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和を求めて
黒巾の大宰謀 其の一
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アレス軍は正式名称を「アレス・諸貴族連合軍」といい、雑賀衆を挟んだ剣合国の西方に位置する新興国家だ。
アレス家は元々、前身国家に当たるセェレ公国に属する一諸侯に過ぎなかったが、現大将の祖母に当たるアレス・ラグナキヤという老獪な人物が策謀を以て宗主国を転覆させ、混乱に乗じた下克上の末に諸侯の盟主となり、現在のような大勢力を築くに至った。
そして、現大将にして四兄弟の長兄であるアレス・ジーイングは相当な曲者として知られ、彼を支える次男のアレス・エソドアもまた然り。
ジーイングが利の為に情を捨てる大将ならば、『黒巾 の 大宰謀』と謳われるエソドアは、利の為に身を捨てた謀将。
相応の代償を覚悟の上で事を謀る姿勢と、国益の為なら己の身すら容赦なく差し出す様は、厄介この上ない人物と言えた。
(そんな男が敢えて夜を選んで現れた。……間違いなく、人目を避けているな)
「……李洪は城将とエソドアの二人だけを、奥の客間に通してくれ。極めて静かにね。メスナは部屋の前を固めて第三者の接近を許さないように」
自分と李洪、城将とエソドアによる四者会談を設けたナイツ。
メスナと共に先んじて奥の客間へ向かい、茶を用意して静かに待った。
「……若、御二人をお連れしました。入って宜しいですか?」
暫くして木製の引戸が三回ノックされ、李洪が入室の可否を問う。
「うん、いいよ。入ってくれ」
ナイツがそう返すと、李洪は「失礼します」と言って戸を引いた。
先頭の李洪に次いで、まずは城将と思しき丸刈り頭の四十代男性が何一つ臆することなく顔を見せた。
それに続いて、黒い頭巾に顔を隠した白眼のエソドアも、ゆっくりと歩を進める。
そして最後に、彼等の入室を見届けたメスナがスッと戸を閉めた。
「どうぞ、此方の席へお座り下さい」
先導する李洪に従う形で、エソドアはナイツの対面に座った。
腰を落ち着かせたエソドアは両膝に手を置き、李洪に対して深々と頭を下げる。
「何から何まで手を煩い、心苦しい限り。貴殿に心より感謝致そう」
意外にもエソドアの声は高かった。高く、予想外に元気であった。
不治の病を患っているとは到底思えない程にハキハキとし、一挙一動に至っても礼節を弁えた騎士そのもの。気配に関しても文官のそれとはまた違った、武人然とした威厳を纏っている。
(……これが噂に名高きアレス・エソドアか。自己犠牲による策謀で光を失うまでは、武芸にも秀でていたと聞くように、武力を持たなくなった今でも武人並みに隙がない)
『貳の大将、智を以て国を護り、謀を以て苦邇(強敵)を討つ。瓊(容姿)と武を失えども、その勇に陰りなし』
領土拡大の侵攻戦にあって自己犠牲を強いた策を敢行し、代償に多くのものを失って尚、凱旋した彼の威風は以前と変わりなかったというエソドア。
ナイツは世上で語られる唄が偽りなき事実と見た。
「…………では改めまして。ジオ・ゼアイ・ナイツと申します」
「ナイツ様の側近を務めております、李洪です」
「西ノ庄城主を務める草部斎門慶にございます」
「アレス・ジーイングが弟、アレス・エソドアと申す。突然の訪問にも関わらず場を設けていただいた事、まずは感謝致す」
互いの名前を教え合うと同時に会談が始まり、四者が改めて向かい合う。
「それで、どちらの案件からお聞きしましょう?」
後先についてを一応問い質すナイツ。
西ノ庄城からの案件は概ね想像がつくものの、アレス軍からの厄介事も内容によっては優先順位が高いと思っていた。
それについては、謝辞を述べたエソドアが続けて語る。
「私の要件は少々込み入った話に加え、本来は招かれざる密使故、後回しにて構わぬ。……斎門慶殿、貴殿が先に述べられよ」
「では、お先に失礼する」
西ノ庄城主の草部斎門慶。対アレス軍戦線の前衛を張る彼は、流石に堂々としていた。
「……と言っても、私の要件は至極単純な話。西ノ庄城以外の拠点が悉く帰順した為、我らも白旗を掲げる。……というだけでございます」
「うん、ありがとう。西ノ庄城の降伏、確かに承知しました。…………それで、貴方はアレス軍から何を貰えるのですか?」
急なナイツの探りを前にして、斎門慶の眉がピクリと動いた。
「…………と、言いますと?」
「貴方は投降を餌にして、エソドアと俺を引き合わせた。重兼曰く自尊心の強い貴方が素直に白旗を掲げるには、何かしらの見返りが望めるからでは?」
「前提が逆でございますな。中野城が陥落するや否や、アレス軍の方から剣合国への降伏を勧めて参ったのです。「鈴木家本軍が壊滅した今、西ノ庄城は孤立無援にて、我が軍の侵攻を受けて皆殺しの憂き目に遭いたくなくば、降伏とともに我を李醒以外の要人に引き合わせよ」…………と、この黒頭巾から」
斎門慶は左隣に座るエソドアを、左の親指で指し示した。
それに従ったナイツと李洪の目線がエソドアへ向かうと、当の本人は飄々とした口調ですっとぼける。
「ふふふ、そんなキツイ言い方をした覚えはないがなぁ……まぁ、良い。意味は変わらぬ」
「……なら、次は貴方の要件だ。鈴木家の苦難にあって静観を努めてくれたアレス軍が、ことここに至って剣合国に利する動きをとった。……その心が一体何であるのかを、詳しくお聞かせ願いたい」
ナイツがその様に問うと、黒頭巾から唯一覗いているエソドアの白眼が確かに笑う。
「ふふふ……中々と嫌みたらしい若君だ。……良い良い。ならば転じて、我が件に話を移そう」
背筋を伸ばしていたエソドアが急に寛ぎ始め、わざとらしく姿勢を崩す。
左肘を膝の上に置くと、右の手の平も膝に当てて前屈みとなり、対面のナイツに食い入ったのだ。
その時はまだ、ナイツと李洪の心身に揺らぎはなく、二人は毅然と構えていられた。
エソドアは半ば試すかの様に、頭巾に隠れた口元をキュッと上げ、真に大々的な案件を何の躊躇いもなく打ち明ける。
「私の案件はズバリ、剣合国軍とアレス軍による軍事同盟についてだ」
ナイツと李洪の眉が、大きく動かされた。
失明したエソドアには二人の揺らぎを眼に収める事はできないが、武に精通していた彼は、微動した気配から動揺の色を容易に察する。
「そう固くなりなさるな。今まで境を為していなかった両国が、隣り合うと同時に殺し合う事もなかろう……という考えを深めたいだけだ」
「…………俺がアレス軍なら、占領間もない今を狙うけどね」
「何とも血生臭い限りだが、それはそれだ。貴殿には貴殿の戦略眼があるように、私にも私の戦略眼があり、今回は私のそれに耳を貸してほしい。自分で言うも心苦しいが、色は白を剥いても確かだぞ? 我が眼は」
(ふははっ……俺の戦略眼より自分の方が勝っている……と言うか)
己の実力と大局を見据える眼に、相当な自信を持つアレス・エソドア。彼は大事を前にしても暢気に笑う。
余裕に満ちたその様が、ナイツにはとても印象的に映った。
身体の不自由を歯牙にも留めないどころか、寧ろ売り込むような言動とともに発せられる磊落さ。それが子供心に、格好良く見えたのだ。
アレス家は元々、前身国家に当たるセェレ公国に属する一諸侯に過ぎなかったが、現大将の祖母に当たるアレス・ラグナキヤという老獪な人物が策謀を以て宗主国を転覆させ、混乱に乗じた下克上の末に諸侯の盟主となり、現在のような大勢力を築くに至った。
そして、現大将にして四兄弟の長兄であるアレス・ジーイングは相当な曲者として知られ、彼を支える次男のアレス・エソドアもまた然り。
ジーイングが利の為に情を捨てる大将ならば、『黒巾 の 大宰謀』と謳われるエソドアは、利の為に身を捨てた謀将。
相応の代償を覚悟の上で事を謀る姿勢と、国益の為なら己の身すら容赦なく差し出す様は、厄介この上ない人物と言えた。
(そんな男が敢えて夜を選んで現れた。……間違いなく、人目を避けているな)
「……李洪は城将とエソドアの二人だけを、奥の客間に通してくれ。極めて静かにね。メスナは部屋の前を固めて第三者の接近を許さないように」
自分と李洪、城将とエソドアによる四者会談を設けたナイツ。
メスナと共に先んじて奥の客間へ向かい、茶を用意して静かに待った。
「……若、御二人をお連れしました。入って宜しいですか?」
暫くして木製の引戸が三回ノックされ、李洪が入室の可否を問う。
「うん、いいよ。入ってくれ」
ナイツがそう返すと、李洪は「失礼します」と言って戸を引いた。
先頭の李洪に次いで、まずは城将と思しき丸刈り頭の四十代男性が何一つ臆することなく顔を見せた。
それに続いて、黒い頭巾に顔を隠した白眼のエソドアも、ゆっくりと歩を進める。
そして最後に、彼等の入室を見届けたメスナがスッと戸を閉めた。
「どうぞ、此方の席へお座り下さい」
先導する李洪に従う形で、エソドアはナイツの対面に座った。
腰を落ち着かせたエソドアは両膝に手を置き、李洪に対して深々と頭を下げる。
「何から何まで手を煩い、心苦しい限り。貴殿に心より感謝致そう」
意外にもエソドアの声は高かった。高く、予想外に元気であった。
不治の病を患っているとは到底思えない程にハキハキとし、一挙一動に至っても礼節を弁えた騎士そのもの。気配に関しても文官のそれとはまた違った、武人然とした威厳を纏っている。
(……これが噂に名高きアレス・エソドアか。自己犠牲による策謀で光を失うまでは、武芸にも秀でていたと聞くように、武力を持たなくなった今でも武人並みに隙がない)
『貳の大将、智を以て国を護り、謀を以て苦邇(強敵)を討つ。瓊(容姿)と武を失えども、その勇に陰りなし』
領土拡大の侵攻戦にあって自己犠牲を強いた策を敢行し、代償に多くのものを失って尚、凱旋した彼の威風は以前と変わりなかったというエソドア。
ナイツは世上で語られる唄が偽りなき事実と見た。
「…………では改めまして。ジオ・ゼアイ・ナイツと申します」
「ナイツ様の側近を務めております、李洪です」
「西ノ庄城主を務める草部斎門慶にございます」
「アレス・ジーイングが弟、アレス・エソドアと申す。突然の訪問にも関わらず場を設けていただいた事、まずは感謝致す」
互いの名前を教え合うと同時に会談が始まり、四者が改めて向かい合う。
「それで、どちらの案件からお聞きしましょう?」
後先についてを一応問い質すナイツ。
西ノ庄城からの案件は概ね想像がつくものの、アレス軍からの厄介事も内容によっては優先順位が高いと思っていた。
それについては、謝辞を述べたエソドアが続けて語る。
「私の要件は少々込み入った話に加え、本来は招かれざる密使故、後回しにて構わぬ。……斎門慶殿、貴殿が先に述べられよ」
「では、お先に失礼する」
西ノ庄城主の草部斎門慶。対アレス軍戦線の前衛を張る彼は、流石に堂々としていた。
「……と言っても、私の要件は至極単純な話。西ノ庄城以外の拠点が悉く帰順した為、我らも白旗を掲げる。……というだけでございます」
「うん、ありがとう。西ノ庄城の降伏、確かに承知しました。…………それで、貴方はアレス軍から何を貰えるのですか?」
急なナイツの探りを前にして、斎門慶の眉がピクリと動いた。
「…………と、言いますと?」
「貴方は投降を餌にして、エソドアと俺を引き合わせた。重兼曰く自尊心の強い貴方が素直に白旗を掲げるには、何かしらの見返りが望めるからでは?」
「前提が逆でございますな。中野城が陥落するや否や、アレス軍の方から剣合国への降伏を勧めて参ったのです。「鈴木家本軍が壊滅した今、西ノ庄城は孤立無援にて、我が軍の侵攻を受けて皆殺しの憂き目に遭いたくなくば、降伏とともに我を李醒以外の要人に引き合わせよ」…………と、この黒頭巾から」
斎門慶は左隣に座るエソドアを、左の親指で指し示した。
それに従ったナイツと李洪の目線がエソドアへ向かうと、当の本人は飄々とした口調ですっとぼける。
「ふふふ、そんなキツイ言い方をした覚えはないがなぁ……まぁ、良い。意味は変わらぬ」
「……なら、次は貴方の要件だ。鈴木家の苦難にあって静観を努めてくれたアレス軍が、ことここに至って剣合国に利する動きをとった。……その心が一体何であるのかを、詳しくお聞かせ願いたい」
ナイツがその様に問うと、黒頭巾から唯一覗いているエソドアの白眼が確かに笑う。
「ふふふ……中々と嫌みたらしい若君だ。……良い良い。ならば転じて、我が件に話を移そう」
背筋を伸ばしていたエソドアが急に寛ぎ始め、わざとらしく姿勢を崩す。
左肘を膝の上に置くと、右の手の平も膝に当てて前屈みとなり、対面のナイツに食い入ったのだ。
その時はまだ、ナイツと李洪の心身に揺らぎはなく、二人は毅然と構えていられた。
エソドアは半ば試すかの様に、頭巾に隠れた口元をキュッと上げ、真に大々的な案件を何の躊躇いもなく打ち明ける。
「私の案件はズバリ、剣合国軍とアレス軍による軍事同盟についてだ」
ナイツと李洪の眉が、大きく動かされた。
失明したエソドアには二人の揺らぎを眼に収める事はできないが、武に精通していた彼は、微動した気配から動揺の色を容易に察する。
「そう固くなりなさるな。今まで境を為していなかった両国が、隣り合うと同時に殺し合う事もなかろう……という考えを深めたいだけだ」
「…………俺がアレス軍なら、占領間もない今を狙うけどね」
「何とも血生臭い限りだが、それはそれだ。貴殿には貴殿の戦略眼があるように、私にも私の戦略眼があり、今回は私のそれに耳を貸してほしい。自分で言うも心苦しいが、色は白を剥いても確かだぞ? 我が眼は」
(ふははっ……俺の戦略眼より自分の方が勝っている……と言うか)
己の実力と大局を見据える眼に、相当な自信を持つアレス・エソドア。彼は大事を前にしても暢気に笑う。
余裕に満ちたその様が、ナイツにはとても印象的に映った。
身体の不自由を歯牙にも留めないどころか、寧ろ売り込むような言動とともに発せられる磊落さ。それが子供心に、格好良く見えたのだ。
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