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46.旅立ち
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「ジェイド!」
「はいはい。なんですか?」
「どうしてその男まで一緒なのよ?!」
旅の準備を整えレイとクルトにも声をかけてドアをくぐると聖女様に開口一番そう叫ばれた。
どうやらレイが一緒に行くとは思っていなかった様子。
一応再度確認したんだけど、道中の護衛程度に考えて欲しいと言われたので確かにそれなら心強いと思って納得したんだけど、ダメだっただろうか?
「どうしてって…旅の護衛にと本人が申し出てくれたのでありがたく受けたんですが」
「護衛?そんなものいらないわよ!私がみんなを守ればいいんでしょう?」
任せておいてと聖女様はドンと胸を叩くが、そんな男前っぷりをこんなところで主張しなくてもと思わず遠い目になってしまう。
「聖女様は女性ですし、護衛はレイに任せていざという時のために力は温存していて欲しいです」
「まあっ!聞いた?クルト!ジェイドが私をか弱い女性扱いをしてくれたわよ?!そこの男より大事にしてもらえて嬉しいわ♡」
「良かったですね、聖女様!ジェイド師匠!僕もこう見えてそれなりには戦えるので、頼りにして下さいね!」
「ああ、うん。ありがとう」
クルトは一見強そうには見えないけれど、確かに隣国からここまでたどり着いたことを考えるとそれなりに腕に自信はあるのだろう。
「ジェイド。ジェイドはいざとなったら俺が一番に守るから安心してくれ」
「レイも、ありがとう。全然戦えなくてゴメン」
心配性な恋人に礼を言うと俺の好きな笑顔でふわりと微笑みかけられたのでちょっと和んだ。
後ろでプレッシャーをかけてくる王太子がいなければもっと平和なのにな……。
「兄上。ジェイドを睨まないでいただけますか?」
「レイモンド。仕方がないだろう?どこの世界に戦えない男がいるんだ」
(…ここにいます)
それを言われると物凄く痛いが仕方がないじゃないか。
子供の頃にじいちゃんのところに来てからはずっと街に住んでて旅に出ることもなかったんだから…。
騎士や冒険者を目指すわけでもない一般の平和的庶民など誰しもこんなものだ。
ダンジョンが近かろうがなんだろうが、俺は基本的に魔物が少ない安全な時間帯にしか森に行かないし、それだって薬草採取のため魔物除けありきで行くから戦闘の必要がない。
故にこのメンバーの中で唯一俺だけが非戦闘員という情けない状態に。
王太子が文句を言うのも仕方がない。
けれどそんな感じで旅立ったのも束の間────。
「…………全く魔物に出会わないですね」
「そうね。不思議ね」
「ああ、それは魔物除けポーションの効果ですよ」
俺特製の魔物除けポーションを馬車に振りかけ、馬や各個人も使用済みなので今の状況で魔物に見つかることはまずない。
だからそう言ったのに、レイ以外の誰も信じてくれなかった。
まあ普通の市販のものは効かない魔物には効かないから、全く出会わないと言うのはあり得ないし、到底信じられないのだろう。
(まあいいけど)
ポーションの効果はレイを探し回る際に自分でもダンジョンで実証済みだし、この分なら全く問題が起こることなく隣国にたどり着けるだろう。
そして最初の街リーニアスにたどり着いたので、宿を取り俺とレイ、聖女様、王太子、クルトの四部屋を確保。
何故か俺とレイの同室は散々ダメだと騒がれたけど、別に婚約者同士だしいいと思うんだけどな?
「ジェイド~…。ジェイドのご飯が食べたいわ」
「はいはい」
絶対そう言い出すと思ってちゃんと宿を取る前に厨房を使わせてくれる宿かどうか確認してますよ。
「すぐに作るので待っててくださいね」
この旅のメンバーは聖女様、クルト、レイ、王太子、俺の五人。
いつもより作る量は多いけど、ひと手間増えるだけだ。
全く問題はない。
とは言え10品縛りは持ち歩ける食材的に厳しいので、そこは納得してもらう。
「申し訳ないですが旅の間は6品にさせてもらいますね」
「もちろんいいわよ」
「うわぁ!ジェイド師匠のご飯、今日も美味しそう!」
「…………悪くはないな」
「ジェイド。やっぱり早く結婚してくれ。なんなら隣国の教会で式を上げないか?」
「あ~…レイ?気が逸り過ぎ」
(聖女様が睨んでるからやめような?)
そんなこんなで一日目は終わり、翌日も早くから出発した。
王都から離れれば離れるほど見られる光景はどんどん長閑になっていく。
そんな光景を興味深げに見るのは王太子だ。
「思ったよりも平和だな」
「まあこのあたりはダンジョンがあるわけじゃないので、そのせいじゃないですか?」
俺は多分そうなんじゃないかと思いながらそんな風に返したんだが、それにはクルトから待ったが入った。
「違いますよ。ダンジョンがなくても魔物は割とどこにでもいるんですから。魔物除けポーションをケチった商人が襲われるなんてよく聞く話ですよ?まあポーションを使ってても襲われる時は襲われますけどね」
「ふ~ん…」
そういうものなのかと思いながら話を聞いていたけど、やっぱりおかしいですよとクルトは言う。
「もう結構な距離を馬車で進みましたけど、ここまで何もないのはもしかしてスタンピードの前触れなんじゃ…」
「スタンピード?」
「ええ」
深刻な顔をするクルト。
けれどそんなクルトに聖女様がハッと顔を上げ前方を指さす。
「クルト!あれ!」
「あっ!」
どうやらどこかの商隊が魔物に襲われている様子。
「行くわよ!」
「はい!」
二人は素早く救助に向かうが、それを慌てて王太子が追った。
実に男らしい行動で羨ましい。
俺には無理だ。
でも放っておくのもなぁと思って、レイと一緒に後を追う。
けれどたどり着いた時にはほぼ敵は殲滅されていて、そこから離脱した魔物が二匹こっちに向かって駆けて来たくらいか?
まあ勝手に向こうから距離取ってこっちに気づくことなく逃げてったからいいんだけどな?
そうして辿り着いた先でおかしいおかしいと聖女様は呻いていた。
「どうかしたんですか?」
「ジェイド!おかしいのよ」
「何がです?」
「あの魔物達よ!」
ビシッと倒した魔物を指差して聖女様は言い放つ。
「まるでこっちに気づいていなかったみたいに油断しまくりで倒されちゃったのよ?!」
「はあ。まあそうでしょうね?」
「どういうこと?!何か知ってるの?!」
「だから、俺特製の魔物除けポーションのせいですよ。認識疎外の効果が入ってるんで向こうはなんか嫌だな程度に感じるだけで気づかないんです」
「…………え?」
「さっき逃げていった魔物も俺とレイに距離を取って、まるで見えてないかのように逃げていったでしょう?」
「そ…そう言えば……」
「大体俺がレイを探すのにダンジョンの森を夜通し駆け回って無傷だったのを聖女様だってご存知じゃないですか。戦えない俺が無事だったのはそれなりに理由があったってわかりません?」
「えぇぇ……?」
「そんなことより怪我人の治療が先ですよ。聖女様は本来人を助ける職業なんですから、ここで本領をこれでもかと発揮してください」
「え?ええ、そうね!任せてちょうだい!」
そうして聖女様のお陰で怪我人だけではなく馬も元気になり、商隊の人達には随分感謝されてしまった。
何か御礼をと言われたので、そうだと思い念のためポーションを売り込んでおいた。
そしたら意外にも食いつきが良くて、一通りの売り出し中ポーションと栄養ドリンクポーション、魔物除けポーション、護身用のスモークバリアポーションまで買い取ってもらえた上、連絡先の交換までしてもらえた。
懐が潤ってほっくほくだ。
「いやぁ、ここでこんな凄い魔法薬師の人に出会えるなんて運が良かったです。流石は聖女様のお付きの方ですな」
「え?まぁ。そう言ってもらえたら嬉しいわ」
ついでに聖女様も褒めてもらえてご機嫌だ。
「そう言えば最近王都ではジャック印ポーションというのが売られているらしいですが、これはそれと同じものでは?」
「ああ、はい。そうですよ?」
スモークバリアポーションなどの出回っていないポーションは誤魔化しようがあるが、その他売り出し中のポーションは隠しようがないのでサラッとここでカミングアウトしておく。
もうだいぶ普及したし、これを聖女様の従者だからタダにしろと言ってくる輩は出てこないだろうと踏んでのことだ。
「そうですか、そうですか。噂のジャック様に出会えて幸運でした」
ニコニコ笑いながらそう言われたので、あれは実はジェイドのJなんですよと笑顔でネタ晴らし。
そんな感じで世間話的に和気藹々と話してたら、聖女様がフルフル震えて話に割って入ってきた。
「ジェイドの馬鹿────!どうしてそんな大事なことを黙ってたの?!」
……どうやら聖女様はお怒りらしい。
「はいはい。なんですか?」
「どうしてその男まで一緒なのよ?!」
旅の準備を整えレイとクルトにも声をかけてドアをくぐると聖女様に開口一番そう叫ばれた。
どうやらレイが一緒に行くとは思っていなかった様子。
一応再度確認したんだけど、道中の護衛程度に考えて欲しいと言われたので確かにそれなら心強いと思って納得したんだけど、ダメだっただろうか?
「どうしてって…旅の護衛にと本人が申し出てくれたのでありがたく受けたんですが」
「護衛?そんなものいらないわよ!私がみんなを守ればいいんでしょう?」
任せておいてと聖女様はドンと胸を叩くが、そんな男前っぷりをこんなところで主張しなくてもと思わず遠い目になってしまう。
「聖女様は女性ですし、護衛はレイに任せていざという時のために力は温存していて欲しいです」
「まあっ!聞いた?クルト!ジェイドが私をか弱い女性扱いをしてくれたわよ?!そこの男より大事にしてもらえて嬉しいわ♡」
「良かったですね、聖女様!ジェイド師匠!僕もこう見えてそれなりには戦えるので、頼りにして下さいね!」
「ああ、うん。ありがとう」
クルトは一見強そうには見えないけれど、確かに隣国からここまでたどり着いたことを考えるとそれなりに腕に自信はあるのだろう。
「ジェイド。ジェイドはいざとなったら俺が一番に守るから安心してくれ」
「レイも、ありがとう。全然戦えなくてゴメン」
心配性な恋人に礼を言うと俺の好きな笑顔でふわりと微笑みかけられたのでちょっと和んだ。
後ろでプレッシャーをかけてくる王太子がいなければもっと平和なのにな……。
「兄上。ジェイドを睨まないでいただけますか?」
「レイモンド。仕方がないだろう?どこの世界に戦えない男がいるんだ」
(…ここにいます)
それを言われると物凄く痛いが仕方がないじゃないか。
子供の頃にじいちゃんのところに来てからはずっと街に住んでて旅に出ることもなかったんだから…。
騎士や冒険者を目指すわけでもない一般の平和的庶民など誰しもこんなものだ。
ダンジョンが近かろうがなんだろうが、俺は基本的に魔物が少ない安全な時間帯にしか森に行かないし、それだって薬草採取のため魔物除けありきで行くから戦闘の必要がない。
故にこのメンバーの中で唯一俺だけが非戦闘員という情けない状態に。
王太子が文句を言うのも仕方がない。
けれどそんな感じで旅立ったのも束の間────。
「…………全く魔物に出会わないですね」
「そうね。不思議ね」
「ああ、それは魔物除けポーションの効果ですよ」
俺特製の魔物除けポーションを馬車に振りかけ、馬や各個人も使用済みなので今の状況で魔物に見つかることはまずない。
だからそう言ったのに、レイ以外の誰も信じてくれなかった。
まあ普通の市販のものは効かない魔物には効かないから、全く出会わないと言うのはあり得ないし、到底信じられないのだろう。
(まあいいけど)
ポーションの効果はレイを探し回る際に自分でもダンジョンで実証済みだし、この分なら全く問題が起こることなく隣国にたどり着けるだろう。
そして最初の街リーニアスにたどり着いたので、宿を取り俺とレイ、聖女様、王太子、クルトの四部屋を確保。
何故か俺とレイの同室は散々ダメだと騒がれたけど、別に婚約者同士だしいいと思うんだけどな?
「ジェイド~…。ジェイドのご飯が食べたいわ」
「はいはい」
絶対そう言い出すと思ってちゃんと宿を取る前に厨房を使わせてくれる宿かどうか確認してますよ。
「すぐに作るので待っててくださいね」
この旅のメンバーは聖女様、クルト、レイ、王太子、俺の五人。
いつもより作る量は多いけど、ひと手間増えるだけだ。
全く問題はない。
とは言え10品縛りは持ち歩ける食材的に厳しいので、そこは納得してもらう。
「申し訳ないですが旅の間は6品にさせてもらいますね」
「もちろんいいわよ」
「うわぁ!ジェイド師匠のご飯、今日も美味しそう!」
「…………悪くはないな」
「ジェイド。やっぱり早く結婚してくれ。なんなら隣国の教会で式を上げないか?」
「あ~…レイ?気が逸り過ぎ」
(聖女様が睨んでるからやめような?)
そんなこんなで一日目は終わり、翌日も早くから出発した。
王都から離れれば離れるほど見られる光景はどんどん長閑になっていく。
そんな光景を興味深げに見るのは王太子だ。
「思ったよりも平和だな」
「まあこのあたりはダンジョンがあるわけじゃないので、そのせいじゃないですか?」
俺は多分そうなんじゃないかと思いながらそんな風に返したんだが、それにはクルトから待ったが入った。
「違いますよ。ダンジョンがなくても魔物は割とどこにでもいるんですから。魔物除けポーションをケチった商人が襲われるなんてよく聞く話ですよ?まあポーションを使ってても襲われる時は襲われますけどね」
「ふ~ん…」
そういうものなのかと思いながら話を聞いていたけど、やっぱりおかしいですよとクルトは言う。
「もう結構な距離を馬車で進みましたけど、ここまで何もないのはもしかしてスタンピードの前触れなんじゃ…」
「スタンピード?」
「ええ」
深刻な顔をするクルト。
けれどそんなクルトに聖女様がハッと顔を上げ前方を指さす。
「クルト!あれ!」
「あっ!」
どうやらどこかの商隊が魔物に襲われている様子。
「行くわよ!」
「はい!」
二人は素早く救助に向かうが、それを慌てて王太子が追った。
実に男らしい行動で羨ましい。
俺には無理だ。
でも放っておくのもなぁと思って、レイと一緒に後を追う。
けれどたどり着いた時にはほぼ敵は殲滅されていて、そこから離脱した魔物が二匹こっちに向かって駆けて来たくらいか?
まあ勝手に向こうから距離取ってこっちに気づくことなく逃げてったからいいんだけどな?
そうして辿り着いた先でおかしいおかしいと聖女様は呻いていた。
「どうかしたんですか?」
「ジェイド!おかしいのよ」
「何がです?」
「あの魔物達よ!」
ビシッと倒した魔物を指差して聖女様は言い放つ。
「まるでこっちに気づいていなかったみたいに油断しまくりで倒されちゃったのよ?!」
「はあ。まあそうでしょうね?」
「どういうこと?!何か知ってるの?!」
「だから、俺特製の魔物除けポーションのせいですよ。認識疎外の効果が入ってるんで向こうはなんか嫌だな程度に感じるだけで気づかないんです」
「…………え?」
「さっき逃げていった魔物も俺とレイに距離を取って、まるで見えてないかのように逃げていったでしょう?」
「そ…そう言えば……」
「大体俺がレイを探すのにダンジョンの森を夜通し駆け回って無傷だったのを聖女様だってご存知じゃないですか。戦えない俺が無事だったのはそれなりに理由があったってわかりません?」
「えぇぇ……?」
「そんなことより怪我人の治療が先ですよ。聖女様は本来人を助ける職業なんですから、ここで本領をこれでもかと発揮してください」
「え?ええ、そうね!任せてちょうだい!」
そうして聖女様のお陰で怪我人だけではなく馬も元気になり、商隊の人達には随分感謝されてしまった。
何か御礼をと言われたので、そうだと思い念のためポーションを売り込んでおいた。
そしたら意外にも食いつきが良くて、一通りの売り出し中ポーションと栄養ドリンクポーション、魔物除けポーション、護身用のスモークバリアポーションまで買い取ってもらえた上、連絡先の交換までしてもらえた。
懐が潤ってほっくほくだ。
「いやぁ、ここでこんな凄い魔法薬師の人に出会えるなんて運が良かったです。流石は聖女様のお付きの方ですな」
「え?まぁ。そう言ってもらえたら嬉しいわ」
ついでに聖女様も褒めてもらえてご機嫌だ。
「そう言えば最近王都ではジャック印ポーションというのが売られているらしいですが、これはそれと同じものでは?」
「ああ、はい。そうですよ?」
スモークバリアポーションなどの出回っていないポーションは誤魔化しようがあるが、その他売り出し中のポーションは隠しようがないのでサラッとここでカミングアウトしておく。
もうだいぶ普及したし、これを聖女様の従者だからタダにしろと言ってくる輩は出てこないだろうと踏んでのことだ。
「そうですか、そうですか。噂のジャック様に出会えて幸運でした」
ニコニコ笑いながらそう言われたので、あれは実はジェイドのJなんですよと笑顔でネタ晴らし。
そんな感じで世間話的に和気藹々と話してたら、聖女様がフルフル震えて話に割って入ってきた。
「ジェイドの馬鹿────!どうしてそんな大事なことを黙ってたの?!」
……どうやら聖女様はお怒りらしい。
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