堕ちて逝った塊 上

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女性2人が食堂から出て行き
食堂では長い沈黙が続

アルがソファーから立ち上がる

「…僕…眠くなっちゃった…
そろそろ…休ませてもらうよ」

アルは欠伸をし食堂を出て行く

「僕達もここにいても仕方ないので
部屋に戻り休みましょうか」

秀一がその言葉に従い
俺達は部屋に戻ることにする

部屋に戻ると
アルが既に俺のベッドを占領し
寝息を立て眠っている

ベッドを勝手に
占領していたアルだが
俺は咎める事はしなかった

俺達も身体を休める為、横になる

俺はアルが爆睡している横に
秀一は2人掛けのソファーに横になる

目を閉じしばらくすると
いつの間にか眠りに入っていた
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騒がしい音がし俺は目が覚める

冴えない頭で
寝惚けながらも身体を起こし
音がした方向…廊下に出て状況の確認する

廊下には
怒り狂う佐藤と
戸惑いながらも芹澤が
止めに入っている

「…何事です…」

秀一が小さく欠伸をしながら
俺の後ろから顔を出す

「ここは何も用意もしてないの!?
スキンケアセットも無い!
ヘアケアセットも無い!
ボディソープも安ぽっい
リンスインシャンプに石鹸とかありえないでしょ!!
あんなので頭と身体洗ったから
頭痒いし…肌カサカサだし
あ～もう!!最悪なんだけど!!」

佐藤は激怒し不満を漏らしている

その姿を見て俺達の気持ちは最悪だ

この状況で
そんな不満を言えるメンタルに
理解が全く出来ない

それ以降

佐藤の本性を表わし
横柄態度と我儘に俺達を困らせた
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「僕さ…あの女､嫌いなんだけど」

「正直、僕も苦手なタイプです…」

食事を終えた俺達3人は
部屋で飲み物を飲みながら
佐藤の愚痴を零していた

「…だよな…」

佐藤のあの態度と我儘に
俺達の精神は疲弊（ひへい）している
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一体どれほどの時間が経過したであろう

俺達は部屋で仮眠を取っていると

【ドンドン!!バンバン!!】

部屋のドアが激しく叩かれた
俺達は目が覚める

「たっ…助けて……下さい!!」

ドアの外側から芹澤が
助けを求める声が聞こえる


秀一は急いでソファーから起き上がり
ドアを開けると
泣き顔で顔を崩した芹澤が立っている

「どうしました!?」

「り…利子さ…んが…」

芹澤の顔色はかなり悪い
唇と身体を震わせ
その場に座り込んでしまう

「アルくん!!起きてください!!」

これだけ周りが
騒がしいのにも関わらず
アルは起きる気配はない

「起きろ､アル」

俺はアルの身体を揺する

「…………どうしたの…………？」

アルは何とか目を覚ました

頭が冴えないのか
アルはまだ眠そうだ

ゆっくりと身体をは起こし
アルは大きな欠伸をした

「僕達は佐藤さんを確認しに
彼女の部屋に行ってきます
申し訳ないですが、芹澤さんをお願いします」

「え？」

秀一の言葉にアルは戸惑っている
緊急事態なの仕方ない

後で謝ろうと俺は思う

アルに芹澤を任せ
俺達は佐藤の部屋に向か
佐藤の部屋のドアを開ける

「なっ!?」

そこには目を覆いたくなる程の
悲惨な光景が広がっていた