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いつか紡がれる新たな絆に 5
しおりを挟む「長年の欲求は凄いですよ?サフィア様もいずれ愛しい方と結ばれご家庭を築かれるでしょう。そうしてきっとお子が生まれる。その時はその子に自分が望んだ全てを与えて差し上げて下さい」
流石に今から兄妹は厳しいかも知れないが、もし自分が寂しい思いをしたのならその分家族を精一杯愛して甘やかしてあげればいい。
「幼い頃からサフィア様が甘やかしては女の子だった場合ご結婚が大変かも知れませんが」
普通にファザコンになりそうと思って笑う。
「それにご兄弟だってこれから出来るかも知れませんよ?いずれ伴侶となられる愛しい方にご兄弟がいらっしゃればその方はサフィア様の義理のご兄弟になられるのですから」
ぽかん、と俺の話を聞いているサフィアへ揶揄うようにそう告げた。
その瞬間。
ボンッ!!?
音がしそうな勢いでサフィアの白い肌が真っ赤に塗りつぶされた。
『は、伴侶…ご義兄弟』
めっちゃ珍しい…。
冷静なサフィアから心の声が聴こえるなんて殆どないのに。
真っ赤になって何やら狼狽してるサフィアというレア案件に、やべっ、揶揄い過ぎた?と俺は飲み物を受け取って取り敢えず彼へと押し付けた。
礼と挨拶を述べ逃げるように去ってくサフィア。
そして何やら腕を組んで不機嫌そうなティハルト。
俺が戸惑いながらも色んなことに焦っていると、非常に楽しそうなアイリーンにぐいぐいと腕を引かれて引き寄せられた。
そして耳元に近づく艶やかな唇。
「サフィア様ね、今ちょっとシェリルちゃんと良い感じなのよ。まだ付き合ってないけど絶対両想い」
「マジで!?」思いっきり叫びそうになって慌てて堪える。
でも思いはバッチリ伝わったようで力強く頷かれた。
脳裏に二人の姿を思い浮かべる。
うわっ、めっちゃお似合い。
そしてティハルトの不機嫌の理由もわかった。
悪い、ティハルト。
知らなかったんだ。
それはそうと。
攻略対象者が次々ヒロイン以外とカップル成立しそうなんですけど大丈夫?
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