6 / 12
6
しおりを挟む
「きみ、誰だ?」
後ろを振り返ると、シルバーの髪に緑色の瞳をした綺麗な男の子がいた。
おそらく同じ歳くらいだろう。
「私はリーナ、お父様のお仕事についてきたの
あなたこそ誰?」
「僕は、、、、 ウェ、、いや僕はレイ」
「そう、レイもお父様のお仕事についてきたの?」
「うん、そんなところ
それよりリーナはどうしてここにいるの?」
「庭園で遊んでいたんだけど迷っちゃったの
それでね、歩いてたら甘い匂いがしてここについたのよ」
「そっか、僕はここでよく遊ぶから案内してあげようか?」
「本当に?じゃあお願い!」
レイは本当にここのことをよく知っているようでひとつひとつ丁寧に説明してくれた。
ここは魔法で果実を育てているため収穫時期が違うものも一緒に実るようだ。
温室内でも場所によってが温度が違い、仕切りもないのに涼しかったり暖かかったりした。
「どれもすごく美味しそうね!」
「リーナはフルーツ好き?」
「うん、大好きよ!
お菓子に使っても美味しいのよ」
「お菓子に使うって?」
「お砂糖と一緒に煮詰めて、クッキーと混ぜて焼いたり
ケーキに乗せたりすると美味しいの!」
こんなにたくさんのフルーツが実っているのは初めて見たので、フルーツを使ったお菓子を思い浮かべながら話した。
「僕、そんな食べ方したことないよ」
「そうなの?じゃあ今度私が持ってきてあげる!」
「本当に?」
「えぇ!もちろん
とっても美味しいのよ!」
「君の家の料理人はとても腕がいいんだね」
「実は、、、私が作るの!」
「君、料理ができるの?」
レンは相当驚いたようだった。
普通、この国では料理やお菓子作りをする貴族の令嬢はいないのでこの反応は当然だろう。
案内が終わると温室の隣にある東屋に移動した。
レンがフルーツを取ってきてくれ、それを食べながらいろいろな話をした。
お互いの家族こと、何が好きで何が嫌いなのか。
最近あったことや、普段何をているのかなど様々な話をした。
私はこの国で同年代の子とと話すのは初めでだったので楽しくなりたくさんの話をした。
気づけば1時間ほど時間が経っていた。
「ごめんね、レン。私もう行かなきゃ」
「そう、それじゃあ庭園まで送っていくよ。
リーナ、帰り道わからないだろ?」
「ありがとう、実は困っていたの」
レンは本当によく来ているのか、目印のない道を迷うことなく進んだ。
帰り道でも楽しく話をし、来た時よりも短く感じた。
「レン、送ってくれてありがとう。
今日は楽しかったわ!」
「僕も楽しかったよ、ありがとう」
「レンは次、いつ王城に来るの?」
「うーん、まだわからないからこれをあげる」
そう言ってレンが差し出してきたのは小さな三日月のネックレスだった。
「これは?とっても綺麗なネックレスね」
「これは、魔道具なんだ。
僕がきているときは月が光るようになっているからここに来る時は必ずつけてきて」
「わかった!じゃあ王城にくる時は毎日クッキーを焼いてくるね」
「うん、ありがとう!
約束だ、またおう。」
「バイバイ、レン」
私はレンの背中が消えるまで手を振った。
初めてこの世界で友達ができたのだ。
また会えるのが楽しみだった。
しばらくすると父が迎えにきてくれた。
何をしていたのか聞かれたが、男の子と友達になったと言うと面倒臭そうなのでレンとのことは内緒にした。
お父様にまた王城に来たいと言うと喜んで連れて行くと言ってくれた。
レンに渡すためのクッキーを練習しようと意気込んで帰れ道に着いた。
後ろを振り返ると、シルバーの髪に緑色の瞳をした綺麗な男の子がいた。
おそらく同じ歳くらいだろう。
「私はリーナ、お父様のお仕事についてきたの
あなたこそ誰?」
「僕は、、、、 ウェ、、いや僕はレイ」
「そう、レイもお父様のお仕事についてきたの?」
「うん、そんなところ
それよりリーナはどうしてここにいるの?」
「庭園で遊んでいたんだけど迷っちゃったの
それでね、歩いてたら甘い匂いがしてここについたのよ」
「そっか、僕はここでよく遊ぶから案内してあげようか?」
「本当に?じゃあお願い!」
レイは本当にここのことをよく知っているようでひとつひとつ丁寧に説明してくれた。
ここは魔法で果実を育てているため収穫時期が違うものも一緒に実るようだ。
温室内でも場所によってが温度が違い、仕切りもないのに涼しかったり暖かかったりした。
「どれもすごく美味しそうね!」
「リーナはフルーツ好き?」
「うん、大好きよ!
お菓子に使っても美味しいのよ」
「お菓子に使うって?」
「お砂糖と一緒に煮詰めて、クッキーと混ぜて焼いたり
ケーキに乗せたりすると美味しいの!」
こんなにたくさんのフルーツが実っているのは初めて見たので、フルーツを使ったお菓子を思い浮かべながら話した。
「僕、そんな食べ方したことないよ」
「そうなの?じゃあ今度私が持ってきてあげる!」
「本当に?」
「えぇ!もちろん
とっても美味しいのよ!」
「君の家の料理人はとても腕がいいんだね」
「実は、、、私が作るの!」
「君、料理ができるの?」
レンは相当驚いたようだった。
普通、この国では料理やお菓子作りをする貴族の令嬢はいないのでこの反応は当然だろう。
案内が終わると温室の隣にある東屋に移動した。
レンがフルーツを取ってきてくれ、それを食べながらいろいろな話をした。
お互いの家族こと、何が好きで何が嫌いなのか。
最近あったことや、普段何をているのかなど様々な話をした。
私はこの国で同年代の子とと話すのは初めでだったので楽しくなりたくさんの話をした。
気づけば1時間ほど時間が経っていた。
「ごめんね、レン。私もう行かなきゃ」
「そう、それじゃあ庭園まで送っていくよ。
リーナ、帰り道わからないだろ?」
「ありがとう、実は困っていたの」
レンは本当によく来ているのか、目印のない道を迷うことなく進んだ。
帰り道でも楽しく話をし、来た時よりも短く感じた。
「レン、送ってくれてありがとう。
今日は楽しかったわ!」
「僕も楽しかったよ、ありがとう」
「レンは次、いつ王城に来るの?」
「うーん、まだわからないからこれをあげる」
そう言ってレンが差し出してきたのは小さな三日月のネックレスだった。
「これは?とっても綺麗なネックレスね」
「これは、魔道具なんだ。
僕がきているときは月が光るようになっているからここに来る時は必ずつけてきて」
「わかった!じゃあ王城にくる時は毎日クッキーを焼いてくるね」
「うん、ありがとう!
約束だ、またおう。」
「バイバイ、レン」
私はレンの背中が消えるまで手を振った。
初めてこの世界で友達ができたのだ。
また会えるのが楽しみだった。
しばらくすると父が迎えにきてくれた。
何をしていたのか聞かれたが、男の子と友達になったと言うと面倒臭そうなのでレンとのことは内緒にした。
お父様にまた王城に来たいと言うと喜んで連れて行くと言ってくれた。
レンに渡すためのクッキーを練習しようと意気込んで帰れ道に着いた。
1
お気に入りに追加
66
あなたにおすすめの小説
転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?
盲目のラスボス令嬢に転生しましたが幼馴染のヤンデレに溺愛されてるので幸せです
斎藤樹
恋愛
事故で盲目となってしまったローナだったが、その時の衝撃によって自分の前世を思い出した。
思い出してみてわかったのは、自分が転生してしまったここが乙女ゲームの世界だということ。
さらに転生した人物は、"ラスボス令嬢"と呼ばれた性悪な登場人物、ローナ・リーヴェ。
彼女に待ち受けるのは、嫉妬に狂った末に起こる"断罪劇"。
そんなの絶対に嫌!
というかそもそも私は、ローナが性悪になる原因の王太子との婚約破棄なんかどうだっていい!
私が好きなのは、幼馴染の彼なのだから。
ということで、どうやら既にローナの事を悪く思ってない幼馴染と甘酸っぱい青春を始めようと思ったのだけどーー
あ、あれ?なんでまだ王子様との婚約が破棄されてないの?
ゲームじゃ兄との関係って最悪じゃなかったっけ?
この年下男子が出てくるのだいぶ先じゃなかった?
なんかやけにこの人、私に構ってくるような……というか。
なんか……幼馴染、ヤンデる…………?
「カクヨム」様にて同名義で投稿しております。
ヤンデレお兄様に殺されたくないので、ブラコンやめます!(長編版)
夕立悠理
恋愛
──だって、好きでいてもしかたないもの。
ヴァイオレットは、思い出した。ここは、ロマンス小説の世界で、ヴァイオレットは義兄の恋人をいじめたあげくにヤンデレな義兄に殺される悪役令嬢だと。
って、むりむりむり。死ぬとかむりですから!
せっかく転生したんだし、魔法とか気ままに楽しみたいよね。ということで、ずっと好きだった恋心は封印し、ブラコンをやめることに。
新たな恋のお相手は、公爵令嬢なんだし、王子様とかどうかなー!?なんてうきうきわくわくしていると。
なんだかお兄様の様子がおかしい……?
※小説になろうさまでも掲載しています
※以前連載していたやつの長編版です
転生したら避けてきた攻略対象にすでにロックオンされていました
みなみ抄花
恋愛
睦見 香桜(むつみ かお)は今年で19歳。
日本で普通に生まれ日本で育った少し田舎の町の娘であったが、都内の大学に無事合格し春からは学生寮で新生活がスタートするはず、だった。
引越しの前日、生まれ育った町を離れることに、少し名残惜しさを感じた香桜は、子どもの頃によく遊んだ川まで一人で歩いていた。
そこで子犬が溺れているのが目に入り、助けるためいきなり川に飛び込んでしまう。
香桜は必死の力で子犬を岸にあげるも、そこで力尽きてしまい……
魔性の悪役令嬢らしいですが、男性が苦手なのでご期待にそえません!
蒼乃ロゼ
恋愛
「リュミネーヴァ様は、いろんな殿方とご経験のある、魔性の女でいらっしゃいますから!」
「「……は?」」
どうやら原作では魔性の女だったらしい、リュミネーヴァ。
しかし彼女の中身は、前世でストーカーに命を絶たれ、乙女ゲーム『光が世界を満たすまで』通称ヒカミタの世界に転生してきた人物。
前世での最期の記憶から、男性が苦手。
初めは男性を目にするだけでも体が震えるありさま。
リュミネーヴァが具体的にどんな悪行をするのか分からず、ただ自分として、在るがままを生きてきた。
当然、物語が原作どおりにいくはずもなく。
おまけに実は、本編前にあたる時期からフラグを折っていて……?
攻略キャラを全力回避していたら、魔性違いで謎のキャラから溺愛モードが始まるお話。
ファンタジー要素も多めです。
※なろう様にも掲載中
※短編【転生先は『乙女ゲーでしょ』~】の元ネタです。どちらを先に読んでもお話は分かりますので、ご安心ください。
転生した悪役令嬢は破滅エンドを避けるため、魔法を極めたらなぜか攻略対象から溺愛されました
平山和人
恋愛
悪役令嬢のクロエは八歳の誕生日の時、ここが前世でプレイしていた乙女ゲーム『聖魔と乙女のレガリア』の世界であることを知る。
クロエに割り振られたのは、主人公を虐め、攻略対象から断罪され、破滅を迎える悪役令嬢としての人生だった。
そんな結末は絶対嫌だとクロエは敵を作らないように立ち回り、魔法を極めて断罪フラグと破滅エンドを回避しようとする。
そうしていると、なぜかクロエは家族を始め、周りの人間から溺愛されるのであった。しかも本来ならば主人公と結ばれるはずの攻略対象からも
深く愛されるクロエ。果たしてクロエの破滅エンドは回避できるのか。
おデブな悪役令嬢の侍女に転生しましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます
ちゃんゆ
恋愛
男爵家の三女に産まれた私。衝撃的な出来事などもなく、頭を打ったわけでもなく、池で溺れて死にかけたわけでもない。ごくごく自然に前世の記憶があった。
そして前世の私は…
ゴットハンドと呼ばれるほどのエステティシャンだった。
サロン勤めで拘束時間は長く、休みもなかなか取れずに働きに働いた結果。
貯金残高はビックリするほど貯まってたけど、使う時間もないまま転生してた。
そして通勤の電車の中で暇つぶしに、ちょろーっとだけ遊んでいた乙女ゲームの世界に転生したっぽい?
あんまり内容覚えてないけど…
悪役令嬢がムチムチしてたのだけは許せなかった!
さぁ、お嬢様。
私のゴットハンドを堪能してくださいませ?
********************
初投稿です。
転生侍女シリーズ第一弾。
短編全4話で、投稿予約済みです。
せっかく転生したのにモブにすらなれない……はずが溺愛ルートなんて信じられません
嘉月
恋愛
隣国の貴族令嬢である主人公は交換留学生としてやってきた学園でイケメン達と恋に落ちていく。
人気の乙女ゲーム「秘密のエルドラド」のメイン攻略キャラは王立学園の生徒会長にして王弟、氷の殿下こと、クライブ・フォン・ガウンデール。
転生したのはそのゲームの世界なのに……私はモブですらないらしい。
せめて学園の生徒1くらいにはなりたかったけど、どうしようもないので地に足つけてしっかり生きていくつもりです。
少しだけ改題しました。ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる