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第四章

十四話【会議の議題は…】

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惣一郎
「では、第一回村民会議を始めます」

スワロ
「で、何を話し合うのだ主人よ!」

惣一郎
「村の方向性というか、今後の事を決めようと思う。まず畑や果樹園など自給自足出来る村を目指し、近くの蟲を倒しながら行き場の無い人を迎え入れ旅を続けるって事が、今出来る事だろ?」

スワロ
「ああ、勇者の噂は広がりつつあるが、もっと多く知ってもらうには、旅を続け至る所で活躍をしなければ人々に希望は生まれない。旅は必要不可欠だ」

ミネア
「私達の様な者を受け入れ救うにも、村の発展は欠かせませんね」

ジジ
「ドラミさんが居れば、畑や果樹園はあっという間に広がります。必要以上に採れた物で貧しい村を救う事も」

コン
「蟲を倒せる旦那がおりゃ、ワシらが魔石を加工して商品化すりゃ、財政も潤うじゃろ」

惣一郎
「そそ、それらを具体的にして行こうと会議の場を設けたのよ」

シープ
「でしたら旦那様、私は酪農の経験があります。牛や豚を仕入れて頂ければ、もっとお力になれるかと」

惣一郎
「おお、そういうのよ! 分かった。街に寄ったら仕入れて来よう」

ドラミ
「なんやすでに村の域を超えてるわ」

ゴゴ
「勇者様、我々は?」

惣一郎
「傭兵団を作ろうと始めたが、村の発展が先になりそうだな~ 力仕事などみんなに手を貸しつつ訓練を続けて行く感じかな~ 武器もあとでコン達と相談しないとね」

ゴゴ
「出番はまだという事か…… いや、分かりました。まずは出来る事を優先すべきですね」

チン
「そう焦るなゴゴよ、問題は山積みじゃ、まず基盤が大事じゃぞ」

ゴゴ
「問題?」

チン
「蟲を倒せる傭兵になって、移動する村を拠点にどう動くのじゃ? 勇者と一緒に戦っても足手纏いじゃろ。別で動けば帰って来れんぞ?」

惣一郎
「まぁ、その辺も追々考えて行こう」

ゴゴ
「ふむ……」

ミネア
「せめてコールの陣だけでも、覚えたいですね」

惣一郎
「そうね~ クリーンなんかは街で付与された杖を買えば手に入りそうだが」

ギネア
「勇者よ、そんな事より何故此奴がこの場にいるのだ!」

兎の獣人
「ひぃ!」

惣一郎
「そうだった、お前名前は?」

兎の獣人
「キュ、キューテッドです……」

惣一郎
「キューテッド、お前らがした事は許しがたい事だ。そうだろ?」

キューテッド
「………はい」

惣一郎
「だが、殺す事も無いと思うので、罰として村の為に働け」

キューテッド
「はい?」

ギネア
「勇者よ、コイツらは!」

惣一郎
「まぁ聞けギネア。キューテッド達には今までの様に奴隷商として、色んな街に行ってもらい不当な扱いを受けている奴隷や子供達を連れて来てもらい、村で保護しようと思うんだ」

ミネア
「なるほど! 素晴らしい考えかと」

ギネア
「コイツらは裏切るぞ!」

キューテッド
「ヒィッ!」

惣一郎
「ギネアが持ってたオーブで、常に居場所を監視するよ! 俺からは逃げられないだろ?」

ギネア
「た、確かに…… 勇者なら何処にいても居場所がわかると思うが……」

ローズ
「勇者様の遣いとして、奴隷となった子供達をお救いに働かせるのですね! なんと慈悲深い」

惣一郎
「大袈裟だけど、まぁ、そんな感じだ。奴隷商として今までの経験を活かせるし、死ぬよりいいだろ? キューテッド」

キューテッド
「ももも、もちろんです! 一生懸命働かせて頂きます」

ギネア
「俺も行くぞ! コイツらだけに任せてはおけん」

惣一郎
「話が早い! 頼もうかと思ってたんだ、ギネアなら安心して購入資金を持たせられるし」

ギネア
「俺が大金を持って逃げるとは思わないのか? 知り合ったばかりだぞ?」

スワロ
「逃げられると? 本気で?」

惣一郎
「ははは~」

ギネア
「そうだったな……」

ハク
「なら、奴隷契約を利用されてはいかがでしょうか?」

惣一郎
「どう言う事?」

ハク
「一定距離離れれば強制召喚される契約を利用するのです。このツリーハウスの中に居れば発動しないでしょ? 此処から滅多に出ない者と契約させ、彼らが街で奴隷を購入したら、主人となった者がツリーハウスの外に出て強制召喚で呼び戻すのです。購入した奴隷も追って召喚されて来るでしょうし、それなら村が何処に居ても直ぐに帰って来れます」

「「「 なるほど! 」」」

ハク
「奴隷商なら契約も出来るでしょう」

惣一郎
「頭良いね」

ハク
「ありがとうございます」



そうするとやっぱ、コールの魔法は欲しいな~

そんな感じで会議は続く……





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