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第三部 オーブを求めて
第四十九話 イモコ果てる
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「シロマ!!」
「はい! エクスヒーリング」
リングに駆け寄ったシロマが、穴に向かって回復魔法を唱えた。
しばらくすると、穴からイモコがよじ登ってくる。
「今のは流石に死んだと思ったでござる。流石師匠でござる……よ。」
「おい、大丈夫かイモコ? すまない、つい、本気で振り落としちまった。」
「いえ、むしろありがたいでござるよ。素晴らしい稽古でござった。」
「サクセスさん、大丈夫です。多分、全身の骨が砕けて瀕死だったようですが、かなり回復しています。」
それって大丈夫なの?
つか、普通に死んでない?
「ありがたいでござる。素晴らしい回復魔法でござるよ。」
「あ、あぁ……。まぁ、大丈夫ならいいんだけど。ところで、イモコ! お前強いな!! 思っていたよりも何倍も強いぞ!」
「いえ、某はまだまだでござるよ。師匠がかなり手加減していたのはわかっていたでござる。全く歯が立たなかったでござる。」
「いやいや、十分だよ。というか、最後の技なんだ? あれはまじでビビったぞ。」
「あれは、某の最終奥義でござる。天封剣で鞘にエネルギーを溜めて爆発させ、それと同時に同じく溜めた力で相手を斬るスキルでござる。」
「なるほど、でも俺はイモコの場所がわからなかった。あれはなんだ?」
「それは、某の隠しアイテムで1秒だけ姿を消す【消人丸薬】を飲んだからでござる。流石に師匠相手に隙を作るにはそれしかないと思ったにござるよ。」
すっげぇぇぇ!
イモコすっげぇぇぇ!
俺はステータスが高いだけで、こんな戦闘技術はない。
これだけステータスに差があるにも関わらず、一瞬とは言え、イモコは俺に本気を出させた。
こいつは、まじで半端ねぇな。
「なるほどな。イモコ、一つ言っていいか?」
「なんなりと。」
「お前の戦闘技術は完成されている。俺が言う事はない。」
「そ、そんな……某はまだまだにござる!」
「あぁ、そうだ。お前の戦闘技術は一級品だが、レベルが絶対的に足りていない。だから、これから俺と一緒に戦って経験値を稼ぐんだ。まずは土台のステータスを底上げしろ。」
「そうでござるか……。確かに某の戦闘は対人が多かったでござる。モンスターもそれなりに倒してきたでござるが、ある程度レベルが上がると、中々伸びないでござるよ。」
「そうだな、だが安心しろ。俺がお前と一緒に強いモンスターと戦って、レベルを上げてやる。」
「まことでござるか!? それはありがたいでござる。」
「あぁ、だから次はゲロゲロだ。」
「え?」
「だから、モンスター戦をもう少し経験しろって言ってるんだよ。というわけで、ゲロゲロ、戦闘形態になっていいぞ。」
ゲロロ!!(ヤッターー! 僕の出番!!)
ゲロゲロはそう叫ぶと、直ぐに古龍狼の姿に変わる。
突如その場に現れた凶悪な存在。
禍々しいオーラを放ちながら、リングの上に巨大なモンスターが現れた。
突然ラスボス級のモンスターの出現に固まるイモコ。
そして、その姿を初めてみたシロマも驚いた。
「え? あれがゲロちゃん? どういうことですか? サクセスさん。」
「あれが、ゲロゲロの真の姿だ。俺とほぼ同じくらいのステータスになってる。」
「し、師匠……。流石に、ちょっと……あれは無理でござる。」
ゲロゲロの真の姿とオーラを感じて、イモコは冷や汗をかいてビビりだす。
まぁ、無理もないわな。
今のゲロゲロは普通に魔王より強い。
見ただけで敗北宣言というか、逃げたくなる気持ちもわかる。
だが、これは稽古だ!
甘い事は言わないぞ!
べ、べつにさっき、一瞬ピンチになって、シロマに格好悪いところ見せたことの仕返しじゃないからね!
「弱音を吐くな、イモコ! 俺とこれから共にするなら、ゲロゲロクラスの相手とだって戦うかもしれない。その時、お前は仲間を置いて逃げるのか?」
俺は弱気になっているイモコに活を入れた。
すると、イモコの顔に闘志が宿り始める。
「に、逃げないでござる! 立ち向かうでござる!」
「そうだ! その意気だ! 安心しろ! 死んでもシロマが何とかする。何度か死んで来い!!」
いつのまにか俺は、スパルタ教官も真っ青の鬼教官と化する。
当然、死んでもらうつもりはないが、イモコの真剣さにあてられたのだ。
それならば、それに向き合うってのが師匠ってもんだろ?
「わかったでござる!! 死ぬつもりでやるでござるよ! シロマ殿! 骨は拾ってくだされ!!」
どうやらイモコも恐慌状態から解除されたようだ。
とりあえず、本当にやばそうだったら、俺が助ける。
まぁ、頑張ってくれイモコ!
だけど、殺すつもりはないから骨は拾わないぞ!
ゲロォ!(殺るぞ!)
俺の言葉を聞いて、ゲロゲロは先ほどよりも殺気が増している。
おいおい、ゲロちゃん?
冗談だからね?
まじで殺さないでね!!
だ、大丈夫だよね?
こうしてイモコとゲロゲロによる地獄の特訓が始まった。
「はい! エクスヒーリング」
リングに駆け寄ったシロマが、穴に向かって回復魔法を唱えた。
しばらくすると、穴からイモコがよじ登ってくる。
「今のは流石に死んだと思ったでござる。流石師匠でござる……よ。」
「おい、大丈夫かイモコ? すまない、つい、本気で振り落としちまった。」
「いえ、むしろありがたいでござるよ。素晴らしい稽古でござった。」
「サクセスさん、大丈夫です。多分、全身の骨が砕けて瀕死だったようですが、かなり回復しています。」
それって大丈夫なの?
つか、普通に死んでない?
「ありがたいでござる。素晴らしい回復魔法でござるよ。」
「あ、あぁ……。まぁ、大丈夫ならいいんだけど。ところで、イモコ! お前強いな!! 思っていたよりも何倍も強いぞ!」
「いえ、某はまだまだでござるよ。師匠がかなり手加減していたのはわかっていたでござる。全く歯が立たなかったでござる。」
「いやいや、十分だよ。というか、最後の技なんだ? あれはまじでビビったぞ。」
「あれは、某の最終奥義でござる。天封剣で鞘にエネルギーを溜めて爆発させ、それと同時に同じく溜めた力で相手を斬るスキルでござる。」
「なるほど、でも俺はイモコの場所がわからなかった。あれはなんだ?」
「それは、某の隠しアイテムで1秒だけ姿を消す【消人丸薬】を飲んだからでござる。流石に師匠相手に隙を作るにはそれしかないと思ったにござるよ。」
すっげぇぇぇ!
イモコすっげぇぇぇ!
俺はステータスが高いだけで、こんな戦闘技術はない。
これだけステータスに差があるにも関わらず、一瞬とは言え、イモコは俺に本気を出させた。
こいつは、まじで半端ねぇな。
「なるほどな。イモコ、一つ言っていいか?」
「なんなりと。」
「お前の戦闘技術は完成されている。俺が言う事はない。」
「そ、そんな……某はまだまだにござる!」
「あぁ、そうだ。お前の戦闘技術は一級品だが、レベルが絶対的に足りていない。だから、これから俺と一緒に戦って経験値を稼ぐんだ。まずは土台のステータスを底上げしろ。」
「そうでござるか……。確かに某の戦闘は対人が多かったでござる。モンスターもそれなりに倒してきたでござるが、ある程度レベルが上がると、中々伸びないでござるよ。」
「そうだな、だが安心しろ。俺がお前と一緒に強いモンスターと戦って、レベルを上げてやる。」
「まことでござるか!? それはありがたいでござる。」
「あぁ、だから次はゲロゲロだ。」
「え?」
「だから、モンスター戦をもう少し経験しろって言ってるんだよ。というわけで、ゲロゲロ、戦闘形態になっていいぞ。」
ゲロロ!!(ヤッターー! 僕の出番!!)
ゲロゲロはそう叫ぶと、直ぐに古龍狼の姿に変わる。
突如その場に現れた凶悪な存在。
禍々しいオーラを放ちながら、リングの上に巨大なモンスターが現れた。
突然ラスボス級のモンスターの出現に固まるイモコ。
そして、その姿を初めてみたシロマも驚いた。
「え? あれがゲロちゃん? どういうことですか? サクセスさん。」
「あれが、ゲロゲロの真の姿だ。俺とほぼ同じくらいのステータスになってる。」
「し、師匠……。流石に、ちょっと……あれは無理でござる。」
ゲロゲロの真の姿とオーラを感じて、イモコは冷や汗をかいてビビりだす。
まぁ、無理もないわな。
今のゲロゲロは普通に魔王より強い。
見ただけで敗北宣言というか、逃げたくなる気持ちもわかる。
だが、これは稽古だ!
甘い事は言わないぞ!
べ、べつにさっき、一瞬ピンチになって、シロマに格好悪いところ見せたことの仕返しじゃないからね!
「弱音を吐くな、イモコ! 俺とこれから共にするなら、ゲロゲロクラスの相手とだって戦うかもしれない。その時、お前は仲間を置いて逃げるのか?」
俺は弱気になっているイモコに活を入れた。
すると、イモコの顔に闘志が宿り始める。
「に、逃げないでござる! 立ち向かうでござる!」
「そうだ! その意気だ! 安心しろ! 死んでもシロマが何とかする。何度か死んで来い!!」
いつのまにか俺は、スパルタ教官も真っ青の鬼教官と化する。
当然、死んでもらうつもりはないが、イモコの真剣さにあてられたのだ。
それならば、それに向き合うってのが師匠ってもんだろ?
「わかったでござる!! 死ぬつもりでやるでござるよ! シロマ殿! 骨は拾ってくだされ!!」
どうやらイモコも恐慌状態から解除されたようだ。
とりあえず、本当にやばそうだったら、俺が助ける。
まぁ、頑張ってくれイモコ!
だけど、殺すつもりはないから骨は拾わないぞ!
ゲロォ!(殺るぞ!)
俺の言葉を聞いて、ゲロゲロは先ほどよりも殺気が増している。
おいおい、ゲロちゃん?
冗談だからね?
まじで殺さないでね!!
だ、大丈夫だよね?
こうしてイモコとゲロゲロによる地獄の特訓が始まった。
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