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十二章
十八話 【宿敵は!】
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ビールで饒舌になったダリダリが語り出す。
ダリダリが今より若かった頃、ギルドの依頼で砂漠を訪れていたダリダリは、ゲーゲート数匹に遅れをとっていた。
仲間は傷付き、ダリダリも必死で守り戦っていた。
若い内から才能を買われ、上級冒険者と数々の依頼をこなしていたダリダリは「こんな所で終わってたまるか!」っと必死に戦っていたが、気力も体力も出し尽くし、絶体絶命の危機に落ちていた。
そのピンチを救ったのが[ゴールデール]だった。
ゴールデールは、その場にいた全てのゲーゲートを倒し、ダリダリとその仲間を救い、ゲーゲートを焼いて食べさせてくれた。
「あの時の味は、今でも忘れられん!」
「今の所、良い話なのだが……」
「ああ、その時奴は命の恩人であった」
それから、ゴールデールの強さに惚れ込んだダリダリは、ゴールデールと共に数々の冒険に出る!
才能を更に開花させたダリダリは、ゴールデールと肩を並べるまでになり、国中にふたりの名を轟かせる事になる。
「ほほ~ 有名人だったんだな~」
「ああ、あの頃は良かった、何処に行っても名が知れ渡っていて……」
「で? まだ良い話だが」
「ああ、そんな時の事じゃ」
ふたりは依頼でアロス国の[アマネの町]を訪れる事になる。
そこでふたりは、運命の出会いをする。
大柄な美しい女性だった。
天狗になっていたふたりは、女性を食事に誘うも、あっさり振られる事に!
諦めきれないふたりは、何度も女性に言い寄ると、
「私を倒したら好きにしろ!」
そう言って来たのである。
ふたりは自信から、余裕の笑みをこぼし挑み、そして敗れた。
二人ともだ!
女性はそのまま、去っていった。
「思い上がっていた我らは、何も出来ず見送るだけだったのだ」
あれ? なんか怪しい雲行きに……
「そして我らは、再び立ち上がり、修行を重ね、女性を手に入れる…… いや、自信を取り戻す為に、その女を探し続けた! そしてワーテイズからザイラスに渡ったと知り、クピオに行けば必ずオイザネを目指すだろうと踏んで、ここで待ち構えていたのだ!」
惣一郎とベンゾウは、弁慶を見る。
弁慶は覚えて無い様子だった。
そこに、大きな影が近付いて来る!
「来たかゴールデール!」
現れたのは今朝の巨人だった!
「今朝の…… お前が、ジビカガイライ?」
「会っておったのか?」
「でも、女、いなかった……」
そう言えば弁慶は、会わなかったな。
しかし、インパクトあるこの顔を忘れるか普通?
それでも弁慶は唐揚げを食いながら、クエッションマークを浮かべ、首を傾ける。
「なるほど、事情は理解した! それで、ウチの弁慶で間違いないんだな?」
「間違える訳が無かろう!」
弁慶は忘れてるんだが……
惣一郎はゴールデールにも唐揚げとビールを出し、また揚げ始める。
唐揚げを揚げながら、惣一郎は、
「すると、ふたりとも弁慶に再戦を希望するって事なのかな?」
「勿論だ!」
「う~んまい! これゲーゲート?」
大きな口に、大盛りの唐揚げを一気に頬張る巨人。
「弁慶は、どうする?」
「アタイは旦那様のものだ! 旦那様に任せる!」
オイオイ…… 睨まれてますが。
ダリダリが今より若かった頃、ギルドの依頼で砂漠を訪れていたダリダリは、ゲーゲート数匹に遅れをとっていた。
仲間は傷付き、ダリダリも必死で守り戦っていた。
若い内から才能を買われ、上級冒険者と数々の依頼をこなしていたダリダリは「こんな所で終わってたまるか!」っと必死に戦っていたが、気力も体力も出し尽くし、絶体絶命の危機に落ちていた。
そのピンチを救ったのが[ゴールデール]だった。
ゴールデールは、その場にいた全てのゲーゲートを倒し、ダリダリとその仲間を救い、ゲーゲートを焼いて食べさせてくれた。
「あの時の味は、今でも忘れられん!」
「今の所、良い話なのだが……」
「ああ、その時奴は命の恩人であった」
それから、ゴールデールの強さに惚れ込んだダリダリは、ゴールデールと共に数々の冒険に出る!
才能を更に開花させたダリダリは、ゴールデールと肩を並べるまでになり、国中にふたりの名を轟かせる事になる。
「ほほ~ 有名人だったんだな~」
「ああ、あの頃は良かった、何処に行っても名が知れ渡っていて……」
「で? まだ良い話だが」
「ああ、そんな時の事じゃ」
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そこでふたりは、運命の出会いをする。
大柄な美しい女性だった。
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諦めきれないふたりは、何度も女性に言い寄ると、
「私を倒したら好きにしろ!」
そう言って来たのである。
ふたりは自信から、余裕の笑みをこぼし挑み、そして敗れた。
二人ともだ!
女性はそのまま、去っていった。
「思い上がっていた我らは、何も出来ず見送るだけだったのだ」
あれ? なんか怪しい雲行きに……
「そして我らは、再び立ち上がり、修行を重ね、女性を手に入れる…… いや、自信を取り戻す為に、その女を探し続けた! そしてワーテイズからザイラスに渡ったと知り、クピオに行けば必ずオイザネを目指すだろうと踏んで、ここで待ち構えていたのだ!」
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弁慶は覚えて無い様子だった。
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「会っておったのか?」
「でも、女、いなかった……」
そう言えば弁慶は、会わなかったな。
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「なるほど、事情は理解した! それで、ウチの弁慶で間違いないんだな?」
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唐揚げを揚げながら、惣一郎は、
「すると、ふたりとも弁慶に再戦を希望するって事なのかな?」
「勿論だ!」
「う~んまい! これゲーゲート?」
大きな口に、大盛りの唐揚げを一気に頬張る巨人。
「弁慶は、どうする?」
「アタイは旦那様のものだ! 旦那様に任せる!」
オイオイ…… 睨まれてますが。
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