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新しい任務
しおりを挟む「・・・エレミア神父?エレミア神父!」
ハッ、と意識を戻すと、エレミアは声がした方に顔を向けた。
「大丈夫ですか?エレミア神父。目の焦点が定まってませんでしたよ」
心配そうに覗き込むのは、託児所の先輩のシスター・マリアだった。
エレミアは、事務室の席についたまま、ぼーっとしていたらしい。
「体調が優れないようでしたら、今日はお休みされますか」
朝から変ですよ、とマリアは言う。
「いやぁ・・・大丈夫ですよ。・・・顔洗ってきます」
洗面所で顔を洗って鏡を見ると、思ったより憔悴した顔がそこにあった。
昨晩、酔ったアイザックから濃厚なキスをされ呆然としながら自分の宿に帰ったが、なかなか眠れなかった。
空が白む頃、ようやく浅い眠りに落ちるも夢で記憶が蘇り、さらに夢精までしてしまったことで、目覚めから罪悪感と倦怠感に苛まれた。
性欲への嫌悪感は、断ち切ったはずだったのに。しっかりしなければ。
もう一度、顔を洗って事務室に戻ると、郵便配達員が手紙を持ってきていた。
それは教会からの異動辞令だった。
***********
エレミア・E・カーライル殿
3月15日をもって、勇者アイザックの専属回復魔法師として任命する
聖・魔法教会
***********
本当に体調が悪くなりそうだった。
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