82 / 141
第四章 フォルクナー帝国編Ⅱ(只今恋愛&婚約期間堪能中)
78.フォルクナー帝国について学んだ俺
しおりを挟む
折角遊学に来たのだからフォルクナーの文化を学ぼうと、俺はただいま勉強中。
ダンジョンデート以来メイビスが甘い雰囲気をちょっと控えてくれるようになったので、かなり平常心も保てるようになったし安心安心。
そして今日も今日とてレターニアがやってきて、俺を揶揄いながら良い本を差し入れてくれた。
「ルマンドは今フォルクナーの文化をお勉強中でしょう?だから息抜きにぴったりな本を用意したわ」
「どんなの?」
「ズバリ!恋人達に特化したフォルクナーの文化よ!」
レターニアによると、この本を一冊読むだけでこの国の恋人達の文化が学べるらしい。
本当かな?でもこれまでも色々考えて持ってきてくれているし、多分大丈夫だろう。
「ありがとう。早速夜にでも読んでみるよ」
「ええ!是非読んでみて。きっと背中を流してあげればお兄様も喜ぶわ」
キャッと嬉しそうにしながらレターニアは部屋から出て行ったが……。
(あれ?俺背中流したことあるんだけどな?)
何となく嫌な予感がして、夜ではなく今読もうと思い立ちそのままその本を手に取って読み始めた。
「~~~~ッッッ?!」
結果────俺はやらかしていた。
(メイビスも言ってくれればいいのに…!)
文化の違いを分かっていなかったから仕方がないけど、俺は既にメイビスに恋人同士でしかしないという『背中を流す』という行為をやらかしていたらしい。
しかもあの時断られた『全身を洗う』という行為は婚約者になってからの行為なので、普通付き合ってる段階でもやらないのだという。
(それは流石に断るよな…)
多分あの時のメイビスは物凄く悩んだと思う。
付き合ってないのに背中を流そうとする俺。しかも返事をしなかったらヒースの背中を流しに行こうとした俺。
きっと悩んだ結果ああなったんだろう。うん。
「えぇ~…っと。どうしようかな……これ」
ちょっと魂が口から出そうなほど放心してから、俺は再度念入りに本を読みこんでから考えようとページをめくった。
******
その日、俺はこっそりケインには内緒でメイビスの部屋へとやってきた。
最初の頃は目を光らせていたケインもここ最近は結構放置してくれている。
と言うのも、俺が夜にメイビスのところにわざわざ行かないからだ。
「昼間に結構会ってるし、メイビスも仕事で疲れてるだろうから行かない」って言って本当に全く足を向けなかったから安心したらしい。
「メイビス……」
だから小声でそう呼び掛けると、メイビスは物凄く驚いたようにソファから立ち上がった。
「ルマンド…!」
その姿は嬉しいをまるで全身で表しているかのように見えて恥ずかしい。
「その…今日は俺…お前に謝りたくて」
「謝る?」
メイビスは不思議そうにしながらも俺をソファへとエスコートしてくれた。
「その…今日タニアから借りた本に背中を流すのは恋人同士だけって書いてあったから…」
「…………気にしなくていいのに」
「いや、気にするよ!俺、知らなかったとはいえメイビスを困らせてたんじゃないかって……」
「じゃあ…恋人同士になった今ならいいだろう?」
「え?えっと……うん」
「それなら明日、一緒に風呂に入ってくれるか?」
「う……っ。わ、わかった」
「嬉しい」
そしてギュッと抱き寄せられてそのまま誘うような眼差しを向けられたのでそっと目を閉じた。
「んっ…」
片手で後頭部を支えられて、もう片方の手も腰を引き寄せられているので逃げられない。
「んぅ…ッ……」
「ルマンド…来てくれて凄く嬉しい」
「あ……」
そっと目を開けると優しくて甘い湖水の瞳が俺だけを映していて、ついつい魅了されてしまう。
「折角だから今日はキスに慣れようか?」
「まだ慣れていないだろう?」と俺の好きな優しい笑みで言われ、そのままゆっくりとソファへと押し倒される。
そして何故だかよくわからないままキスを仕掛けられ、終わった頃にはすっかり体に力が入らなくなってしまっていた。
「メイビス……」
「ルマンド…愛してる」
ソファでぐったりと寝そべる俺に乗っかってそんなことを言いながら髪を撫でてくれるけど、これ、傍から見たら襲ってる図だからな?
まあ凄く優しい目をしてるからこのまま襲う気は全くないんだろうけど…。
それから暫くはまったりしてたんだけど、不意に思いついたようにメイビスが意外な話題を出した。
「ちなみにコーリックでは性教育はもう終わってるのか?」
「ん~?俺はまだ受けてない」
そう。コーリックで王族が性教育を受けるのは成人を迎えた18の時だから、本来は終わっていてもおかしくはない。
でも俺は傷心旅行に行ったりしてたし、帰ってからも教育日が決まる前にこちらに来てしまったからまだ受けていないのだ。
だから知っていることと言えばごく僅か。
大人から聞きかじったことと、結婚前に挿入するのは絶対にやってはいけませんくらいのものだろうか。
王族が挿れてしまうと女性に子種を注ぐことになって、継承問題が発生する場合があるから絶対にやめましょう的なことを年頃になる学園入学の時くらいに指導されたのは覚えている。
でもここはコーリックではなくフォルクナーだから多少の違いはあるんじゃないかな。
だから世間話の一環で聞いてみることにした。
「コーリックでは王族は継承問題が生じるから結婚前は繋がらないって指導してるんだけど、こっちではどうなってるんだ?」
「こっちは王族だからと特に禁止されたりはしていないな。避妊さえすれば問題はないから。一般的に恋人同士の段階で繋がるのは割と普通。異性間なら避妊してするし、そもそも同性同士の場合は子供の問題は生じないから…」
「なるほど」
それは確かに言われてみればそうだなと妙に納得がいった。
ちなみにこっちには避妊ポーションとか言うのもあるらしい。
毒消しポーションから派生して作られたとか言ってたけどちょっと驚き。
薬草の種類が違うだけなんだろうけど、最初に作った人は凄いと思う。
そんな会話をしているうちにだいぶ体に力が入るようになってきたのでそろそろ部屋に戻ると口にしたら、少しだけ残念そうにされてしまったがこればっかりは仕方がない。
「泊って行ってくれたらいいのに」
「ケインにバレたら煩いし。明日背中が流せなくなるけど?」
「…………それもそうか。じゃあまた明日」
そして額にチュッとキスを落として俺を見送ってくれたのだった。
ダンジョンデート以来メイビスが甘い雰囲気をちょっと控えてくれるようになったので、かなり平常心も保てるようになったし安心安心。
そして今日も今日とてレターニアがやってきて、俺を揶揄いながら良い本を差し入れてくれた。
「ルマンドは今フォルクナーの文化をお勉強中でしょう?だから息抜きにぴったりな本を用意したわ」
「どんなの?」
「ズバリ!恋人達に特化したフォルクナーの文化よ!」
レターニアによると、この本を一冊読むだけでこの国の恋人達の文化が学べるらしい。
本当かな?でもこれまでも色々考えて持ってきてくれているし、多分大丈夫だろう。
「ありがとう。早速夜にでも読んでみるよ」
「ええ!是非読んでみて。きっと背中を流してあげればお兄様も喜ぶわ」
キャッと嬉しそうにしながらレターニアは部屋から出て行ったが……。
(あれ?俺背中流したことあるんだけどな?)
何となく嫌な予感がして、夜ではなく今読もうと思い立ちそのままその本を手に取って読み始めた。
「~~~~ッッッ?!」
結果────俺はやらかしていた。
(メイビスも言ってくれればいいのに…!)
文化の違いを分かっていなかったから仕方がないけど、俺は既にメイビスに恋人同士でしかしないという『背中を流す』という行為をやらかしていたらしい。
しかもあの時断られた『全身を洗う』という行為は婚約者になってからの行為なので、普通付き合ってる段階でもやらないのだという。
(それは流石に断るよな…)
多分あの時のメイビスは物凄く悩んだと思う。
付き合ってないのに背中を流そうとする俺。しかも返事をしなかったらヒースの背中を流しに行こうとした俺。
きっと悩んだ結果ああなったんだろう。うん。
「えぇ~…っと。どうしようかな……これ」
ちょっと魂が口から出そうなほど放心してから、俺は再度念入りに本を読みこんでから考えようとページをめくった。
******
その日、俺はこっそりケインには内緒でメイビスの部屋へとやってきた。
最初の頃は目を光らせていたケインもここ最近は結構放置してくれている。
と言うのも、俺が夜にメイビスのところにわざわざ行かないからだ。
「昼間に結構会ってるし、メイビスも仕事で疲れてるだろうから行かない」って言って本当に全く足を向けなかったから安心したらしい。
「メイビス……」
だから小声でそう呼び掛けると、メイビスは物凄く驚いたようにソファから立ち上がった。
「ルマンド…!」
その姿は嬉しいをまるで全身で表しているかのように見えて恥ずかしい。
「その…今日は俺…お前に謝りたくて」
「謝る?」
メイビスは不思議そうにしながらも俺をソファへとエスコートしてくれた。
「その…今日タニアから借りた本に背中を流すのは恋人同士だけって書いてあったから…」
「…………気にしなくていいのに」
「いや、気にするよ!俺、知らなかったとはいえメイビスを困らせてたんじゃないかって……」
「じゃあ…恋人同士になった今ならいいだろう?」
「え?えっと……うん」
「それなら明日、一緒に風呂に入ってくれるか?」
「う……っ。わ、わかった」
「嬉しい」
そしてギュッと抱き寄せられてそのまま誘うような眼差しを向けられたのでそっと目を閉じた。
「んっ…」
片手で後頭部を支えられて、もう片方の手も腰を引き寄せられているので逃げられない。
「んぅ…ッ……」
「ルマンド…来てくれて凄く嬉しい」
「あ……」
そっと目を開けると優しくて甘い湖水の瞳が俺だけを映していて、ついつい魅了されてしまう。
「折角だから今日はキスに慣れようか?」
「まだ慣れていないだろう?」と俺の好きな優しい笑みで言われ、そのままゆっくりとソファへと押し倒される。
そして何故だかよくわからないままキスを仕掛けられ、終わった頃にはすっかり体に力が入らなくなってしまっていた。
「メイビス……」
「ルマンド…愛してる」
ソファでぐったりと寝そべる俺に乗っかってそんなことを言いながら髪を撫でてくれるけど、これ、傍から見たら襲ってる図だからな?
まあ凄く優しい目をしてるからこのまま襲う気は全くないんだろうけど…。
それから暫くはまったりしてたんだけど、不意に思いついたようにメイビスが意外な話題を出した。
「ちなみにコーリックでは性教育はもう終わってるのか?」
「ん~?俺はまだ受けてない」
そう。コーリックで王族が性教育を受けるのは成人を迎えた18の時だから、本来は終わっていてもおかしくはない。
でも俺は傷心旅行に行ったりしてたし、帰ってからも教育日が決まる前にこちらに来てしまったからまだ受けていないのだ。
だから知っていることと言えばごく僅か。
大人から聞きかじったことと、結婚前に挿入するのは絶対にやってはいけませんくらいのものだろうか。
王族が挿れてしまうと女性に子種を注ぐことになって、継承問題が発生する場合があるから絶対にやめましょう的なことを年頃になる学園入学の時くらいに指導されたのは覚えている。
でもここはコーリックではなくフォルクナーだから多少の違いはあるんじゃないかな。
だから世間話の一環で聞いてみることにした。
「コーリックでは王族は継承問題が生じるから結婚前は繋がらないって指導してるんだけど、こっちではどうなってるんだ?」
「こっちは王族だからと特に禁止されたりはしていないな。避妊さえすれば問題はないから。一般的に恋人同士の段階で繋がるのは割と普通。異性間なら避妊してするし、そもそも同性同士の場合は子供の問題は生じないから…」
「なるほど」
それは確かに言われてみればそうだなと妙に納得がいった。
ちなみにこっちには避妊ポーションとか言うのもあるらしい。
毒消しポーションから派生して作られたとか言ってたけどちょっと驚き。
薬草の種類が違うだけなんだろうけど、最初に作った人は凄いと思う。
そんな会話をしているうちにだいぶ体に力が入るようになってきたのでそろそろ部屋に戻ると口にしたら、少しだけ残念そうにされてしまったがこればっかりは仕方がない。
「泊って行ってくれたらいいのに」
「ケインにバレたら煩いし。明日背中が流せなくなるけど?」
「…………それもそうか。じゃあまた明日」
そして額にチュッとキスを落として俺を見送ってくれたのだった。
39
お気に入りに追加
3,654
あなたにおすすめの小説
【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
侯爵令息セドリックの憂鬱な日
めちゅう
BL
第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける———
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。
大好きなBLゲームの世界に転生したので、最推しの隣に居座り続けます。 〜名も無き君への献身〜
7ズ
BL
異世界BLゲーム『救済のマリアージュ』。通称:Qマリには、普通のBLゲームには無い闇堕ちルートと言うものが存在していた。
攻略対象の為に手を汚す事さえ厭わない主人公闇堕ちルートは、闇の腐女子の心を掴み、大ヒットした。
そして、そのゲームにハートを打ち抜かれた光の腐女子の中にも闇堕ちルートに最推しを持つ者が居た。
しかし、大規模なファンコミュニティであっても彼女の推しについて好意的に話す者は居ない。
彼女の推しは、攻略対象の養父。ろくでなしで飲んだくれ。表ルートでは事故で命を落とし、闇堕ちルートで主人公によって殺されてしまう。
どのルートでも死の運命が確約されている名も無きキャラクターへ異常な執着と愛情をたった一人で注いでいる孤独な彼女。
ある日、眠りから目覚めたら、彼女はQマリの世界へ幼い少年の姿で転生してしまった。
異常な執着と愛情を現実へと持ち出した彼女は、最推しである養父の設定に秘められた真実を知る事となった。
果たして彼女は、死の運命から彼を救い出す事が出来るのか──?
ーーーーーーーーーーーー
狂気的なまでに一途な男(in腐女子)×名無しの訳あり飲兵衛
俺は北国の王子の失脚を狙う悪の側近に転生したらしいが、寒いのは苦手なのでトンズラします
椿谷あずる
BL
ここはとある北の国。綺麗な金髪碧眼のイケメン王子様の側近に転生した俺は、どうやら彼を失脚させようと陰謀を張り巡らせていたらしい……。いやいや一切興味がないし!寒いところ嫌いだし!よし、やめよう!
こうして俺は逃亡することに決めた。
嫌われ者の長男
りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....
悪役令息の従者に転職しました
*
BL
暗殺者なのに無様な失敗で死にそうになった俺をたすけてくれたのは、BLゲームで、どのルートでも殺されて悲惨な最期を迎える悪役令息でした。
依頼人には死んだことにして、悪役令息の従者に転職しました。
哀しい目に遭った皆と一緒にしあわせになるために、あるじと一緒にがんばるよ!
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
攻略対象5の俺が攻略対象1の婚約者になってました
白兪
BL
前世で妹がプレイしていた乙女ゲーム「君とユニバース」に転生してしまったアース。
攻略対象者ってことはイケメンだし将来も安泰じゃん!と喜ぶが、アースは人気最下位キャラ。あんまりパッとするところがないアースだが、気がついたら王太子の婚約者になっていた…。
なんとか友達に戻ろうとする主人公と離そうとしない激甘王太子の攻防はいかに!?
ゆっくり書き進めていこうと思います。拙い文章ですが最後まで読んでいただけると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる