上 下
6 / 8
2章~嵐の訪問者と家族会議

訪問者は嵐のように

しおりを挟む
「な、なんだ!?何が起こった!?」
お父様が慌ててる。それに、廊下からバタバタと足音がする。
「お前達は隠れてなさい!」
んー。こんなに慌てるお父様初めて見たかも。レアだわ。
「旦那様!!」
「なんだ!?」
「先程音のした所へ確認に行ったところ、不思議な格好をした。精霊と、魔族と、獣人がいまして、リヒト様とアスナ様に会わせろと…………」
「なんだと!?そんな不審者に合わせるわけないだろう!我が宝を!」
え?いつの間に宝になってたのかしら?それにしても、
『ねぇ、リヒト。もしかしなくても』
『うん。十中八九そうだと思うよ?母上。』
『そう。に会うのも久しいわね。』
聞かれては不味いので念話で話していますが、私達の特権だから誰も知らないし、出来ないから便利ね。
「リヒト!アスナ!ここで隠れてろよ!!」
あら。
「平気なのに。」
「じゃあ僕達も行きますか!」

~玄関~

「リリー。」
「ヨセフ。あの子達は?」
「部屋にいる。それにしても兄上も来てくれたんですね」
「当たり前だ。仮にも私は王だからな」
「ありがとうございます。行きましょう。」

~庭~
「おい。早く子供を連れてこい。」
「それは出来ない。私達の大事な子供たちだからな。そもそも事前の許可なく他種族の国に入っていいのは国王だけという条約はどうした?忘れたのか?」
「いえ?忘れてないわよ。」
「なら何故ここにいる!!国王命令だ!!即刻立ち去れ!」
「しかも何故その色の目をしている?その目は初代国王様含め太古の女神様様の血を引く者しか現れない色だ!なぜそんな高貴な目を貴様らが持っている!?」
「ほう。俺達を侮辱するか。」
「そんなことどうでもいい!立ち去れ!!」
あらら。予想通りの泥仕合。はぁー。
「伯父様!お父様!!その言い方はないんじゃないですの!?」
「「「アスナ!?」」」
「魔王殿。精霊王殿。獣人王殿。この度の無礼、ソリティス家次期当主として謝らせて頂きたい。申し訳なかった。」
「「「リヒト!?」」」
「しかも、精霊王、獣人王、魔王って。本当なの?」
「ええ。本当です。お母様。貴方達が息災そうで良かったわ。。」
「久しぶりだね、3人とも。」
「「は?」」
あら、お母様のいつもの口調が崩れてるわ。それほど衝撃的な事なのね。
「リヒト!アスナ!大丈夫か!?」
「大丈夫ですよ。お父様。」
「むぅー!お母様もリヒトも水臭いよー!」
「そうよ。こっちに来たなら教えて欲しかったわ。」
「まぁ、今回ばかりは諦めろ。母上も、リヒトも。」
「ふふ。確かに今回ばかりは私達が全面的に悪いからね。ごめんなさいね?」
「この歳だと、国外に行くのはおろか、外出すらされてくれないんだよねえ。だからそっちから来てくれて良かった。母上も母上で今は僕より若いから同じだよ」 
「困ったものよね、今の歳でも私はこの世界で1番強いのに。」
「僕も母上程じゃないけどそこらの奴なんて何されたのか分からないまま殺せる程度には力あるしねぇ。」
「「「は!!??」」」

あー。すっかり忘れてたわ。説明大変になりそうね
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

婚約者に消えろと言われたので湖に飛び込んだら、気づけば三年が経っていました。

束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢シャロンは、王太子オリバーの婚約者に選ばれてから、厳しい王妃教育に耐えていた。 だが、十六歳になり貴族学園に入学すると、オリバーはすでに子爵令嬢エミリアと浮気をしていた。 そしてある冬のこと。オリバーに「私の為に消えろ」というような意味のことを告げられる。 全てを諦めたシャロンは、精霊の湖と呼ばれている学園の裏庭にある湖に飛び込んだ。 気づくと、見知らぬ場所に寝かされていた。 そこにはかつて、病弱で体の小さかった辺境伯家の息子アダムがいた。 すっかり立派になったアダムは「あれから三年、君は目覚めなかった」と言った――。

(完結)お姉様を選んだことを今更後悔しても遅いです!

青空一夏
恋愛
私はブロッサム・ビアス。ビアス候爵家の次女で、私の婚約者はフロイド・ターナー伯爵令息だった。結婚式を一ヶ月後に控え、私は仕上がってきたドレスをお父様達に見せていた。 すると、お母様達は思いがけない言葉を口にする。 「まぁ、素敵! そのドレスはお腹周りをカバーできて良いわね。コーデリアにぴったりよ」 「まだ、コーデリアのお腹は目立たないが、それなら大丈夫だろう」 なぜ、お姉様の名前がでてくるの? なんと、お姉様は私の婚約者の子供を妊娠していると言い出して、フロイドは私に婚約破棄をつきつけたのだった。 ※タグの追加や変更あるかもしれません。 ※因果応報的ざまぁのはず。 ※作者独自の世界のゆるふわ設定。 ※過去作のリメイク版です。過去作品は非公開にしました。 ※表紙は作者作成AIイラスト。ブロッサムのイメージイラストです。

孕ませねばならん ~イケメン執事の監禁セックス~

あさとよる
恋愛
傷モノになれば、この婚約は無くなるはずだ。 最愛のお嬢様が嫁ぐのを阻止? 過保護イケメン執事の執着H♡

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません

abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。 後宮はいつでも女の戦いが絶えない。 安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。 「どうして、この人を愛していたのかしら?」 ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。 それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!? 「あの人に興味はありません。勝手になさい!」

処理中です...