ヴァンパイア戦記

瞳の住人

文字の大きさ
上 下
30 / 82

学生達の野外活動12(聖女の卵フローネ)

しおりを挟む
【十二日目】
ランクがDだった3人の学生は、昨日の戦闘によりランクが上がっており、俺たち全員Cランク以上となった。
まとめると以下の戦力となる。

ヴァンパイア真祖      B+
女皇帝ダークエルフ(超越種)B+
オークヴァイスロイ     B-
魔導ハイエルフ                  C+
人間            C
人間(勇者の卵)      C
人間(聖女の卵)      C
ハイエルフ         C-
ハイエルフ         C-

この中でも嬉しいのが、魔導ハイエルフが生まれたことである。攻撃的な魔術に特化したタイプであり、上級魔法こそ使えないものの聖属性の中級魔法「光明」が使えるようになった。
聖属性の魔法はアンデッド系の魔物に対して有効であり、今後は戦いが楽になりそうだ。
しかし残念なのがミラン、フローネを除く学生達全員が、これ以上ランクアップすることがないということだ。特に魔導ハイエルフの学生がさらに進化して、伝説の大魔導星ハイエルフに進化をしてくれれば最高の戦力となったのだが…、まぁ仕方のないことである。

アンデッドの軍勢は今までは俺とユリルのMPをじわじわ削り、回復魔法が使えなくなったところで大火力で攻めるという戦術を考えてたようだが、魔道ハイエルフの聖属性魔法によりアンデッドの軍勢を効率良く倒すことができるようになり、俺とユリルのMP消費が抑えられ、消費よりも自動回復が上回った結果、MPが回復し始めた。

これによりアンデッドの軍勢は戦術を変えることとなり、戦闘はさらなる激化の兆しを見せる。

【十三日目】
早朝からアンデッドの軍勢が攻撃をしかけてくる。
今までは蘇生の効くランクD以下のスケルトンナイトやマミー、グール中心で、後方にBランク・Cランク級が控え隙を見て攻撃してくる状態であったが、今は首無し騎士デュラハン、バロンスケルトン等のCランク級が中心となり、攻撃をしかけてくる。自軍の消耗よりも、俺たちを確実に倒しにきたようだ。
Cランク級の魔物1体1体は弱いが、集団で突撃してくるため非常に厄介である。

「純粋なる穢れなき炎よ!アンデッドの軍勢を灰と化せ!!炎系最上級魔法インフェルノ!!」
「凍える息吹、アンデッドの軍勢を白き世界で埋め尽くせ氷系最上級魔法ブリニクル!!!」
「聖なる光よ、アンデッドの軍勢を浄化させよ聖属性中級魔法光明!!!!」

俺たちはMPに糸目をつけず連発し殲滅していく・・・・。
「くそそそそぉぉぉぉぉ!!!死ねぇ!!インフェルノ!!!」
倒しても倒しても出てくるアンデッドに俺の精神は崩壊寸前であった。

チッ・・・MPが5分の1以下で回復する暇さえ与えてくれない。そしてミランとフローネは何なんだ?!もうとっくにランクアップに必要な経験値は溜まっており、レベルもこれ以上、上がらないほど経験値を得ている。それなのに未だに「勇者の卵」「聖女の卵」のままである・・・いったいどうなってやがる。
戦闘は深夜まで続き一時的に止んだところで身を隠すのに適した場所があり俺たちは休息をとる。
「・・・・・くそっ・・殺す・・・」独り言を言いながら、一人で座っている俺に、いつもはお転婆なフローネが優しく声をかけてくる。
「先生。ちょっと話があるんだけどいいからしら?」
「なんだ?」
「ここではちょっとあれだから、場所を移しましょう」
そう言ってフローネは俺を森の水辺付近に移動させる。
「話というのは何だ?!俺は疲れてるんだ。こんな遠くまで来て、くだらない話だったら承知しないぞ?」
殺気を放ちながら話す俺に、微動だにせず、フローネは話始める。
「先生、最近すごく苦しそうで、私もつらいの・・・・いつもの先生に戻って・・・」
そう言って服を脱ぎ一糸まとわぬ姿となる。透き通る白い肌に、目の前で露わになる美乳。
「私の体でよければ自由につかっていいから、先生の苦しみを私にぶつけて!」
もはや俺に理性は残ってなかった。すべてを忘れ去り、フローネに飛びかかった後、朝まで何度も何度も溢れてくる肉欲をフローネにぶつけた。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

孕ませねばならん ~イケメン執事の監禁セックス~

あさとよる
恋愛
傷モノになれば、この婚約は無くなるはずだ。 最愛のお嬢様が嫁ぐのを阻止? 過保護イケメン執事の執着H♡

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

[恥辱]りみの強制おむつ生活

rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。 保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。

【完結】私だけが知らない

綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

虐げられた令嬢、ペネロペの場合

キムラましゅろう
ファンタジー
ペネロペは世に言う虐げられた令嬢だ。 幼い頃に母を亡くし、突然やってきた継母とその後生まれた異母妹にこき使われる毎日。 父は無関心。洋服は使用人と同じくお仕着せしか持っていない。 まぁ元々婚約者はいないから異母妹に横取りされる事はないけれど。 可哀想なペネロペ。でもきっといつか、彼女にもここから救い出してくれる運命の王子様が……なんて現れるわけないし、現れなくてもいいとペネロペは思っていた。何故なら彼女はちっとも困っていなかったから。 1話完結のショートショートです。 虐げられた令嬢達も裏でちゃっかり仕返しをしていて欲しい…… という願望から生まれたお話です。 ゆるゆる設定なのでゆるゆるとお読みいただければ幸いです。 R15は念のため。

処理中です...