしまうものなのだ。
エヴァンは考えこむように目を伏せた。そんな彼の手を離して、フィアリスは頭を撫でる。
「エヴァン、さあ、君もあんまり夜更かししないで寝るだよ」
「……何度も言っていますが、まだ子供扱いしてますね」
「君が可愛いからいけないんだ」
笑いながらフィアリスはエヴァンのつむじを見下ろした。ふわふわとした髪を撫でるのをやめられない。
どうも今夜は久方振りに会ったせいか、エヴァンが小さかった頃のことをよく思い出す。
この子は小さい時分、酷く繊細で、眠りにつけないことが多かった。そういう時は魔法でほどよく温めたミルクを与えて、そばに座らせ、頭を撫でてやったのだ。
怖い夢を見たとか、なんだか悲しくて眠れないとか、すがりついてきた幼いエヴァン。
「あ、そうだ、覚えてる?」
いつしか小さなエヴァンは眠る前にちょっとした儀式を欠かさないようになった。よく眠れるおまじないだ。
「毎晩、君は私の頬にキスをして寝ていたね。いつからか、やらなくなってしまったけど」
早くに母親を亡くして、父親もあんなに厳しい人だから、拠り所がなかったのだろう。甘える相手がほしかったのかもしれない。
というところまで考えて、我に返った。
当時から十年以上経っている。こんな話をされたって、エヴァンはあまり覚えていないだろうし、不愉快なだけだろう。
怒らせたいわけではなかったけれど、自分のことばかり考えて思い出に浸りすぎていたかもしれないと反省する。
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