2 / 7
到着
しおりを挟む
しばらく経って、護送車は留置所に到着した。
「・・・悪かったな。・・・あの、あまり気にすんなよ、な?」
香坂刑事の言葉に、怪盗は何も答えない。
ガチャン。大きな音をさせて外の鍵が外され、扉が開く。運転していた警察官がそっと顔を覗かせる。
「刑事ー?着きましたよ!」
「あぁ、今行く」
香坂刑事は、はぁ、とため息をついた後、怪盗の二の腕を掴んで持ち上げる。パタパタ、と雫が落ちる。怪盗は俯いたまま床の一点を見つめていた。
「ほら、まずシャワー室に連れていってやるから」
引きずるようにして、車外に出る。
「・・・すまないが君、この中を掃除しといてくれ」
「・・・はい?・・・わ、分かりました」
頭上にクエスチョンマークを浮かべながらも、警察官は俯いた。怪盗は、その警察官から目を逸らす。
「・・・他の警官に見られたくないなら、はやく行くぞ。ほら、自分で歩け」
怪盗は、羞恥心と香坂刑事のいやに優しい声に、涙をこらえていた。
「・・・悪かったな。・・・あの、あまり気にすんなよ、な?」
香坂刑事の言葉に、怪盗は何も答えない。
ガチャン。大きな音をさせて外の鍵が外され、扉が開く。運転していた警察官がそっと顔を覗かせる。
「刑事ー?着きましたよ!」
「あぁ、今行く」
香坂刑事は、はぁ、とため息をついた後、怪盗の二の腕を掴んで持ち上げる。パタパタ、と雫が落ちる。怪盗は俯いたまま床の一点を見つめていた。
「ほら、まずシャワー室に連れていってやるから」
引きずるようにして、車外に出る。
「・・・すまないが君、この中を掃除しといてくれ」
「・・・はい?・・・わ、分かりました」
頭上にクエスチョンマークを浮かべながらも、警察官は俯いた。怪盗は、その警察官から目を逸らす。
「・・・他の警官に見られたくないなら、はやく行くぞ。ほら、自分で歩け」
怪盗は、羞恥心と香坂刑事のいやに優しい声に、涙をこらえていた。
0
お気に入りに追加
30
あなたにおすすめの小説
待てって言われたから…
ふみ
BL
Dom/Subユニバースの設定をお借りしてます。
//今日は久しぶりに津川とprayする日だ。久しぶりのcomandに気持ち良くなっていたのに。急に電話がかかってきた。終わるまでstayしててと言われて、30分ほど待っている間に雪人はトイレに行きたくなっていた。行かせてと言おうと思ったのだが、会社に戻るからそれまでstayと言われて…
がっつり小スカです。
投稿不定期です🙇表紙は自筆です。
華奢な上司(sub)×がっしりめな後輩(dom)
【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる