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エピローグ
16 困惑するカリー
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そう続けようとするも、やはりその言葉を自分で口に出すことはできない。
だが、シルクは違った。
シルクは、はっきりと口にする。
「あぁ、ローズは間違いなくあの時に死んだ。しかし、今聞こえた声は幻なんかじゃない。きっと不甲斐ない私とお前を見かねたのかもな……。いいのか、カリー? このままでいいのかよ!」
「わかんねぇっ! もう何がなんだかわかんねぇよ!! 俺は何のために強くなろうとしたんだ? あいつを守るためだろうが! あいつの笑顔を守れないなら、死んだ方がマシだ!!」
「馬鹿野郎!! そうやっていつまで逃げるつもりなんだ! 確かにローズはもうこの世にはいないかもしれない。だけどな……今でもローズは俺とお前の胸の中で生きているだろうが! ふざけるんじゃねぇ! よく思い出せ、カリー。ローズが最後にお前に向けて何と言ったかを……ローズが何を求めていたのかを……思い出してくれよ!!」
カリーの言葉に必死に想いを伝えるシルク。
しかし、それでも今のカリーにはその想いは届かない。
カリーは我に返った事で、再びあの時の悲劇を思い返して絶望に陥っていた。
最後のローズの言葉を思い出せと言われても、どういう訳かカリーには思い出せない。
思い出せる事があるとすれば、それは……ローズが笑顔のまま爆発し、赤い光を伴って消えてしまった事だけ。
それを思い出した瞬間、再びカリーの胸は絶望に覆われる。
ーーしかし
ふとカリーは赤い光が無くなった両手の中に何かを包み込んでいた事に気付くと、そこに目を向けた。
「これは……手紙?」
その手に包まれていたのは、シルクが胸に閉まっていたローズの手紙。
どういうわけなのか、いつの間にかカリーの手の中に移動していたようだ。
それに気づいたシルクは、それが何であるかをカリーに伝える。
「それは妹が俺に書いた手紙だ。お前にも読んで欲しいと思って持ってきた。お前に読んで欲しいんだ、その手紙を。そして知って欲しい。ローズが何を夢みていたのか、何を求めていたのか。お前にはそれを知る必要がある。」
シルクはそう言うと、腰につけていた魔法のランプに光を灯し、カリーの手元を明るくした。
カリーはシルクの言葉を聞き、それがローズの書いた手紙であると知ると、水に濡れたその手紙を慎重に広げる。
そしてそれを読み終わった後、カリーは満天の星が輝く夜空に顔を向けながら……静かに涙を流した。
だが、シルクは違った。
シルクは、はっきりと口にする。
「あぁ、ローズは間違いなくあの時に死んだ。しかし、今聞こえた声は幻なんかじゃない。きっと不甲斐ない私とお前を見かねたのかもな……。いいのか、カリー? このままでいいのかよ!」
「わかんねぇっ! もう何がなんだかわかんねぇよ!! 俺は何のために強くなろうとしたんだ? あいつを守るためだろうが! あいつの笑顔を守れないなら、死んだ方がマシだ!!」
「馬鹿野郎!! そうやっていつまで逃げるつもりなんだ! 確かにローズはもうこの世にはいないかもしれない。だけどな……今でもローズは俺とお前の胸の中で生きているだろうが! ふざけるんじゃねぇ! よく思い出せ、カリー。ローズが最後にお前に向けて何と言ったかを……ローズが何を求めていたのかを……思い出してくれよ!!」
カリーの言葉に必死に想いを伝えるシルク。
しかし、それでも今のカリーにはその想いは届かない。
カリーは我に返った事で、再びあの時の悲劇を思い返して絶望に陥っていた。
最後のローズの言葉を思い出せと言われても、どういう訳かカリーには思い出せない。
思い出せる事があるとすれば、それは……ローズが笑顔のまま爆発し、赤い光を伴って消えてしまった事だけ。
それを思い出した瞬間、再びカリーの胸は絶望に覆われる。
ーーしかし
ふとカリーは赤い光が無くなった両手の中に何かを包み込んでいた事に気付くと、そこに目を向けた。
「これは……手紙?」
その手に包まれていたのは、シルクが胸に閉まっていたローズの手紙。
どういうわけなのか、いつの間にかカリーの手の中に移動していたようだ。
それに気づいたシルクは、それが何であるかをカリーに伝える。
「それは妹が俺に書いた手紙だ。お前にも読んで欲しいと思って持ってきた。お前に読んで欲しいんだ、その手紙を。そして知って欲しい。ローズが何を夢みていたのか、何を求めていたのか。お前にはそれを知る必要がある。」
シルクはそう言うと、腰につけていた魔法のランプに光を灯し、カリーの手元を明るくした。
カリーはシルクの言葉を聞き、それがローズの書いた手紙であると知ると、水に濡れたその手紙を慎重に広げる。
そしてそれを読み終わった後、カリーは満天の星が輝く夜空に顔を向けながら……静かに涙を流した。
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