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第10章 旅立ちの塔
第238話 異変の正体
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第238話 異変の正体
**********
ジャンヌ:騎士団長
フィスト:近衛兵長
サリー:魔法使い
マリン:海の冒険者
ブラド:吸血鬼の姫
ローズ:貴族令嬢
キャッツ:トレジャーハンター
マリア:シスター
リーフ:エルフ
**********
サリー(……なに?これ……この場所……何かおかしい……)
サリーは空に架かる虹を見つめます。
ジャンヌ「ね、ねぇ、サリー……ほんとに何もないの?」
サリー「えっ?」
ジャンヌ「ごめんね、しつこくて……ほんとに何もないなら、いいんだけどさ……」
サリー「うん……ありがとう。なんか……」
ジャンヌ「うん。どうかした?」
サリー「さっきからすごく、不思議な感覚なの……今まで感じたことがないような」
ジャンヌ「今まで、感じたことない……?」
マリン「ん?どうしたの?ふたりとも」
キャッツ「何かあった?」
すでに報告を終え、することがなくなったマリンとキャッツが、ふたりのやり取りに気づきました。
順番が回ってきたローズや、終えたばかりのマリアとリーフ、順番を待っているフィストとブラドは、それに気づく余裕がありません。
~~~~~~~~~
ローズ「えーっと、海底神殿から潮流に乗って、砂漠の国に行きました。そこで女王様と出会って、穴に落とされました」
リーフ「びっくりしたよねー!あれ」
マリア「穴もそうだけど、ローズの思い切りの良さにびっくりしたわね」
フィスト「あれは怖いもの知らずなだけよ」
ローズ「えっと、それで、なんだかんだあってオーブが手に入りました」
ブラド「はしょりすぎやん」
『なんだかんだとは』
ローズ「あ、ごめんなさい!えっと、ご先祖様と女王様の真意を確かめて、『先人を貴ぶ心』を知りました」
ローズの話が終わると、5本目の虹が架かりました。
塔から伸びる虹の先には、砂漠の国があるはずです。
~~~~~~~~~
サリー「……ま、また……」
ジャンヌ「サリー?ほんと、どうしたの?わかる範囲でいいんだけど、教えてもらえる?」
サリー「えっと、ごめんなさい……自分でもよくわからなくて……なんだろ……これ」
マリア「?どうしたの?」
キャッツ「なんか、落ち着かないみたいよ、サリー」
マリン「虹が世界に復活したから、なんていうか、『気』が乱れてる、とか?」
サリー「……うん。そうかも……『気』が、乱れてる……というか、おかしい……」
~~~~~~~~~
フィスト「それじゃあ、次は私ね。……えっと、私たちは砂漠の国からロック鳥に運んでもらって、地の果てを歩いてたら、みんなで夢の国に迷いこみました。そこで、世界に必要な心のひとつ、『夢見る心』と出会いました」
6本目の虹が空に架かりました。
ローズ「あれはどこにつながってるんだろうね?夢の国まで届いてるのかな?」
~~~~~~~~~
リーフ「?どうしたの?」
ジャンヌ「うん、サリーがね。何か感じ取ってるらしいんだけど……」
サリー「……『気』が乱れてる……?でも、何か違うような……」
キャッツ「そりゃこんだけ虹が増えてるんだもん。何かは起きるわよね」
サリー「そう!それ!増えてる!」
ローズ「うん。もう6本になったよ。かなり増えたけど、あとはブラドだけ」
サリー「ち、違うの!この塔で、『気』が……人の気配が増えてるの!なんで気づかなかったんだろう……虹が増えるたびに……人が増えてるの!」
ブラド「え?なに?どうしたん?次、私やけど、やっていいの?」
マリン「あー、うん。いいよいいよ。みんなやったし。やっといて」
ブラド「え、扱いひどない?」
マリア「た、確かに言い方はひどいけど、こっちはみんないるから大丈夫よ。ブラドには安心してそっちに集中しててほしいのよ」
ブラド「そういうことなら……ォホンッ、えっと。夢の国から出てきた私たちは、さらに地下深くへと進み、魔界に辿りつきました」
~~~~~~~~~
リーフ「人の気配が増えてる?この塔に?でも、この塔、誰も入れないんでしょ?」
**********
ジャンヌ:騎士団長
フィスト:近衛兵長
サリー:魔法使い
マリン:海の冒険者
ブラド:吸血鬼の姫
ローズ:貴族令嬢
キャッツ:トレジャーハンター
マリア:シスター
リーフ:エルフ
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サリー(……なに?これ……この場所……何かおかしい……)
サリーは空に架かる虹を見つめます。
ジャンヌ「ね、ねぇ、サリー……ほんとに何もないの?」
サリー「えっ?」
ジャンヌ「ごめんね、しつこくて……ほんとに何もないなら、いいんだけどさ……」
サリー「うん……ありがとう。なんか……」
ジャンヌ「うん。どうかした?」
サリー「さっきからすごく、不思議な感覚なの……今まで感じたことがないような」
ジャンヌ「今まで、感じたことない……?」
マリン「ん?どうしたの?ふたりとも」
キャッツ「何かあった?」
すでに報告を終え、することがなくなったマリンとキャッツが、ふたりのやり取りに気づきました。
順番が回ってきたローズや、終えたばかりのマリアとリーフ、順番を待っているフィストとブラドは、それに気づく余裕がありません。
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ローズ「えーっと、海底神殿から潮流に乗って、砂漠の国に行きました。そこで女王様と出会って、穴に落とされました」
リーフ「びっくりしたよねー!あれ」
マリア「穴もそうだけど、ローズの思い切りの良さにびっくりしたわね」
フィスト「あれは怖いもの知らずなだけよ」
ローズ「えっと、それで、なんだかんだあってオーブが手に入りました」
ブラド「はしょりすぎやん」
『なんだかんだとは』
ローズ「あ、ごめんなさい!えっと、ご先祖様と女王様の真意を確かめて、『先人を貴ぶ心』を知りました」
ローズの話が終わると、5本目の虹が架かりました。
塔から伸びる虹の先には、砂漠の国があるはずです。
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サリー「……ま、また……」
ジャンヌ「サリー?ほんと、どうしたの?わかる範囲でいいんだけど、教えてもらえる?」
サリー「えっと、ごめんなさい……自分でもよくわからなくて……なんだろ……これ」
マリア「?どうしたの?」
キャッツ「なんか、落ち着かないみたいよ、サリー」
マリン「虹が世界に復活したから、なんていうか、『気』が乱れてる、とか?」
サリー「……うん。そうかも……『気』が、乱れてる……というか、おかしい……」
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フィスト「それじゃあ、次は私ね。……えっと、私たちは砂漠の国からロック鳥に運んでもらって、地の果てを歩いてたら、みんなで夢の国に迷いこみました。そこで、世界に必要な心のひとつ、『夢見る心』と出会いました」
6本目の虹が空に架かりました。
ローズ「あれはどこにつながってるんだろうね?夢の国まで届いてるのかな?」
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リーフ「?どうしたの?」
ジャンヌ「うん、サリーがね。何か感じ取ってるらしいんだけど……」
サリー「……『気』が乱れてる……?でも、何か違うような……」
キャッツ「そりゃこんだけ虹が増えてるんだもん。何かは起きるわよね」
サリー「そう!それ!増えてる!」
ローズ「うん。もう6本になったよ。かなり増えたけど、あとはブラドだけ」
サリー「ち、違うの!この塔で、『気』が……人の気配が増えてるの!なんで気づかなかったんだろう……虹が増えるたびに……人が増えてるの!」
ブラド「え?なに?どうしたん?次、私やけど、やっていいの?」
マリン「あー、うん。いいよいいよ。みんなやったし。やっといて」
ブラド「え、扱いひどない?」
マリア「た、確かに言い方はひどいけど、こっちはみんないるから大丈夫よ。ブラドには安心してそっちに集中しててほしいのよ」
ブラド「そういうことなら……ォホンッ、えっと。夢の国から出てきた私たちは、さらに地下深くへと進み、魔界に辿りつきました」
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リーフ「人の気配が増えてる?この塔に?でも、この塔、誰も入れないんでしょ?」
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