堕ちて逝った塊 上

02

06

俺は目が覚める
そこはベッドの上だった

俺は飛び起きる

「目が覚めましたか」

ベッドの近くには
1人掛けのソファーがある
そこに秀一が座っている

「…ここは…」

俺の問いに秀一は一息つく

「えぇ,貴方は眠っていたので
説明しなければいけませんね」
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秀一の説明はこうだった

気を失った俺を
秀一は背負い皆で扉の奥に進む
扉の奥にはその場所は
他の所とは異なっていた

東京都にある帝国ホテル似た造りの
空間が広がっており
安全確認の為､その場を調べる事になった

食堂､廊下の他に5人分の個室があり
念の為に全て部屋を、全員で念入りに調べた

結果

不審な箇所は
何も見つからなかったそうだ

一旦 自由行動後々､食堂に集合となり
俺を部屋に運びベッドに寝かせ 
目が覚めるまで傍で見守っていた
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秀一の説明はこうだった

「そうだったのか､教えてくれてありがとう」

「いぇ」

俺は秀一にお礼の言葉を口にすると
秀一がソファーから立ち上がる

「秀一…龍は…」

俺はその言葉を口に出すと
秀一は小さく左右に首を振った

「今は思い出さない方が良いです、精神に来ますよ」

秀一の顔は暗い顔をしている
少しの間沈黙が続く

……………

沈黙を破ったのは秀一

「太郎さん、食事を摂りましょう
食欲が無くても､口に物は運んだ方が良い」

「…食事…？」

俺は秀一の言葉に頷き
食事を摂る為、食堂に向かう

「太郎さん､食事が終わった後､話しがあります」

食堂に向かっている廊下で
秀一の誘いを受ける

「話し？」

「えぇ」

「分かった」

秀一との約束を交わす

何の話しだろ？
どちらにしろ1人ではいたくない  
断わる理由はない

食堂へ入る為､秀一は扉に手をかけ開ける
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食堂に入り
目の前の光景を見て
驚きのあまり開いた口が塞がらない

ドラマでしか見た事がない
高級ホテルの食堂と酷似していた

天井のシャンデリアが輝いている
中央には長卓のテーブルに
5人分の1人掛けソファーがある

芹澤 佐藤 アル 3人が既に
ソファーに席に着いていた
男女に分かれて席に着いている

「太郎ちゃ～ん❤︎」

アルは俺と秀一が
食堂に姿を現した事に気付き
満面の笑みで俺に手を大きく振って来る

アルの隣には2人分の席が空いている

秀一は無言のまま
俺の腕を掴み左側に誘導する

「お待たせしました」

秀一は笑顔で挨拶をすると
ソファーに腰を下ろす
自然と空いてる席に俺は着く

俺が席に着いた席は秀一の隣
秀一を挟んだ隣の席にアルがいる

秀一…もしかして
俺の気持ちを察し
わざとアルから離れた席に着かせた？

「えぇ？何で君が僕の隣に座るの？
太郎ちゃんが隣に来て欲しかったなー」

「僕では不満ですか？」

「嫌に決まってる

「僕は好きですけどね…貴方の事…」

秀一はアルに色気を出す

「やめてよ…気色悪い…」

「そのまま､その言葉をお返しします」

「何が？」

アルは冷たい口調で秀一に投げ掛ける

「言わなくても､分かりますよね？」

秀一はアルに笑顔を見せるが目付きが恐い

その場の一気に空気が悪くなる

「や…やめて……下さい!!喧嘩は……駄目です!!」

芹澤が涙目で喧嘩の仲裁に入る

「これは失礼…僕とした事が…
気を取り直し食事に致しましょう」

芹澤が喧嘩の仲裁に入り､喧嘩は終了した

秀一の視線を感じたので
俺は秀一に視線を移すと
秀一は俺を見て優しく微笑んでい

秀一の優しい笑みで全てを察した

俺を守ってくれたのだと