44 / 63
43※
しおりを挟む。
。
水音が遠くから聞こえる
ぱちゅぱちゅという水音や優しい低い声、短い悲鳴が混じった嬌声まで聞こえる
腹の奥が熱くなり、渦巻くように意識が覚醒していく
腰を掴まれ、熱いねっとりとした空気がネロを包み込むようで、何処もかしこも気持ちいい
「ん、んぁっ…あ、きもちい、ん!あ、あ、あ…ぁあ!」
「ああ、ネロ…わたしのネロ…」
意識が完全に覚醒し仰反る。ミネルバはネロの脚を割開き、内部を抉るように腰を打ちつけている
「ひっ!ミネルバ…!ん!あ!ちょっ…やめ……」
ミネルバの引き締まった筋肉質な腹を両手で押さえようとしたが、両手を押さえつけられ内部を圧迫する熱い塊を激しく注挿される
きつく抱きしめられながら腰を打ちつけられて身動きがとれない状態で、ミネルバはいい所ばかりを擦ってくる
腰も押さえられ快楽も逃がせずに、過ぎた快楽に短い悲鳴を上げる
何度も自分とミネルバの腹の間で射精した陰茎も、ぬるぬると擦り上げられる刺激に身を震わせる
「やめ、ぁあ!ひ、吸わないで…、やめで…も、やだ…あああ!やだああ!」
乳首を吸われる感触に何度目かわからぬ吐精をし、赤黒く巨大なブツを何度も尻に納める
「乳首だけでもいけそうだな?気持ちいい?ほら、男に掘られて、此処もぐちょぐちょにして、こんなになって恥ずかしくないの?」
下半身の女の部分も擦り上げられ、指をゆっくりと曲げて内壁をぬるりと探りながら出し入れされ泣きながら再び射精すると、奥を激しく突き上げられる
シーツにしがみつきながら、悶えていると、ひょいと持ち上げられて、対面で何度もキスされる
金髪のいつもサラサラとしている髪が汗ではりつき、宝石のような碧眼は今は仄暗い情欲にぎらついている
「ミネルバ、好きだよ…」
首に縋り、いつものように囁くとミネルバは、ぎゅうと抱きしめて耳元で囁いた
「……私も、好きだ。愛してる」
本当に愛おしいと言わんばかりに細められた目と、口元にネロは衝撃を受けた
美しいミネルバの笑顔に全身の血が沸騰するかと思った
まさか、返事が返ってくると思わなかった
そこから先はネロは頭が真っ白になり、記憶も何回か飛んでいる
朝になったら、ひとりぼっちで目が覚めたが、まだ夢の中にいるような、ふわふわとした意識にいた
"私も好きだ、愛してる"
枕に突っ伏し、脚をバタバタとする
「………ミネルバが、ミネルバが好きって!!」
ぎゅうと枕を抱きしめる。今まで本当に色々あった。ありすぎたが、すれ違った運命がやっと元に戻ったように思えた
もうずっと閉じ込められててもいいやとすら思える
しかし、ふと机に目をやると昨日書いたネロの手紙は無惨にも切り裂かれナイフを突き立てられていた
ナイフをそろりと抜きながら、ネロは肩を落とした
「…………こわっ。手紙でもダメか…自動筆記取得の為に毎日、書いてみるか…あ、外に出るなら聖女は隠さないとダメだよな?隠蔽以外にステータス隠せるようなのあるのかな?推量でみてみるか」
推量を選択すると、いくつかの選択肢が現れる。
1.改竄を取得するために、自動筆記で幾つかの事柄を改竄する
2.阻害を取得するために、鑑定を何度か阻害して阻害を取得する
3.ステータス置換を取得し、聖女を神の使者に変換する。置換は作業でも良いので置換をすれば取得できる
「おお、意外とある。ミネルバしか来ないだろうから大丈夫と思うけど、隠したいよな…」
結局、置換を取得する為に浴室にあるシャンプーとリンスを入れ替え作業をしていくと、30回目に取得できた
なんでこの世界の人がスキルをそんなに獲得できないのか謎だが、聖女チートなのかもしれない
恐らくだが、この異世界に来る前に頻繁にしていた事はそんなに経験していなくとも簡単に取得できる
ただ手紙を書く等、滅多にしていなかった事は取得までに、かなりの時間を要する事になるのだと日が経つにつれて解ってきた
毎日毎日ミネルバは現れては、気分のままにネロを抱き手紙を受け取って朝にはいなくなる日が続いた
最初こそ切り裂かれた手紙だったが、徐々にラブレターに変えていけばミネルバは切り裂かずに持ち帰るようになった
たまに短い文だが、ミネルバも返事をくれる時がある
甘い言葉はくれないが、退屈していなかとか、体の調子はどうだ?とか
退屈をこぼせば沢山、本を持ち込んだり市井で流行っているという手遊び出来るような玩具等を差し入れてくれる
掃除等はミネルバが浄化や洗浄をしているようで、最近はもっぱらロマンス小説や新聞の貴族達のスキャンダルものにハマり読み漁っていた
なんだかんだ毎日ミネルバに好きと言われ、宝物のように扱われ、好きに過ごしているネロだったが
この国のロマンス小説は実話になっているものが多く、読み漁った新聞からは恐らくバロイは一度投獄されていたが、帝国の第四皇女に熱烈に求婚されているようだ
バロイ自体は断り続けているようだが、ニャージャー王国の残党や国内情勢の安定の為に断りきれなさそうになってきているようだ
酷い目にはあっていないようで、ほっとする
今、ネロをもやもやさせて気になるのは宰相であるミネルバの熱愛報道についてだ
80
お気に入りに追加
842
あなたにおすすめの小説
掃除中に、公爵様に襲われました。
天災
BL
掃除中の出来事。執事の僕は、いつものように庭の掃除をしていた。
すると、誰かが庭に隠れていることに気が付く。
泥棒かと思い、探していると急に何者かに飛び付かれ、足をかけられて倒れる。
すると、その「何者か」は公爵であったのだ。
主人公の兄になったなんて知らない
さつき
BL
レインは知らない弟があるゲームの主人公だったという事を
レインは知らないゲームでは自分が登場しなかった事を
レインは知らない自分が神に愛されている事を
表紙イラストは マサキさんの「キミの世界メーカー」で作成してお借りしています⬇ https://picrew.me/image_maker/54346
兄たちが弟を可愛がりすぎです~こんなに大きくなりました~
クロユキ
BL
ベルスタ王国に第五王子として転生した坂田春人は第五ウィル王子として城での生活をしていた。
いつものようにメイドのマリアに足のマッサージをして貰い、いつものように寝たはずなのに……目が覚めたら大きく成っていた。
本編の兄たちのお話しが違いますが、短編集として読んで下さい。
誤字に脱字が多い作品ですが、読んで貰えたら嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる