異世界ぼっち

オレオレ!

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64.勝利のゆくえ

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ようやく、天守閣で魔王と同級生の戦いが始まった

「荒井、お前の術技すげーな
未だに効いてるのお前の技ぐらいだぜ」

確かに同級生が放った目くらましの閃光魔法が今も効いてるのなら僕は狙われない

槍による耳への攻撃が効いてるならば、三半規管狂わされてるはずだから、片足上げてガンガン踏みつけるなんて出来ないだろう

三半規管があるかは知らないけど

僕の攻撃だけが、いや、ハリケーンショットだけが、効いている

「説明では、ハリケーンショットは必殺技で、必殺技は治りが遅いんだって」

「必ず殺す技と書いて、必殺技なのに、治りが遅いって何?」

本当だ、気づかなかった
「さぁ、何なんだろうね」

「でも、そう言うことなら、行ってみるか」

同級生に陽動を頼み
僕は一気にドラゴンのしっぽを駆け上がる

狙いは、耳、三半規管があるかは謎だけど、片目潰すより、三半規管を片方潰す方が辛いはずだ

いや、いつそのこと口から入って
内蔵破壊を・・・
いや駄目だ、魔王を倒すとドラゴンは召喚元に戻るらしい、ドラゴンの腹から出たらドラゴンの召喚元なんてことになったらそれこそ地獄だ
 
耳に到着、
 よし、喰らえ
「ハリケーンショット」ドゴーン
「ハリケーンショット」ドゴーン

しまった大誤算!
この高さにいるのに、左右のハリケーンショット使っちまった、両腕が痺れて動かない、
当然落下がはじまる、
この高さからの自由落下は確実に物理攻撃無効は発動しない

がんばって体をひねって受け身の体制をとる、両腕うごけー痺れているだけなら動くだろー

ドン、
「荒井ー!!」

ドラゴンの頭から僕は落ちた
同級生が僕に駆け寄ってくる
ふと見るとドラゴンも倒れている

「僕はいいからドラゴンを、チャンスだ!!」

僕は、体は?、なんとか動ける

ビルの高さから落ちたけど
レベルアップによって体もある程度丈夫になっていたようだ

けど、
左腕の痺れが取れたところで
左腕がとてつもなく痛いことを知る
左腕折れてる

着地のタイミングで、
痺れた腕はまともに動かないため
変な方向に力が加わって
ぽっきり折れたようだ

「いってー」

恐らく、ここから先は役立たずだろうから、戦線を離脱する

後方に下がったところで
回復のヒーラー班が来てくれたが
魔法は効かないことを告げると
ポーションを持ってきてくれた

添え木をして包帯でぐるぐる巻に固定する 
そして、その後ポーションを飲んで見る

なんとなく痛みは収まった
だが、治った訳ではなさそうだ

一方ドラゴンはふらふらになりながらも立ち上がる

しかしチームワークの良い同級生達は「ブレスだ」「しっぽだ」声を掛け合って攻撃を躱し、スキあらば攻撃を仕掛けている

そして、ついに
ドラゴンが闇の中に消えていく
天守閣の同級生たちが魔王を倒したのだ



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