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洞窟に着いてから鎧を脱がせ、悩んでから布団を一組コピペする

今日は自分の寝床はこちらだ

流石にベッド2つは狭くなるので、ベッドは諦めることにする

ベッドに寝かせた男は兜を取れば、滑らかな金糸のような金髪で、モデルみたいに整った美貌に体躯だった

しかも身長も大きい

鑑定をかけると、男の名前はミネルバ・アーチェストと出た

他はおそらく、隠蔽されているのか読み取れない

この世界に来て初めての人間との接触である

言葉が通じるか不安だが、もしかしたら人里に行けるかもしれない

このままでもいいのだが、それは寂しそうだ

起きる気配のない男に一度外へ出る

今日は外にも食べる場所が欲しかったので、机や長椅子を作る予定だったのだ

火釜と机や長椅子を作ると、もう日が暮れていた

汗をタオルで拭い、洞窟に戻ると、男が呆然と起きあがっていた

「あ、大丈夫?身体痛いところない?」

笑いかけて敵意はない事を伝える

ミネルバは起き上がりネロの両肩を掴み、まじまじと見ている

美貌が顔の近くにあると落ち着かない

「お……お前は、あの時の……」

掠れた声だが、腰にくる感じの声で、男は言い募る

どんな仕組みかは知らないが、言葉がわかってほっとする

「ドラゴンの時、意識あったの?危なかったね」

「違…!そういえば…私の連れはどうなった?」

ミネルバは何か言いかけたが、やめて質問してくる

「皆死んでたよ。生き残ったのはミネルバさんだけだね」

「……名前を何故知っている?」

鋭くなった相貌に両手をあげて笑いかける

ミネルバは、すごい美貌なだけに凄まれるとちょっと怖い

「あ、ごめん。鑑定して…。名前以外はわからなかったから」

「そうか…すまない。名乗っていなかったな、ミネルバ・アーチェストだ。ミネルバと呼んでくれ」

「俺は芦屋ネロ、ネロでも芦屋でもお好きに、なんで襲われてたんだ?」

大きな手で握手を求められて応えると、ミネルバはなかなか手を離さなかった

「ドラゴンがいるなんて予想外だった。驚いた兵士が攻撃してしまってね。あれは大人しいドラゴンなので此方が何もしなければ何もしてこないのに。死んでしまった他の者が哀れだ…しかし生息地から離れているんだが…此処はネロの家か?家族は?」

「……まー、一応家だよ。家族はいない。ドラゴンって珍しいんだな?」

「珍しいというか…生息地でない場所に現れるなんて本来なら有り得ない…何故いたのか…ネロは高貴な出ではないのか?寝具や家具が見たことがないくらい高価だろう?シーツはシルクだし、家具が精巧だ…何故、家族もなしにこんな所で?」

ネロの微妙な笑顔にミネルバは焦って言い募る

「…すまない、詮索をして…命の恩人に…いや、本当にありがとう、助かった…」

顔は美貌のせいか人間ばなれしていて無表情だと怖いが、ミネルバは悪い人ではないようで安心する

日が落ちたので灯りが洞窟内に灯っていく

いつ見ても幻想的だ

落ち着くとネロの腹が空腹で鳴った

「あ、お腹空かない?サンドイッチ食べてなかったから、コレにしよう。コーヒー飲む?」

「……このような地でコーヒーが飲めるとは。ありがたい」

大きな体躯らしく、ミネルバがあっという間にサンドイッチを平らげたので、スープや焼いておいた一角ウサギの肉も出す

「とても美味い…このような場所でこんな食べ物があるとは…いや、もういいぞ、満腹だ…」

「お風呂があっち、トイレがこっち、寝る時の服がいるよなぁ…」

ミネルバに使い方を説明して、お風呂に入っているうちに、タオルを置き、軽装の方の服をコピペして、改変し、元々の服は汚れを取りベッドの脇に畳んで置いておく

ミネルバの下着はないようだ

この世界の人間は、直接下履きを履くのだろうか?

ほかほかと満足そうなミネルバと入れ替わりでお風呂に入る

お湯に浸かっていると、軽装のミネルバが入ってきた

「ネロは恩人だ。背中くらい流そう」

腕まくりして入ってくる

「いや、いいって!大丈夫!ゆっくり入りたいからそっとしておいて!」

ネロは思わず、足の間のものが気になり足を合わせて叫ぶ

両性だなんて何かの拍子に見られでもしたら生きていけない

「しかし……」

「頼むから!」

身体を赤く染めるネロをミネルバは意味深に目を眇めて出て行った
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