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アクセサリーの効果

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「そうか……そのサキュバスは夢の中で生気を吸い取り動けなくなったと?」
 今日はマイルドが結果を聞きに一人できていた。

「そうだよ!もう3日も経つ!少しだけ起き上がれるようになったけど!どう言う事なんだ!?それにファイリスは!?」
 何か用事でもできたのか?マイルドが一人で来るなんて。

「落ち着け。お前にはなんの副作用みたいなものも無いんだな?」

「ああ!僕はかなり元気だ!!肌艶も最高だ!!」
 というと言うと

「自慢しなくて良い。成る程な。サキュバスの方に影響が出たか。こっちのアクセサリーは……」
 と使った黄色の魔石の付いたアクセサリーを見てメモを取るマイルド。

「だからどうして……」

「結果的にこれはサキュバスを数日間動けなくする作用があると言う事だ。お前夢で何回繋がった?」

「え……なんでそんな事言わないといけないんだよ!?」

「言え、これは重要な事だ!」

「ま、マジか……。夢では1回しかしてないけど」

「現実では?」

「な、なんでそんな事まで言わないといけないんだよ!!」

「言え!」
 と睨まれ

「げ、現実では2回……」
 と俯いて報告すると

「少ないな」
 と言われて、いや普通じゃないか?
 いや普通はやはり1回なのかな?
 しかしこいつに言われたくない。

「お前っ!!お前えええ!!お前なんかに言われたく無いんだけど!!?」
 と言うと

「ふ、俺は6回だな」

「はあっ!?」
 聞き間違いかとマイルドを見ると顔色一つ変えずに

「だから6回だよ。朝までファイリス様を抱き潰し這ってでもお前らのとこに行く日だからと行こうとしたからベッドに縛りつけて俺が来たんだ」
 と言うから絶句する。

「お前酷いやつだな……」
 つかこいつ絶倫てやつじゃねーか!!
 絶倫野郎に少ないと言われた僕って一体……。

「つまり現実2回、夢で1回か。合計3回だな。

 平均的だが、普段家に引き篭もりがちの体力のないサキュバスだから数日間は動けないだろう。現実との作用で尚更動けないし生気も吸っても無事に変化無し」

「……ファイリスも体力が無いんだな……」

「当たり前だ。重いものは俺が持つし、階段に登る時も俺がおんぶしてやり、ご飯も俺が口まで運ぶ。本を取る時も俺が素早く動いて取る!庭の薬草も俺が育てている。買い物も俺が行く。料理も俺が」

「な、全部お前の甘やかしのせいで体力無くなってんだろうが!!」

「ファイリス様とお前のサキュバスどっちが回復速いだろうか?」

「いや絶対イヴだよ!イヴ一人で買い物も家事もできるし!!」

「そうか?」
 と考えているこいつを殴りたい。
 こんな効果あるなら夢の中で俺も無茶しないぞ?俺はたぶん世間で言う絶倫とかじゃ無いと思いたい……。

 やはり現実でも夢でも1回ずつだな!!

「でもそのサキュバスは数日間寝込んでいると言うのはアクセサリーにサキュバスの能力を押さえ込むことにも現実でのダメージを与えることに成功している。流石ファイリス様だ」

「他のサキュバスには数日間動けなくなるから有効だと言うんだな?
 イヴには無理をさせたけど、これを上手く使えば魔法省でもサキュバス対策に製品化出来るが……」

「エルフの技術をそう簡単に人間などに教えるわけないだろう?この件は黙っておけ」

「……クソが」
 と悪態をつくと

「ではお前のサキュバスが回復したらまた連絡をくれ。今度は違うヤツを付けて実験してもらうからな。日にちも決めておかないといけない」
 とマイルドはあっさりと言う。

「少しは休ませろ!」

「はあ?好きな女とイチャイチャ出来るのに何を言ってるんだお前は?」

「僕は魔法省の仕事も抱えてるんだよ!!」
 と言うと

「ふむ。別に元気なら良いだろう。肌艶がどうとか言っていたが」

「うるさいな!!いちいち!もう帰ってくれ!!」
 と言うとドンとマイルドはテーブルに

「エルフの村に伝わる男性用の精力剤だ。これがあるから俺は6回も……」

「うるさいよ!!別に要らないよ!!」

「わかった。ソッと戸棚の奥に入れておこう」
 と言って帰って行った。
 あの絶倫野郎め!!

 とりあえず僕はパン粥を作り果実ジュースを作り寝室へ持っていく。

「大丈夫かい?イヴ」

「はい……。お客さんが来ていたのに申し訳ないです」

「イヴのせいじゃない。こうなったのはアクセサリーのせいもある」

「効果を確かめるためですから仕方ないです。同胞を殺されたエルフ達はサキュバスに対して恨みを持っています」

「イヴは違うし、アクセサリーも聞いてたことと違うし。僕は確かに平気だったけど。サキュバスの方に悪い効果が出続けるなら……」

「でもそうしたら村にも居づらくなりますし、私我慢しますから大丈夫です。ルイスさんが死ななかったりしただけでファイリスさんは凄い方だと思います!」
 とイヴリンは素直に喜んだ。

「くっ!なんて純粋なサキュバスだ!しかし…本当に慎重にならないといけないな。僕はイヴに無理をさせたく無いしね」

「ありがとうございます。ルイスさんは優しいですね」
 と微笑む。僕はそれからも腰をさすったりマッサージしたりして癒した。1週間経ってようやくイヴは回復した。夜はもちろん無理させず、別々のベッドで普通に眠った。

「少し散歩したいです!」

「そうだね。僕も森の調査に行くしついでに一緒に歩こうか」
 と散歩する事にした。
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