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6章 それぞれの旅立ちとこれから
番外編 おちび達のお泊まり会④
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メイド達によって運ばれてきた料理を見たおちび達は大興奮だ。
「キャーー!しゅごーい!」
「これはなんでしゅか!?」
「きれいでしゅね~!!」
ヨシュアは座りながらも器用に小躍りを始めて、リクは衝撃で何故か怒り口調になっている。エドワードは瞳をキラキラさせて感動していた。
そう、エチカ公爵夫人監修のお子様プレートだ。大きなお皿にこの国の国旗が刺さった可愛いオムライスに、お子様大興奮のハンバーグにナポリタン、タコさんウインナーまで付いてサラダも綺麗に乗せてあり栄養もバッチリだ。
そして横にはデザートのプリンまであるので大興奮のおちび達はなかなか食べようとしない。
「ほら!冷めちゃうから食べましょう?」
困り果てたエチカが食べる様に促す。
「こにょはたほちいでしゅ!」
ヨシュアは国旗に夢中だ。
「ああ良いよ。だから旗は横に置いておいて先に食べよう」
ランバートも嬉しそうな息子を見て微笑ましく見守っている。
「ぼきゅもほちいー!」
「ぼきゅも!」
「もちろん良いわよ!さぁ、食べましょう!」
三人は大事そうに旗を取るとお皿の横に置いた。そして仲良く頂きますを言い食べ始めた。
「おいちー!!」
「ほっぺがおちりゅーー!!」
「おかわりしゅるー!!」
口の周りがケチャップだらけだが、気にせず美味しそうに食べるおちび達に自然とほっこりする周りの大人達。
いつもなら絶対に残すサラダもペロリと平らげて、最後に残ったのはデザートのプリンだった。リクやエドワードは美味しそうに食べ始めるが、何故かヨシュアだけが手を付けないでプリンを見つめていた。
「ヨシュア?お腹いっぱいかしら?」
心配になったエチカがヨシュアに声をかけた。
「ねーねにもたべてほちいな⋯。プリンのこちておいていいでしゅか?」
自分も食べたいだろうに、大好きなルルの為に残しておきたいと言う息子の優しさに心が温かくなるエチカとランバート。
「プリンはまだたくさんあるからルルちゃんが来たら一緒に食べましょう?だからこのプリンはヨシュアが食べなさい?」
「⋯わかった!ねーねはやくこにゃいかにゃー?」
そう言いながらやっと食べ始めたヨシュア。
「この子がルルちゃんに出会えて本当に良かったわ」
「ああ。辛い目に遭ったこの子がここまで元気で優しいのは彼女のおかげだよ」
自分達以上に辛い目に遭った息子ヨシュア。誘拐されてから虐待を受け続け瀕死の状態で保護された。そんな息子を本当の弟の様に可愛がり、面倒を見てくれたルルには感謝しかない。
感傷に浸っていたら、いつの間にかおちび達はプリンを食べ終えて、眠たいのか瞼が閉じつつある。
そんなおちび達を見たエチカは気合を入れて立ち上がる。
「さぁ⋯これからが勝負よ!!」
「「「はい!!!」」」
エチカに続いてメイド達も気合を入れる。これから三人をお風呂に入れて寝かせないといけないのだ。
「おちび達!お風呂に入りましょう!!」
「あちたにしまちゅ」
ヨシュアが眠たそうにしながらもはっきりと断る。
「汗をかいたでしょ?お風呂に入ってさっぱりしましょう?」
「⋯くちゃくにゃいからだいじょぶでしゅよ」
リクが自分の匂いを嗅いで確かめながら断る。
「頑なね⋯これは強敵だわ!」
何故か楽しそうな妻を見て苦笑いのランバート。
エドワードはもう半分は夢の中だ。
さてどうする!?
「キャーー!しゅごーい!」
「これはなんでしゅか!?」
「きれいでしゅね~!!」
ヨシュアは座りながらも器用に小躍りを始めて、リクは衝撃で何故か怒り口調になっている。エドワードは瞳をキラキラさせて感動していた。
そう、エチカ公爵夫人監修のお子様プレートだ。大きなお皿にこの国の国旗が刺さった可愛いオムライスに、お子様大興奮のハンバーグにナポリタン、タコさんウインナーまで付いてサラダも綺麗に乗せてあり栄養もバッチリだ。
そして横にはデザートのプリンまであるので大興奮のおちび達はなかなか食べようとしない。
「ほら!冷めちゃうから食べましょう?」
困り果てたエチカが食べる様に促す。
「こにょはたほちいでしゅ!」
ヨシュアは国旗に夢中だ。
「ああ良いよ。だから旗は横に置いておいて先に食べよう」
ランバートも嬉しそうな息子を見て微笑ましく見守っている。
「ぼきゅもほちいー!」
「ぼきゅも!」
「もちろん良いわよ!さぁ、食べましょう!」
三人は大事そうに旗を取るとお皿の横に置いた。そして仲良く頂きますを言い食べ始めた。
「おいちー!!」
「ほっぺがおちりゅーー!!」
「おかわりしゅるー!!」
口の周りがケチャップだらけだが、気にせず美味しそうに食べるおちび達に自然とほっこりする周りの大人達。
いつもなら絶対に残すサラダもペロリと平らげて、最後に残ったのはデザートのプリンだった。リクやエドワードは美味しそうに食べ始めるが、何故かヨシュアだけが手を付けないでプリンを見つめていた。
「ヨシュア?お腹いっぱいかしら?」
心配になったエチカがヨシュアに声をかけた。
「ねーねにもたべてほちいな⋯。プリンのこちておいていいでしゅか?」
自分も食べたいだろうに、大好きなルルの為に残しておきたいと言う息子の優しさに心が温かくなるエチカとランバート。
「プリンはまだたくさんあるからルルちゃんが来たら一緒に食べましょう?だからこのプリンはヨシュアが食べなさい?」
「⋯わかった!ねーねはやくこにゃいかにゃー?」
そう言いながらやっと食べ始めたヨシュア。
「この子がルルちゃんに出会えて本当に良かったわ」
「ああ。辛い目に遭ったこの子がここまで元気で優しいのは彼女のおかげだよ」
自分達以上に辛い目に遭った息子ヨシュア。誘拐されてから虐待を受け続け瀕死の状態で保護された。そんな息子を本当の弟の様に可愛がり、面倒を見てくれたルルには感謝しかない。
感傷に浸っていたら、いつの間にかおちび達はプリンを食べ終えて、眠たいのか瞼が閉じつつある。
そんなおちび達を見たエチカは気合を入れて立ち上がる。
「さぁ⋯これからが勝負よ!!」
「「「はい!!!」」」
エチカに続いてメイド達も気合を入れる。これから三人をお風呂に入れて寝かせないといけないのだ。
「おちび達!お風呂に入りましょう!!」
「あちたにしまちゅ」
ヨシュアが眠たそうにしながらもはっきりと断る。
「汗をかいたでしょ?お風呂に入ってさっぱりしましょう?」
「⋯くちゃくにゃいからだいじょぶでしゅよ」
リクが自分の匂いを嗅いで確かめながら断る。
「頑なね⋯これは強敵だわ!」
何故か楽しそうな妻を見て苦笑いのランバート。
エドワードはもう半分は夢の中だ。
さてどうする!?
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