反抗期

undoodnu

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反抗期

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「お父さん、あたしのプリン食べたでしょ。名前も書いておいたのに!」
そう言うと、娘の恵美は家を飛び出していった。
「なんだよ、ちょっとプリンを食べたくらいで。なあ、母さん?」
数日後、家には恵美専用の冷蔵後が届いた。

「お父さん、洗濯物は分けてって言ったでしょ。信じらんない!」
そう言うと、また、恵美は家を飛び出していった。
「なんだよ、どうせ洗うんだから一緒だろうに」
数日後、家には恵美専用の洗濯機が届いた。

「もうお父さんと一緒の空気を吸いたくない!」
そう言うと、またもや恵美は家を飛び出していった。
「なんだよ、別に何もしていないじゃないか。今度は空気清浄器でも買ってくるのか?」
だがその日、恵美は家に帰ってこなかった。

数日が経っても、恵美は家に帰ってこない。
「なあ、母さん。恵美はどこへ行ってしまったんだ?」
「あら、あなた知らなかったの? 恵美、新しい家を買ったみたいよ」
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