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おやつにも朝食にも!ザクザク、シリアルバー
しおりを挟むまさかの王城招待の数日前、クラレンスはいつものように厨房に立っていた。
刻んだナッツとドライフルーツ、小さめのボウルに用意したグラノーラなどを前によしっ!と鍋に火をつけた。
手早さが必要な工程があるので、事前に材料などをしっかり準備しておくことが肝心なのです。
弱火にかけた鍋の中にはグレープシードオイル、砂糖、はちみつが少量ずつ入っており、弱火でよくかき混ぜる。そこへマシュマロを投入し、焦げないように手早く溶かした。
いい感じにマシュマロが溶けたら刻んだナッツとドライフルーツ、グラノーラをざざざっと加えてよく混ぜます。
冷えてくると固まってしまうのでここはスピード勝負です!
混ぜあわせたものをクッキングシートを敷いたトレーに流し入れ、平たく伸ばして整形したら冷蔵庫で一時間置きます。
加熱調理は電子レンジでも可能ですが、その場合はマシュマロが膨らむことがあるので耐熱ボウルは少し大きめのものを使用していただいた方がいいですよ。
一時間後に取り出したそれは、しっかりがっちり固まっていた。
「どのくらいの大きさにしよっかなー?」
包丁を当て、適当な大きさに切り分ける。
一口サイズも食べやすいが、小包装することも考慮して今回は長細いスティックタイプに切り分けてみた。
グラシンシートでくるくる巻いて、両端をキャンディーみたいにねじれば見掛けもかわいいシリアルバーの完成だ。
今回は先のナッツとドライフルーツを入れたものの他に、チョコチップをいれたものなども作ってみました。
甘さ控えめにしたければマシュマロを控えめにしてもおいしいです。
まとまりが悪くなって上手にまとまらないことがあるので、そこら辺はカロリーや甘さ、食べやすさを天秤にかけて各自ご調整のうえお好きな分量をみつけてくださいー。
とはいえ、今回クラレンスが作成したのはマシュマロもたっぷりめ、ナッツにドライフルーツ、チョコなど高カロリー食材満載の一品だった。
なぜならおやつとしてではなく、非常食的な扱いで作ったので高カロリーの方が都合がいいのだ。
そして渡す相手は甘いもの平気なので問題なし。
切るときに形がくずれてしまった分や、端っこ部分をポイッとお口に放り込む。
うん、甘い。
甘いけどザクザク食感と色んな味がしておいしかった。
興味深そうな視線を受けて、厨房のみなさんにも小さめに切ったシリアルバーを渡す。あっという間になくなった。
「食感が楽しいですね。それにアレンジ次第で色んな味が出来そうです」
「今回は甘めにしましたけど、シリアルを主にして甘さ控えめにすればヘルシーだし、おやつにも朝食にもいいですよね。こうして包めば手も汚れないから気軽に食べれますし」
キャンデー結びをしたシリアルバーを掲げてそう告げれば、料理長はなるほどと深く頷いた。
今後、間食用として常備されることになるかもしれない。
なにせ、訓練後などしょっちゅう小腹を空かせているメンバーがいる騎士一家だ。
きれいに包装したシリアルバーを魔法の鞄へポイポイ突っ込み、クラレンスは出掛ける準備をはじめた。
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