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【本編】
51.いざパーティーへ
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いよいよ皇太子殿下の盛大な誕生パーティーの日がやってきた。
一応前回の件を踏まえて着替えやタオルを馬車に置いているし、心配性なディオンのために上級ポーションも用意してある。
これなら大丈夫とは思うのだけど……。
(やっぱりディオンは何か感じ取ってるのかな?)
憂い顔が晴れない姿を見て、いざという時ディオンを守れるように靴底にナイフは仕込んでおくことに。
服装は以前ディオンから贈られた光沢のある藍色のもの。
タイとチーフの色は瞳の色である水色を合わせた。
ディオンは今日は水色のひと揃えを着ていて、小物に俺の色を取り入れている感じだ。
カッコイイ。
「ラスター。凄く似合ってる」
「そうかな?そう言ってもらえると嬉しい。ディオンも凄く似合ってる。なんだか懐かしいな…」
悪魔に燃やされてしまった正装を彷彿とさせるその色合いに思わず顔が綻んでしまう。
でもそんなことを知らないディオンが不思議そうに首を傾げたから、ちょっとだけ事情を話した。
「実は前世で気に入っていた正装があったんだけど…俺に憑依した悪魔が好みじゃないからって燃やしてしまったんだ」
「…え?」
「竜国の騎士服に似たちょうどこんな感じの色合いの服でディオンの瞳の色とそっくりだった。…ディオンにも見せたかったな」
もう叶わないことではあるけど、思わずそう口にしてしまった。
なのにディオンはそっと俺の手を取って、どこか嬉しそうにしながら『見たい』と言ってくれる。
「勿論魔法のないこの世界で同じ性能のものは無理だけど…それでもラスターが気に入っていたデザインの服なら見てみたい」
それはつまり、これから仕立てればいいじゃないかということのようだ。
この世界で作っても着て行く場所なんてないのになと思いながらも、ディオンの思いやりが嬉しかった。
「ありがとう」
笑顔でそう言ったところでパンパンと執事長が手を叩いてお時間ですと伝えてくれる。
そして俺はエスコートされるがままに馬車へと乗り込んで、ディオンと共に城へと向かった。
***
【Side.シャーリー】
「いい女だな。ちょうどいい。俺の相手をしろ」
いつものように竜王様のところにやってきたら、いつもと全く違う様子で顎を掬われ驚いた。
私のツガイのリューンはいつだって竜王様の話ばかり。
竜王様の親友だし、仕事も一緒だからしょうがないとは思うの。
でも私は昔から身体が弱くてあまり外に出られなくて、知り合いも少ない。
リューンの話だけが世界を感じられる貴重な時間だけど、流石に竜王様の話ばかりされると嫉妬しちゃうわ。
でもリューンはちゃんと私のことは大事にしてくれるし、子供みたいな人だから悪気はないの。
だから私は竜王様によく無理難題を言いに行ったのよ。
そうすると大体窘められるわ。当然よね。
竜王様からすれば仕事の邪魔になるし、絶対に叶えられないようなことばかり言われるんだから。
でもいいの。だってそれが狙いだもの。
私はそれを聞いて、そのまま追い返されて、リューンに泣きつくの。それが目的。
「リューン!今日も竜王様へのお願い、聞いてもらえなかった。グスッ。慰めて」
「シャーリー。可哀想に。俺が代わりになんでも聞いてあげるよ」
ザッとこんな感じね。
リューンが竜王様より私を大事にしてくれているって確認できるし、竜王様への依存も阻止できるし一石二鳥だわ。
そもそもの話、竜王様にツガイがいないのが問題なのよ。
ツガイがいればリューンだってあんなに竜王様に懐かなかったはず。
それにしても竜王様があんなに探しているのにツガイは一体どこに隠れているのかしら?
竜王様はツガイ一筋だから他の女性なんて相手にしないし、本当に誠実な人。
いつまで経っても現れないツガイを想っていて、凄く可哀想な人なの。
このままじゃ狂ってしまうんじゃないかしら?
穏やかな人だけに心配。
そう。私は別に竜王様を嫌ってはいなかった。寧ろ尊敬していたのよ。
ツガイという心の支えもないのに賢王と呼ばれ、長く在位し続ける凄い人ですもの。
でもだからこそ、私をこれまでと違う目でねっとり見てくる姿を見て、すぐに狂ったんだとわかった。
これまでの穏やかさなんて一欠けらもない、狂気を含んだ目。
誰もが竜王様の異変に気付いたはずだ。
でも私だってツガイ以外に抱かれる気なんてなかったから必死に抵抗したの。
「嫌っ!離して!誰が貴方なんかに!リューン!リューン!助けて!」
「大人しくしろ!」
「嫌よ、嫌!離してっ!」
「あーあ。つまんねぇなぁ。竜王のお情けを貰えるんだから、ちょっとくれぇ相手してくれりゃあ良かったのによぉ」
けれど抵抗を受けて面倒になったのか、狂った竜王様はザクッと私の胸元を切り裂いた。
強烈な痛みと共に胸元から血がしたたり落ち、鉄臭い匂いが鼻を突く。
あんなに優しかった人が、あんなに慈悲深いと言われた人が、こんなにあっさり自分の親友のツガイを手に掛けるなんて誰が想像できただろう?
胸元は焼けるような感覚に襲われるのに指先はどんどん冷えていくような錯覚を覚える。
(ああ…私は死ぬのね)
私の目からゆっくりと涙が零れ落ちた。
(それもこれも…竜王様の前にツガイが現れなかったせいだわ)
あんなに穏やかだった竜王様が狂ったのはツガイのせい。
貴方のせいで私は殺されるのよ?
貴方のせいで私が死んで、愛しいリューンが悲しむのよ?
貴方がいつまでも現れなかったせいで竜王様が限界を迎えて狂ってしまったの。
平穏だったこの国から賢王を奪ったのは貴方。
憎い。私は貴方が憎いわ。
そんな貴方をこの手で殺してやりたい。
どこの女か知らないけど絶対に許さないわ。
今世では叶わなくても生まれ変わった先で必ず復讐してやる。覚えていなさい。
そんな強い思いを抱いて私は死んだ。
意識が浮上する。
何かしら?
なんだか懐かしい匂いがする。
この匂いは…リューン?
いいえ、違うわね。
そっと目を開けるとそこには懐かしい竜王様がいた。
以前と変わらぬ麗しい姿に穏やかな笑みを浮かべている。
これは夢?
そう思っていたら記憶の波がやってきた。
そう。そうだわ。ここは人族だけの世界。
ツガイの概念のない異質な世界。
可哀想な竜王様。
きっとツガイに出会えなかった前世が辛過ぎてこんな世界に生まれ変わってしまったのね。
どうしてこんなタイミングで私は前世の記憶が戻ったのだろう?
もしかしてここに憎い竜王様のツガイがいるとでも?
そう思いながら周囲を見回しそれとなく女達へと目を向ける。
でも誰がそうなのかがわからない。
そんな中、ウィルラン辺境伯家の子息であるディオン様が竜王様の腰を抱いているのが目に留まった。
まるで竜王様は自分のものだと言わんばかりのその態度にイラッとする。
(竜王様は貴方のものじゃないわ!)
ディオン様は昔から運命の人を探していると聞いていた。
でも八方美人で誰にでもいい顔をしているし、信憑性に欠けていたわ。
学園では皇太子殿下の側に常に居たし、卒業後は一緒に遊学に行ったとも聞いた。
どこからどう見ても二人は恋仲よね?
そんな人が竜王様の恋人?
遊びに決まっているわ。
皇太子殿下に結婚話が浮上したから身近な相手に乗り換えたのよ。
竜王様の今の身分は平民だったはず。
元々穏やかな人だし、きっと領主の息子であるディオン様に逆らえなかったのね。
なんて可哀想な竜王様。
ツガイの女が見つからないから男に目をつけられて、ここでもやっぱり幸せにはなれないなんて。
やっぱりツガイの女は見つけ次第殺しましょう。
竜王様には今度こそ幸せになってもらいたいし、ツガイではなくてもいい人を紹介してあげたいわ。
大丈夫。きっと上手くいく。
でも誰がツガイかわからないことには処分も何も、手も足も出ないわね。
特定するためにも竜王様とディオン様には早々に別れていただかないと。
私がお手伝いしてあげてもいいわね。
(いいえ。違うわ。そうよ。いっそ囮にすればいいのよ)
どうせならディオン様を囮にしてツガイを特定してしまえばいい。
ここで嫉妬に駆られて二人に向かって行く女がきっとツガイだと思う。
自分のツガイが自分以外の相手とイチャイチャしているのなんて絶対に嫌ですもの。
それこそ二人を引き離そうとする女がきっとツガイに違いないわ。
(見つけ次第処分よ)
きっとスッキリするに違いないわ。
ええ、ええ。きっとね。
今このタイミングで記憶が戻ったのもきっと神様の思し召し。
ツガイの概念のないこの世界なら、きっと竜王様もツガイが死んで悲しむことはないでしょう。
(リューン。私を見守っていてね)
この世界で出会うことなんてないだろうけど、貴方の親友の仇は私が取ってあげる。
そう思いながら私はグラスを片手に竜王様を優しく見守った。
一応前回の件を踏まえて着替えやタオルを馬車に置いているし、心配性なディオンのために上級ポーションも用意してある。
これなら大丈夫とは思うのだけど……。
(やっぱりディオンは何か感じ取ってるのかな?)
憂い顔が晴れない姿を見て、いざという時ディオンを守れるように靴底にナイフは仕込んでおくことに。
服装は以前ディオンから贈られた光沢のある藍色のもの。
タイとチーフの色は瞳の色である水色を合わせた。
ディオンは今日は水色のひと揃えを着ていて、小物に俺の色を取り入れている感じだ。
カッコイイ。
「ラスター。凄く似合ってる」
「そうかな?そう言ってもらえると嬉しい。ディオンも凄く似合ってる。なんだか懐かしいな…」
悪魔に燃やされてしまった正装を彷彿とさせるその色合いに思わず顔が綻んでしまう。
でもそんなことを知らないディオンが不思議そうに首を傾げたから、ちょっとだけ事情を話した。
「実は前世で気に入っていた正装があったんだけど…俺に憑依した悪魔が好みじゃないからって燃やしてしまったんだ」
「…え?」
「竜国の騎士服に似たちょうどこんな感じの色合いの服でディオンの瞳の色とそっくりだった。…ディオンにも見せたかったな」
もう叶わないことではあるけど、思わずそう口にしてしまった。
なのにディオンはそっと俺の手を取って、どこか嬉しそうにしながら『見たい』と言ってくれる。
「勿論魔法のないこの世界で同じ性能のものは無理だけど…それでもラスターが気に入っていたデザインの服なら見てみたい」
それはつまり、これから仕立てればいいじゃないかということのようだ。
この世界で作っても着て行く場所なんてないのになと思いながらも、ディオンの思いやりが嬉しかった。
「ありがとう」
笑顔でそう言ったところでパンパンと執事長が手を叩いてお時間ですと伝えてくれる。
そして俺はエスコートされるがままに馬車へと乗り込んで、ディオンと共に城へと向かった。
***
【Side.シャーリー】
「いい女だな。ちょうどいい。俺の相手をしろ」
いつものように竜王様のところにやってきたら、いつもと全く違う様子で顎を掬われ驚いた。
私のツガイのリューンはいつだって竜王様の話ばかり。
竜王様の親友だし、仕事も一緒だからしょうがないとは思うの。
でも私は昔から身体が弱くてあまり外に出られなくて、知り合いも少ない。
リューンの話だけが世界を感じられる貴重な時間だけど、流石に竜王様の話ばかりされると嫉妬しちゃうわ。
でもリューンはちゃんと私のことは大事にしてくれるし、子供みたいな人だから悪気はないの。
だから私は竜王様によく無理難題を言いに行ったのよ。
そうすると大体窘められるわ。当然よね。
竜王様からすれば仕事の邪魔になるし、絶対に叶えられないようなことばかり言われるんだから。
でもいいの。だってそれが狙いだもの。
私はそれを聞いて、そのまま追い返されて、リューンに泣きつくの。それが目的。
「リューン!今日も竜王様へのお願い、聞いてもらえなかった。グスッ。慰めて」
「シャーリー。可哀想に。俺が代わりになんでも聞いてあげるよ」
ザッとこんな感じね。
リューンが竜王様より私を大事にしてくれているって確認できるし、竜王様への依存も阻止できるし一石二鳥だわ。
そもそもの話、竜王様にツガイがいないのが問題なのよ。
ツガイがいればリューンだってあんなに竜王様に懐かなかったはず。
それにしても竜王様があんなに探しているのにツガイは一体どこに隠れているのかしら?
竜王様はツガイ一筋だから他の女性なんて相手にしないし、本当に誠実な人。
いつまで経っても現れないツガイを想っていて、凄く可哀想な人なの。
このままじゃ狂ってしまうんじゃないかしら?
穏やかな人だけに心配。
そう。私は別に竜王様を嫌ってはいなかった。寧ろ尊敬していたのよ。
ツガイという心の支えもないのに賢王と呼ばれ、長く在位し続ける凄い人ですもの。
でもだからこそ、私をこれまでと違う目でねっとり見てくる姿を見て、すぐに狂ったんだとわかった。
これまでの穏やかさなんて一欠けらもない、狂気を含んだ目。
誰もが竜王様の異変に気付いたはずだ。
でも私だってツガイ以外に抱かれる気なんてなかったから必死に抵抗したの。
「嫌っ!離して!誰が貴方なんかに!リューン!リューン!助けて!」
「大人しくしろ!」
「嫌よ、嫌!離してっ!」
「あーあ。つまんねぇなぁ。竜王のお情けを貰えるんだから、ちょっとくれぇ相手してくれりゃあ良かったのによぉ」
けれど抵抗を受けて面倒になったのか、狂った竜王様はザクッと私の胸元を切り裂いた。
強烈な痛みと共に胸元から血がしたたり落ち、鉄臭い匂いが鼻を突く。
あんなに優しかった人が、あんなに慈悲深いと言われた人が、こんなにあっさり自分の親友のツガイを手に掛けるなんて誰が想像できただろう?
胸元は焼けるような感覚に襲われるのに指先はどんどん冷えていくような錯覚を覚える。
(ああ…私は死ぬのね)
私の目からゆっくりと涙が零れ落ちた。
(それもこれも…竜王様の前にツガイが現れなかったせいだわ)
あんなに穏やかだった竜王様が狂ったのはツガイのせい。
貴方のせいで私は殺されるのよ?
貴方のせいで私が死んで、愛しいリューンが悲しむのよ?
貴方がいつまでも現れなかったせいで竜王様が限界を迎えて狂ってしまったの。
平穏だったこの国から賢王を奪ったのは貴方。
憎い。私は貴方が憎いわ。
そんな貴方をこの手で殺してやりたい。
どこの女か知らないけど絶対に許さないわ。
今世では叶わなくても生まれ変わった先で必ず復讐してやる。覚えていなさい。
そんな強い思いを抱いて私は死んだ。
意識が浮上する。
何かしら?
なんだか懐かしい匂いがする。
この匂いは…リューン?
いいえ、違うわね。
そっと目を開けるとそこには懐かしい竜王様がいた。
以前と変わらぬ麗しい姿に穏やかな笑みを浮かべている。
これは夢?
そう思っていたら記憶の波がやってきた。
そう。そうだわ。ここは人族だけの世界。
ツガイの概念のない異質な世界。
可哀想な竜王様。
きっとツガイに出会えなかった前世が辛過ぎてこんな世界に生まれ変わってしまったのね。
どうしてこんなタイミングで私は前世の記憶が戻ったのだろう?
もしかしてここに憎い竜王様のツガイがいるとでも?
そう思いながら周囲を見回しそれとなく女達へと目を向ける。
でも誰がそうなのかがわからない。
そんな中、ウィルラン辺境伯家の子息であるディオン様が竜王様の腰を抱いているのが目に留まった。
まるで竜王様は自分のものだと言わんばかりのその態度にイラッとする。
(竜王様は貴方のものじゃないわ!)
ディオン様は昔から運命の人を探していると聞いていた。
でも八方美人で誰にでもいい顔をしているし、信憑性に欠けていたわ。
学園では皇太子殿下の側に常に居たし、卒業後は一緒に遊学に行ったとも聞いた。
どこからどう見ても二人は恋仲よね?
そんな人が竜王様の恋人?
遊びに決まっているわ。
皇太子殿下に結婚話が浮上したから身近な相手に乗り換えたのよ。
竜王様の今の身分は平民だったはず。
元々穏やかな人だし、きっと領主の息子であるディオン様に逆らえなかったのね。
なんて可哀想な竜王様。
ツガイの女が見つからないから男に目をつけられて、ここでもやっぱり幸せにはなれないなんて。
やっぱりツガイの女は見つけ次第殺しましょう。
竜王様には今度こそ幸せになってもらいたいし、ツガイではなくてもいい人を紹介してあげたいわ。
大丈夫。きっと上手くいく。
でも誰がツガイかわからないことには処分も何も、手も足も出ないわね。
特定するためにも竜王様とディオン様には早々に別れていただかないと。
私がお手伝いしてあげてもいいわね。
(いいえ。違うわ。そうよ。いっそ囮にすればいいのよ)
どうせならディオン様を囮にしてツガイを特定してしまえばいい。
ここで嫉妬に駆られて二人に向かって行く女がきっとツガイだと思う。
自分のツガイが自分以外の相手とイチャイチャしているのなんて絶対に嫌ですもの。
それこそ二人を引き離そうとする女がきっとツガイに違いないわ。
(見つけ次第処分よ)
きっとスッキリするに違いないわ。
ええ、ええ。きっとね。
今このタイミングで記憶が戻ったのもきっと神様の思し召し。
ツガイの概念のないこの世界なら、きっと竜王様もツガイが死んで悲しむことはないでしょう。
(リューン。私を見守っていてね)
この世界で出会うことなんてないだろうけど、貴方の親友の仇は私が取ってあげる。
そう思いながら私はグラスを片手に竜王様を優しく見守った。
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