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十五章
十一話 【超回復】
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そういえば、ダンジョンで手に入れた、エリクシルと呼ばれる、万能薬の小瓶があったのだった。
いや待てよ、賢王に貰った強回復薬もあったな!
どんな瀕死の怪我も治すと言っていた……
だが俺のこれって、病気の類いだよな?
回復薬って病気にも効果あるのだろうか?
エリクシルは万能薬だが…… 超貴重品だし、できれば使わずに取っておきたい……
「なぁセシル、超回復薬を持ってるんだが、これ効果あるかな?」
「超回復薬! そんな貴重な薬をお持ちなのですか?」
「ああ、瀕死の怪我も治るって聞いてたんだが、今回の様な病気の類いにも効果あるか心配でな」
「それは物の例えで、回復薬自体、体の異常にはどんな病気や怪我にも効果ありますよ! 良かった~ まさかそんな物お持ちとは」
安心するセシル。
惣一郎はベンゾウに預けていたマジックバッグから、超回復薬を取り出すと、パチンコ玉程の大きさの丸薬を、飲み込む。
じんわりと下腹部に熱を感じ、全身を浄化される感覚を覚える。
凄い……若返った様だ!
疲れなど微塵も感じなくなったし、視力まで若い頃に戻った気がする。
余分な脂肪までなくなっていた。
「なんだこれ! 凄いな!」
「旦那様……」
「ご主人様! 少し若くなったみたいだよ!」
「マジ! すげ~ 調子いいぞ!」
ふたりが、驚きの顔を見せる。
「セシル殿! 旦那様の頭は! 悪腫は!」
「はい!」
セシルが惣一郎にケファーを唱えると、満面の笑みで、
「奇跡です!」
っと、答える。
異世界に来てまさかの脳腫瘍問題は、あっさり解決したのだった。
「旦那様!」
涙ぐむ弁慶と、笑顔のベンゾウに抱えられた惣一郎は、尿管結石の激痛と糖尿病の危機からも、知らない内に完治していた事に、気付く事もなかった。
見た目は…… まぁ4~5歳は若返っただろう。
体力も全盛期まで戻るが、全盛期の惣一郎もまぁ今よりマシって程度である。
異世界の超回復薬は、別世界から来た惣一郎に、普通以上の効果をもたらした。
「おはよう、どうしたんだ朝から騒いで? 惣一郎殿の様子はどうだ?」
「おはよ! 心配かけたな」
「惣一郎殿! ……だよな?」
「ああ、なんか滅茶苦茶調子がいいぞ!」
驚くツナマヨがセシルに、
「一体…… 何があったんだ? 若返ってないか? 痩せた様だし」
「ええ、奇跡が、奇跡が起きたのです!」
涙ぐむセシルの返事に、全く意味が分からないツナマヨであった。
雨の中、ひとり陽気な惣一郎は、鼻歌を歌いながら、朝食にステーキを焼いていた。
10のフライパンを自在に浮かし、10のトングで肉を返し、理喪棍を振り回す惣一郎は、海外のアニメに出てくる魔法使いの様であった。
そこに、ゾロゾロとテントに入ってくるゴリラング・ログの面々。
「おはよっす! おっ朝からステーキですか!」
「惣一郎殿、具合は…… 良さそうですね」
「なんか様子が……痩せた? 少し若返って見えますね!」
「惣一郎様! それは一体どんな秘術なのですか! 是非私めにも♡」
賑やかな朝食を迎える。
だが、何か忘れてる様な気もしていた。
豪華な食事を終え、セシルと弁慶がテーブルを片していると、惣一郎が叫び出す!
「こどもだ!」
突然の大声に、驚くみんな。
「すっかり忘れてた、子供探して倒れたんだった!」
「びっくりした~ 子供なら外でベンゾウさんと遊んでいるぞ」
「へ?」
見ると雨ガッパを着た子供3人が、クロと雨の中はしゃぎ回っている。
「あれ? 昨日サーチに反応がなかったんだが…… 気のせいか?」
「惣一郎様、大魔導士様に意見などおこがましいのですが、きっと地下にでもいたのでしょう! サーチは意識しないと平面でしか飛ばせないと言います。範囲は狭まりますが、球体をイメージすると上下の物も感知出来ると思いますよ」
「そうなのね…… ありがとう」
球体か、なるほど意識していなかったな。
惣一郎は、集中してサーチを唱え試してみる。
なるほど…… 向かいの家の地下にそれっぽいのが…… ん?
「どうやら、義勇軍の冒険者が着いたみたいだぞ! 町の入り口に4人、馬に乗って…… あっ!」
「旦那様?」
「いや、知ってる人だわ」
「え! 球体でそんな遠くまで感知を!」
惣一郎はベンゾウに声をかけ、クロと迎えに行ってもらう。
いや待てよ、賢王に貰った強回復薬もあったな!
どんな瀕死の怪我も治すと言っていた……
だが俺のこれって、病気の類いだよな?
回復薬って病気にも効果あるのだろうか?
エリクシルは万能薬だが…… 超貴重品だし、できれば使わずに取っておきたい……
「なぁセシル、超回復薬を持ってるんだが、これ効果あるかな?」
「超回復薬! そんな貴重な薬をお持ちなのですか?」
「ああ、瀕死の怪我も治るって聞いてたんだが、今回の様な病気の類いにも効果あるか心配でな」
「それは物の例えで、回復薬自体、体の異常にはどんな病気や怪我にも効果ありますよ! 良かった~ まさかそんな物お持ちとは」
安心するセシル。
惣一郎はベンゾウに預けていたマジックバッグから、超回復薬を取り出すと、パチンコ玉程の大きさの丸薬を、飲み込む。
じんわりと下腹部に熱を感じ、全身を浄化される感覚を覚える。
凄い……若返った様だ!
疲れなど微塵も感じなくなったし、視力まで若い頃に戻った気がする。
余分な脂肪までなくなっていた。
「なんだこれ! 凄いな!」
「旦那様……」
「ご主人様! 少し若くなったみたいだよ!」
「マジ! すげ~ 調子いいぞ!」
ふたりが、驚きの顔を見せる。
「セシル殿! 旦那様の頭は! 悪腫は!」
「はい!」
セシルが惣一郎にケファーを唱えると、満面の笑みで、
「奇跡です!」
っと、答える。
異世界に来てまさかの脳腫瘍問題は、あっさり解決したのだった。
「旦那様!」
涙ぐむ弁慶と、笑顔のベンゾウに抱えられた惣一郎は、尿管結石の激痛と糖尿病の危機からも、知らない内に完治していた事に、気付く事もなかった。
見た目は…… まぁ4~5歳は若返っただろう。
体力も全盛期まで戻るが、全盛期の惣一郎もまぁ今よりマシって程度である。
異世界の超回復薬は、別世界から来た惣一郎に、普通以上の効果をもたらした。
「おはよう、どうしたんだ朝から騒いで? 惣一郎殿の様子はどうだ?」
「おはよ! 心配かけたな」
「惣一郎殿! ……だよな?」
「ああ、なんか滅茶苦茶調子がいいぞ!」
驚くツナマヨがセシルに、
「一体…… 何があったんだ? 若返ってないか? 痩せた様だし」
「ええ、奇跡が、奇跡が起きたのです!」
涙ぐむセシルの返事に、全く意味が分からないツナマヨであった。
雨の中、ひとり陽気な惣一郎は、鼻歌を歌いながら、朝食にステーキを焼いていた。
10のフライパンを自在に浮かし、10のトングで肉を返し、理喪棍を振り回す惣一郎は、海外のアニメに出てくる魔法使いの様であった。
そこに、ゾロゾロとテントに入ってくるゴリラング・ログの面々。
「おはよっす! おっ朝からステーキですか!」
「惣一郎殿、具合は…… 良さそうですね」
「なんか様子が……痩せた? 少し若返って見えますね!」
「惣一郎様! それは一体どんな秘術なのですか! 是非私めにも♡」
賑やかな朝食を迎える。
だが、何か忘れてる様な気もしていた。
豪華な食事を終え、セシルと弁慶がテーブルを片していると、惣一郎が叫び出す!
「こどもだ!」
突然の大声に、驚くみんな。
「すっかり忘れてた、子供探して倒れたんだった!」
「びっくりした~ 子供なら外でベンゾウさんと遊んでいるぞ」
「へ?」
見ると雨ガッパを着た子供3人が、クロと雨の中はしゃぎ回っている。
「あれ? 昨日サーチに反応がなかったんだが…… 気のせいか?」
「惣一郎様、大魔導士様に意見などおこがましいのですが、きっと地下にでもいたのでしょう! サーチは意識しないと平面でしか飛ばせないと言います。範囲は狭まりますが、球体をイメージすると上下の物も感知出来ると思いますよ」
「そうなのね…… ありがとう」
球体か、なるほど意識していなかったな。
惣一郎は、集中してサーチを唱え試してみる。
なるほど…… 向かいの家の地下にそれっぽいのが…… ん?
「どうやら、義勇軍の冒険者が着いたみたいだぞ! 町の入り口に4人、馬に乗って…… あっ!」
「旦那様?」
「いや、知ってる人だわ」
「え! 球体でそんな遠くまで感知を!」
惣一郎はベンゾウに声をかけ、クロと迎えに行ってもらう。
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