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第三章
32 ローズの苦しみ
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「カリーお願い! お兄様達を連れて逃げて! 私は大丈夫だから!」
再び自分のピンチに現れたカリーを見て、ローズの胸は熱くなった。
しかしながら、その心境は極めて複雑である。
カリーが強い事は当然知っている。
だが敵が悪すぎた。
兄であるシルク、そしてこの国最強の戦士と言われているゼンは既に倒れている今、流石にダークマドウ相手に一人でどうにかできるはずもなかった。
そんな状況で、どうして助けて欲しいと言えようか。
自分を助ける為に、既に大切な人が二人も倒れてしまったいる。
ここにきて、自分の愛する男まで殺されてしまうのには耐えられない。
故にローズの口から出た言葉は、「自分を見捨てて、逃げて欲しい。」という言葉だった。
しかしそう言われて逃げるカリーではない。
カリーはローズを守る為に強くなろうとしたのだ。
例え勝てない相手を前にしても逃げるという選択肢は存在しない。
「大丈夫、何も心配すんな。そいつは俺が倒して全員助けてみせる。」
ローズの不安を他所に、カリーは自信をもってそう返す。
だが、それを聞きダークマドウは笑い始めた。
「くくく……。ふはははははっ! これは驚いた。ただの金魚のフンでしかないお前如きが私を倒せると? そんなボロボロの状態でよくそれだけの大見栄を張れたものだ。」
それもそのはず。
カリーの全身はボロボロであり、所々から出血している状況だった。
ここに来るまで死闘を繰り広げていたのだからそれは当然の事。
だがしかしカリーは、それでもこの状況に抗う。
大切な者を守る為に……。
再び自分のピンチに現れたカリーを見て、ローズの胸は熱くなった。
しかしながら、その心境は極めて複雑である。
カリーが強い事は当然知っている。
だが敵が悪すぎた。
兄であるシルク、そしてこの国最強の戦士と言われているゼンは既に倒れている今、流石にダークマドウ相手に一人でどうにかできるはずもなかった。
そんな状況で、どうして助けて欲しいと言えようか。
自分を助ける為に、既に大切な人が二人も倒れてしまったいる。
ここにきて、自分の愛する男まで殺されてしまうのには耐えられない。
故にローズの口から出た言葉は、「自分を見捨てて、逃げて欲しい。」という言葉だった。
しかしそう言われて逃げるカリーではない。
カリーはローズを守る為に強くなろうとしたのだ。
例え勝てない相手を前にしても逃げるという選択肢は存在しない。
「大丈夫、何も心配すんな。そいつは俺が倒して全員助けてみせる。」
ローズの不安を他所に、カリーは自信をもってそう返す。
だが、それを聞きダークマドウは笑い始めた。
「くくく……。ふはははははっ! これは驚いた。ただの金魚のフンでしかないお前如きが私を倒せると? そんなボロボロの状態でよくそれだけの大見栄を張れたものだ。」
それもそのはず。
カリーの全身はボロボロであり、所々から出血している状況だった。
ここに来るまで死闘を繰り広げていたのだからそれは当然の事。
だがしかしカリーは、それでもこの状況に抗う。
大切な者を守る為に……。
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