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教育者として存在否定 2
しおりを挟む「フっ…フフっ」
思わず、といった笑い声。
「す、すみません、つい」
集まった視線に、真っ赤になってわたわたとするベアトリクス。
「ほら見ろ。ベアトリクスも認めてるぞ」
勝ち誇った顔で俺とアイリーンを見るティハルトにイラッとした。勝手に引き合いに出されたベアトリクスはアイリーンに向かってぶんぶんと両手を振った。
「違いますっ!今のはっ、お兄様たちの遣り取りがあまりに楽しそうだったからでっ。別に教育に悪そうだなんて思ってないですっ!」
真っ赤な顔のベアトリクスは追い詰められた小動物みたいだ。
「でも………」
続けられた消え入りそうな小さな声。
「……凄く色っぽくて……羨ましい…です……」
ぷしゅぅっっと音が出そうな様で俯く姿は。
か、可愛いっ!!!!!
そんな気持ちを込めてアイリーンを見れば、同意を込めて大きく頷かれた。
アレクサンドラたちを残して退出した俺達は処変わって現在は別室でお茶をしている。
メンバーは俺、ベアトリクス、ティハルト、アイリーンという中々珍しい組み合わせだ。大人三人にベアトリクス、ましては相手は陛下+王妃という組み合わせにベアトリクスは当初から緊張しっぱなしだ。
ちらちら、と視線をやっては畏まり。
令嬢らしく振舞おうとしつつ緊張を隠せない。
何せティハルトはダイアと瓜二つだ。
大人になったダイアを連想させるティハルトはダイアに恋する乙女としてはハードルが高いのだろう。
あまりにも初々しい様に俺とアイリーンは先程からそれとなくベアトリクスを愛でている。
ティハルトも可愛らしい弟の想い人の反応に微笑まし気だ。
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