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悪役令嬢フラグ勃発っ?! 4
しおりを挟む何なの?
薄々感づいてたとかいって、俺めっちゃ人間ですけど?!
しかも黒竜!!
ジストじゃんっ?!それ確実にジストのことじゃんっ!!
あの子、全ルートクリアしてないの?!
いや、確かにリリア恋愛モノとか苦手そう……。
俺は隠しキャラでも、ましてや魔族でもなく、完全なるリリアの勘違いだけど。
リリアが言ってた「あのくらいの子たちって大人の男性とか大好物ですし」っていう言葉は少なくとも真実だったと実感した。
恐い……。
ガチ狙いでくる女生徒コワイ……(ガクブル)
はぁー、と大きく息を吐いて立ち上がる。
この要塞に籠ってたい思いはあるものの、もうすぐ約束の昼休みだ。
チャイムの音を聞きながら廊下を進む。
たちまち囲まれるも、何とかベアトリクスたちの教室へとたどり着いた。
「あ、あのっ…!!」
声を掛けてきたのは、ふわふわとしたピンクの髪に菫色の瞳の少女。
「何か御用ですか、お嬢さん?」
赤らんだ顔で俺を見つめる少女、かつては見慣れたヒロインは流石ヒロインだけあって可愛らしい。
うるうるの大きな目、庇護欲をそそる小動物のような顔立ちと仕草。
「えっと、その……お兄さ…お兄様は一体っ?」
ヒロインが俺に向かって何かを問いかけようとしたその時。
「ちょっと貴女っ!!一体どういうおつもりですのっ?!」
ビシィ!!と音がしそうな程に突き出された人差し指。
俺の前に立ちふさがり、眼を釣り上げてプンプン怒りを露わにするベアトリクス。
ゲームの悪役令嬢そのままにヒロインを睨みつける可愛い妹の姿がそこにはあった。
えっ、ちょっ、何で?!!
さっきまでベアトリクスはゲームと違って我儘姫でもないし超絶いい子な天使だったじゃん?
何で急にヒロインに突っかかってんのっ?!
もしやこれが、ゲームの『強制力』なのか________?
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