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闇の眷属感ハンパない 3
しおりを挟む知ーらないっ!
俺、知らないもん!!
いやいやいや、結果オーライですよ。
ハンゾーさん達が情報がっつり絞り出してくれるんだから!
俺は絶対尋問立ち会わないけど。怖いし。
人質中もフードの男達に危害を加えられる心配なんて一つもしてなかったけど、背後のリフさんと闇に潜んだハンゾーさん始めとする影達の殺気がめっちゃ怖かったっ!!
敵より味方にガチブルしちゃうっ!
……と、何時までも身内でじゃれてるわけにもいかない。
「倒れてた彼は平気かい?」
「頭を打っているようですが問題はないかと」
「お嬢さん方と彼をそこの樹の下に。リフ」
「畏まりました」
俺の問い掛けに影が答え、少年と少女たちを大きな樹の下へ。呼び掛けに応えたリフがその前に立つ。
「アレクサンドラ様、シリウス様、もう少し闘えますか?」
二人を見据えれば、わけがわからなそうに、それでも頷かれる。
「……可能だが、カイザー殿一体どういう…」
樹々の騒めきに、言葉が途切れる。
「来ますよ」
俺の声に応えるように、森に潜む紅い瞳。
爛々と光る瞳と、僅かに聞こえる獣の息遣い。
闇と共に、闇を纏って降り立つ幾つもの影。
「大丈夫」
こんな場面だけど、俺は少女達の傍らに片膝をついて静かに微笑む。
「すぐに終わるから、眼を閉じて、耳を塞いでいて。怖いことは何もない」
本当なら惨劇が届かないところへ彼女たちを運んであげたいとこだが、あちらが待ってくれそうもないので幼子に言い聞かせるように優しく告げる。
怯えを隠せないながらも、言いつけ通り眼と耳を塞いだ彼女たちに俺は立ち上がり剣を握った。彼女たちはリフに任せるとして。
さぁ、魔獣狩りの始まりだ_______。
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