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第0章
6話 土地の相続
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姉が帰り、祖母と一緒に食事の後片付けを終えたあと、ふたりはリビングでテレビを流しながら雑談を続けていた。
「あ、そうだ。ケントは実印持ってるかい?」
「実印? なんで?」
「土地の相続をしておきたいと思ってね」
「はぁ? 相続!?」
相続という言葉に、思わず声を上げてしまう。
「なに驚いてんだい? 年寄りなんてちょっとつまずいて頭打っただけでコロッと死んじまうんだからね」
「ばあちゃん、なに縁起でもないことを……」
「縁起の善し悪しなんて関係ないよ。こういうことはね、アタシが元気なうちにやっといたほうがいいのさ」
言いながら祖母は立ち上がり、棚を漁り始めた。
「いや、俺、ずっとこっちにいるとは限らないんだけど」
「べつにかまやしないよ。一応これ、見といておくれ」
戻ってきた祖母は、テーブルに権利書を置いた。
「うーん、ばあちゃんがそれでいいんならいいけど……」
「そのかわり、固定資産税の払いはたのむよ?」
そう言って祖母は、ぱちりと片目をつむった。
あいかわらず茶目っ気のある人だと、ケントの口から思わず笑みがこぼれる。
「しかし、土地の権利書ねぇ」
自分と無縁だと思っていたが、この歳になればそういう話が出てきてもおかしくないのかもしれない。
そう考えながら、ケントは権利書を手に取り、開いた。
「……なんか、土地多くない?」
権利書には、自宅の番地以外にいくつかの住所が記載されていた。
「ほれ、じいさまが趣味でやってた畑があるだろ? あれだよ」
「あー」
そういえば子供のころ、畑仕事を手伝わされた覚えがある。
「えっと、どれどれ……あー、ここか」
せっかくなので、ケントはスマートフォンを取り出し、記載された住所を入力して地図検索を行った。
航空写真モードに切り替えると、なんとなくその土地の思い出が蘇ってくる。
「おや、おもしろそうなもの見てるねぇ」
「お、ばあちゃんも見る?」
祖母の隣に座り直し、一緒にスマートフォンの画面を見ながら、亡き祖父への愚痴も含めて思い出を語り合った。
「……ん? これは、どこ?」
いくつか記載されていた住所の中で、ひとつだけ心当たりのないものがあった。
少し離れたところにあるその土地は、航空写真で見る限り周りに民家などのない雑木林だった。
広さはテニスコートくらいだろうか。
「気になるのかい?」
「あー、うん。ちょっとだけ」
「だったら見に行けばいいじゃないか。ヒマなんだろ?」
「それもそうだね」
祖母の言うとおり時間はあるのだから、気になるなら見に行けばいいだけの話だ。
「ま、なんにせよ車は必要だね」
「あれ、そういや、ばあちゃん車は?」
「ちょっと前に免許を返納してね。売っ払っちまったよ」
「え、不便じゃない?」
「近くにコンビニができたからね。あれがなきゃもう少し躊躇したと思うけどさ」
歩いて5分のところにコンビニができたのは、10年ほど前だったか。
このあたりの年寄りで結構繁盛しているらしい。
それに、週に1度は姉が買い出しに連れて行ってくれるそうだし、タクシーチケットやコミュニティバスを使えば、不便ながらもそれなりに生活できるのだとか。
「でも、チケットで全部まかなえるわけじゃないだろ? 結構な出費になるんじゃない?」
「どうだろうねぇ。税金やら車検代やらを考えると、案外安く上がるんじゃないかと思うけど」
「なるほどなぁ」
とはいえ、田舎で暮らす以上自動車はあるに越したことはない。
ケントは翌日カーディーラーへ行くことにした。
○●○●
真新しい自転車にまたがる。
自動車購入までの足にと、姉に頼んで買っておいてもらったものだ。
近所の中古車ディーラーでコンパクトカーを購入した。
10日ほどで納車されるとのことだった。
そのまま自転車で役所へ行き、住所変更と印鑑登録を行い、その場で印鑑証明を発行してもらった。
そのあとは、久々の故郷をのんびりと自転車で走りながら、家に帰った。
「ただいまー」
家に帰ると、祖母は膝に黒猫を乗せ、縁側でうとうとしていた。
近づくと、ケントの足音に驚いたのか、黒猫は逃げ去ってしまった。
「おや、おかえり」
「うん、ただいま。あいかわらず黒猫好きなんだな」
このあたりには昔から結構な数の野良猫がいた。
明確に誰がどの猫を飼っているというのはないが、なんとなく近所の人たちが餌付けをして世話をしているという状態だ。
そんななか、黒猫が現れればかならず祖母が世話をしていた。
向こうが懐くということもあるが、祖母は昔から黒猫が好きだった。
「幸運を運んでくれるからねぇ。それに、昔よく遊んでもらったんだよ」
「ふぅん」
「今回だって、ケントを連れ帰ってくれたしねぇ」
「はは……」
なるほど、かわいい孫が帰ってきたことは祖母にとって幸運なことかもしれない。
だがそれは勤めていた会社が潰れるという不幸と背中合わせなので、ケントは思わず乾いた笑いを漏らした。
「そういや、最近減ったよね? 猫の数」
「自治会でお金を出し合って、避妊手術をしてるからね」
「なるほど」
祖母に似て猫好きのケントだが、野良猫の存在を快く思わない人がいることも理解している。
敷地内での糞尿被害や家屋への侵入といった問題だけでなく、地域によっては希少動物を絶滅に追いやる害獣扱いされることもあるという。
個体数の調整は必要だろうし、それに自治会の理解があるというのは悪いことではないのだろう。
土地の名義変更については、姉に了承を得た上で手続きを行った。
ほとんどが司法書士任せだった。
「なに、また車借りに来たの?」
「なにかと入り用でさ。ばあちゃんのお使いもあるし」
「なんでもかんでも売り払うからそういうことになるんじゃないの?」
「ははは……」
前の家で使っていた物はほぼすべて処分したので、必要な物を買い集めるのに結構出かけることが多かった。
ネットで何でも揃う時代だが、それでも実物を見て“そういえばこれ、必要だったな”と思うことは多々あったので、何度か姉の自動車を借りて出かけることになった。
「おっちゃん! ばあちゃん! いらっしゃーい!!」
「……ちわっす」
祖母と一緒に姉の家に泊まったりもした。
しばらくぶりに会う甥と姪は見違えるほど成長していて、ずいぶんと遊びに付き合わされた。
「ケントくんふっさふさだなぁ、羨ましい……」
「義兄さんも全然あるじゃないですか」
「いやいや、ちょっと薄くなってきただろ?」
「んー、まぁ、ちょっとだけ? でも、ほとんど変わんないですよ?」
「わかってないなぁ。“あれ、ちょっと減ったかな?”と思ったときにはもうすでに半分以下になってるんだってさ」
「うへぇ、まじですか」
義兄に会うのも久しぶりだが、少し老けたように感じられた。
祖母も変わってないと感じたが、改めて会えば姉もそこまで歳を感じさせなかった。
まぁ、女性ではあるし、それなりに努力をしているのだろう。
そんなこんなであっという間に10日が過ぎ、納車の日となった。
高校を卒業してすぐ都会に出たケントにとって、初めてのマイカーだ。
「へええ、なかなかいい車じゃないか。軽にはしなかったんだね?」
「向こうじゃときどきレンタカーに乗ってたけど、それでも久々の運転だからね。万が一の時に頑丈なほうがいいと思って」
「ふぅん、そういうもんかね」
「あと、車体はこっちのほうが安いから」
維持費はともかく、軽自動車は車体価格が下がりにくいのだ。
「あ、そうだ。ケントは実印持ってるかい?」
「実印? なんで?」
「土地の相続をしておきたいと思ってね」
「はぁ? 相続!?」
相続という言葉に、思わず声を上げてしまう。
「なに驚いてんだい? 年寄りなんてちょっとつまずいて頭打っただけでコロッと死んじまうんだからね」
「ばあちゃん、なに縁起でもないことを……」
「縁起の善し悪しなんて関係ないよ。こういうことはね、アタシが元気なうちにやっといたほうがいいのさ」
言いながら祖母は立ち上がり、棚を漁り始めた。
「いや、俺、ずっとこっちにいるとは限らないんだけど」
「べつにかまやしないよ。一応これ、見といておくれ」
戻ってきた祖母は、テーブルに権利書を置いた。
「うーん、ばあちゃんがそれでいいんならいいけど……」
「そのかわり、固定資産税の払いはたのむよ?」
そう言って祖母は、ぱちりと片目をつむった。
あいかわらず茶目っ気のある人だと、ケントの口から思わず笑みがこぼれる。
「しかし、土地の権利書ねぇ」
自分と無縁だと思っていたが、この歳になればそういう話が出てきてもおかしくないのかもしれない。
そう考えながら、ケントは権利書を手に取り、開いた。
「……なんか、土地多くない?」
権利書には、自宅の番地以外にいくつかの住所が記載されていた。
「ほれ、じいさまが趣味でやってた畑があるだろ? あれだよ」
「あー」
そういえば子供のころ、畑仕事を手伝わされた覚えがある。
「えっと、どれどれ……あー、ここか」
せっかくなので、ケントはスマートフォンを取り出し、記載された住所を入力して地図検索を行った。
航空写真モードに切り替えると、なんとなくその土地の思い出が蘇ってくる。
「おや、おもしろそうなもの見てるねぇ」
「お、ばあちゃんも見る?」
祖母の隣に座り直し、一緒にスマートフォンの画面を見ながら、亡き祖父への愚痴も含めて思い出を語り合った。
「……ん? これは、どこ?」
いくつか記載されていた住所の中で、ひとつだけ心当たりのないものがあった。
少し離れたところにあるその土地は、航空写真で見る限り周りに民家などのない雑木林だった。
広さはテニスコートくらいだろうか。
「気になるのかい?」
「あー、うん。ちょっとだけ」
「だったら見に行けばいいじゃないか。ヒマなんだろ?」
「それもそうだね」
祖母の言うとおり時間はあるのだから、気になるなら見に行けばいいだけの話だ。
「ま、なんにせよ車は必要だね」
「あれ、そういや、ばあちゃん車は?」
「ちょっと前に免許を返納してね。売っ払っちまったよ」
「え、不便じゃない?」
「近くにコンビニができたからね。あれがなきゃもう少し躊躇したと思うけどさ」
歩いて5分のところにコンビニができたのは、10年ほど前だったか。
このあたりの年寄りで結構繁盛しているらしい。
それに、週に1度は姉が買い出しに連れて行ってくれるそうだし、タクシーチケットやコミュニティバスを使えば、不便ながらもそれなりに生活できるのだとか。
「でも、チケットで全部まかなえるわけじゃないだろ? 結構な出費になるんじゃない?」
「どうだろうねぇ。税金やら車検代やらを考えると、案外安く上がるんじゃないかと思うけど」
「なるほどなぁ」
とはいえ、田舎で暮らす以上自動車はあるに越したことはない。
ケントは翌日カーディーラーへ行くことにした。
○●○●
真新しい自転車にまたがる。
自動車購入までの足にと、姉に頼んで買っておいてもらったものだ。
近所の中古車ディーラーでコンパクトカーを購入した。
10日ほどで納車されるとのことだった。
そのまま自転車で役所へ行き、住所変更と印鑑登録を行い、その場で印鑑証明を発行してもらった。
そのあとは、久々の故郷をのんびりと自転車で走りながら、家に帰った。
「ただいまー」
家に帰ると、祖母は膝に黒猫を乗せ、縁側でうとうとしていた。
近づくと、ケントの足音に驚いたのか、黒猫は逃げ去ってしまった。
「おや、おかえり」
「うん、ただいま。あいかわらず黒猫好きなんだな」
このあたりには昔から結構な数の野良猫がいた。
明確に誰がどの猫を飼っているというのはないが、なんとなく近所の人たちが餌付けをして世話をしているという状態だ。
そんななか、黒猫が現れればかならず祖母が世話をしていた。
向こうが懐くということもあるが、祖母は昔から黒猫が好きだった。
「幸運を運んでくれるからねぇ。それに、昔よく遊んでもらったんだよ」
「ふぅん」
「今回だって、ケントを連れ帰ってくれたしねぇ」
「はは……」
なるほど、かわいい孫が帰ってきたことは祖母にとって幸運なことかもしれない。
だがそれは勤めていた会社が潰れるという不幸と背中合わせなので、ケントは思わず乾いた笑いを漏らした。
「そういや、最近減ったよね? 猫の数」
「自治会でお金を出し合って、避妊手術をしてるからね」
「なるほど」
祖母に似て猫好きのケントだが、野良猫の存在を快く思わない人がいることも理解している。
敷地内での糞尿被害や家屋への侵入といった問題だけでなく、地域によっては希少動物を絶滅に追いやる害獣扱いされることもあるという。
個体数の調整は必要だろうし、それに自治会の理解があるというのは悪いことではないのだろう。
土地の名義変更については、姉に了承を得た上で手続きを行った。
ほとんどが司法書士任せだった。
「なに、また車借りに来たの?」
「なにかと入り用でさ。ばあちゃんのお使いもあるし」
「なんでもかんでも売り払うからそういうことになるんじゃないの?」
「ははは……」
前の家で使っていた物はほぼすべて処分したので、必要な物を買い集めるのに結構出かけることが多かった。
ネットで何でも揃う時代だが、それでも実物を見て“そういえばこれ、必要だったな”と思うことは多々あったので、何度か姉の自動車を借りて出かけることになった。
「おっちゃん! ばあちゃん! いらっしゃーい!!」
「……ちわっす」
祖母と一緒に姉の家に泊まったりもした。
しばらくぶりに会う甥と姪は見違えるほど成長していて、ずいぶんと遊びに付き合わされた。
「ケントくんふっさふさだなぁ、羨ましい……」
「義兄さんも全然あるじゃないですか」
「いやいや、ちょっと薄くなってきただろ?」
「んー、まぁ、ちょっとだけ? でも、ほとんど変わんないですよ?」
「わかってないなぁ。“あれ、ちょっと減ったかな?”と思ったときにはもうすでに半分以下になってるんだってさ」
「うへぇ、まじですか」
義兄に会うのも久しぶりだが、少し老けたように感じられた。
祖母も変わってないと感じたが、改めて会えば姉もそこまで歳を感じさせなかった。
まぁ、女性ではあるし、それなりに努力をしているのだろう。
そんなこんなであっという間に10日が過ぎ、納車の日となった。
高校を卒業してすぐ都会に出たケントにとって、初めてのマイカーだ。
「へええ、なかなかいい車じゃないか。軽にはしなかったんだね?」
「向こうじゃときどきレンタカーに乗ってたけど、それでも久々の運転だからね。万が一の時に頑丈なほうがいいと思って」
「ふぅん、そういうもんかね」
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