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岩をトイレの形に作り、制作したトイレはなかなか快適だった

周りを岩で囲い、入口は殺菌したタイガーライオンの毛皮を同化させ、洞窟と同じようにぶら下げる暖簾のようにした

「てか、机とか色々作れるんじゃん?楽しくなってきた!」


木を切り、断面をコピペして机や椅子の形に整えて、皿や箸、コップや水差しも形を作っていく

但し、木の水差しは水漏れする為、岩をコピペしてコップと水差しは作り直した


そして、一気に調理して収納した方が楽だと気付いた為、一角ウサギ肉やレッドボアの肉を焼いていく塩や薬草、ハーブをかけたり、魚やキノコぽいものも焼いていく

焼けたら収納を繰り返して、随分と食料は溜まった

「こうなると野菜が欲しいな…明日探しに行くか…」

しかし焼いていくうちに、タイガーライオンの肉だけは臭くて食べれなかった

「魚の餌にするか…カッティング、お、タイガーライオンだ。血を収納」


その辺を歩いていたタイガーライオンの生き物の血を収納する

この収納のおかげで無敵に近い

ついでに岩で搾り器を作り果物を搾り、ジュースにした

絞った果物はなかなか生臭く、冷やしてもないので飲めるような代物ではなかったが

がっかりだ

「明日は少し遠出して川で水浴びしてから服も洗おう…やっぱ気持ちなぁ…魚を捕まえて、あ、シャツをコピペしてボタン無くして伸ばして、パジャマにしよ。パンツも何枚か欲しいからコピペコピペ…あっ、タオルは、タオルハンカチを中くらいのと大きくコピペ、2枚ずつでいいかな?鞄は収納あるから、いらないけど、水筒入れとくか…」

もはや遠足気分である。木で作ったタンスに衣服をしまい、虫除けのいい匂いのするハーブを突っ込む

もはやレベルはカンストしたのか、99レベルから動かなかった

しかしレベルはカンストしても、HPとMPは上がり続けている

「変な性器をつけられた時はどうなることかと思ったけどなんとかなるもんだな…」


もはやこの異世界を楽しみつつある

あとは野菜があれば完璧である

灯りを小さくし、布団にもぐる

小さく欠伸をして寝入りばなにネロの耳にもはっきり聞こえた

あの百足の凄まじい咆哮が少し近づいて響いたのだった



その日、森中を歩き回ったが、野菜は見つからなかった

その代わりまた違ったスイカみたいな果物や、薬草をたくさん手に入れれた

「まあ、しゃあなし、川に入って帰るか…」

昨日から構想していたのだ。汚れは取れても疲れは取れない。お風呂に入りたくてたまらない

周りの牙を持っている魚たちを収納し、一部の水を周りを岩で隔離し、不純物や寄生虫を取り除き、川に流す

次に魚を鱗、牙と骨と内臓を分けて収納する。すぐに焼いて食べれるように

わくわくしながら火魔法で、少し水を温かくし、自分の汚れを取って川に流してお湯に浸かる

「あー…最高!やっぱりお風呂最高ー…」

ネロはうっとりと目を瞑る

タオルで体を拭い、お湯を含ませて目の上に乗せて、だらしなく岩にもたれかかる

周りが暗くなってきたので、仄かな灯りだけ周りに付けて夜空を見上げながら入る露天風呂は最高だった

もう何時間でも入っていられる

収納庫から滋養の薬草やいい匂いの花を浮かべたり

力を抜いて生白い腕や足を伸ばす

「石鹸かシャンプー作れないかな…何が原料かわかればなぁ…植物脂と苛性ソーダか灰か…」

ぶくぶくとお湯に沈む

不意に視線を感じた

視線だけではなく、カシャという音と共に、名前を読みとられました。鑑定、阻害しますか?の文字が目の前に現れる

お湯から起き上がり、震えながら阻害を選択して辺りを見渡す

しかし静かな森が広がるだけで、辺りには気配すら無かった

「………出よう」

もはや温泉を楽しむ気にもなれず、岩を解除し川に流す

鞄からタオルを取り出して手早く身体を拭くと、真新しいパンツに脚を通し、パジャマであるシャツを着る

足元はスニーカーのままだが、立ち去るのも自然と足早になる

こめかみに汗が流れた

こんな事は、初めてだった

念のため自分のスキルやレベルを隠蔽し、低く見積もり水魔法と火魔法だけ残す

賢い敵が現れた時、こちらの手の内がわかってしまうのは不味い気がした

名前くらいならば相手は獣

どうでも良いだろう

せっかくのお風呂気分は台無しだったが、そのまま布団に潜る

目が冴えて眠れない

また、咆哮が少し近づいてきているようだった


*・゜゚・*:.。..。.:*・

昨日の鑑定が気になって外に出る気になれず、洞窟で色々試して見ることにした

色々試すうちに模倣が現物だけではなく、ネロが原理を知るものならば、なんでも模倣出来るように進化してきた

テーブルや椅子を猫足にしたり、色を黒くしてみたり、タンスもそれに合わせた物に作り替えてみた

下に敷くラグはウサギの毛並みをライオンもどきにコピペして、色も黒く塗り替える

なかなか楽しくなって、コップを陶器に変えたり、箸やスプーン、フォークも作り出す

コップもガラス製に変えれた

室内も布団も真四角の寝心地の良い物になり、枕も作り出す

ついでにベッドも作り、室内はなかなかおしゃれになってきた

「あ、フライパンとか、鍋も作ろう!煮込み料理が捗るな…」

鉄製のフライパンと鍋、ついでにトングとオタマも作る

まだ使っていない一角ウサギの肉と薬草と果物をニンジン、ジャガイモ、玉ねぎにコピペしたものを煮込み、塩で味付けしスープを作る

「いいねぇ…うまそう…ていうか、調味料模倣できないかな?この際血をまず全部塩に変えて、まず砂糖を作って、ケチャップ、マヨネーズ…コンソメ…なんでもいけるな、コレ…」

ついでに小麦粉を作る

「あ、あのキラーバード卵産まないかな?卵卵ー。卵欲しい…」

欲しくなると、すぐに取りに行きたくなる

鳥の巣をさがせばいいのか?

「あ、コピペすればいっか、イースト菌と卵をコピペして…あ、つかパンそのものをコピペすれば早くね?」

丸く柔らかいパンが出来上がった

コンソメで一角ウサギ肉と野菜を煮込んだモノにパンを浸して食べる

「あー…うめぇ…。味噌も作っとくか…模倣最強、最高」

素になるコピペする材料がないとダメなのだが、パンを沢山量産してストックする

「明日はサンドイッチ作って、また川辺に行ってみるか…鑑定する知能があるやつは早めに倒しておきたいし…」

野外の露天風呂が良かったが、今日みたいな事があるかもしれないという警戒から風呂は洞窟内に作ることにした

少し手狭にはなるが仕方がない

換気口を作り、浴槽を岩でコピペし、滑らかな曲線のバスを作る

シャワーも一応作ってみた

お湯は魔法で水を出して火魔法で熱する

なかなか加減が難しいのだ

周りを気にせず、模倣で作ったシャンプーや石鹸で身体を洗い流す

「あー…最強…、もうずっと引きこもっておきたいわ…」

しかし、川辺の脅威もある

もしも賢い獣ならば、寝込みを襲われるのが一番最悪なので、早く見つけた方が良いだろう

温風で髪を乾かし、久しぶりに人並みらしい生活が出来てきたなと思う

その安心感からか、むらっと欲望が湧く

「そういえば、新しい機能が付いてたんだよな…俺…」

布団に入り体を丸めて、慣れた手つきで唇を舐めながらチンコを擦る

「ん……下触ってみようかな…気になるよね、ぁ…ん、女のってこうなってるんだ…」

ちんことはまた違う感触に夢中になる

優しく指の腹で下の感じる突起を撫でる

「………ふぁ、あ、ん!やべ、っつ!」

ぶるぶると身体を震わせて、精液を吐き出す

また精液を指に絡め扱く

「…………くせになりそ」

いそいそと精液を収納し、トイレに流す

清潔になった布団に倒れ込みながら、シーツをシルクに変えていく

柔らかな手触りにネロは満足げに意識を手放した
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