虹の騎士団物語

舞子坂のぼる

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第8章 地の果て

第201話 不思議な世界のその奥

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第201話 不思議な世界のその奥
**********
ジャンヌ:騎士団長
フィスト:近衛兵長
サリー:魔法使い
マリン:海の冒険者
ブラド:吸血鬼の姫
ローズ:貴族令嬢
キャッツ:トレジャーハンター
マリア:シスター
リーフ:エルフ
**********


サリーの杖は倒れたきり動かなくなりました。

ジャンヌ「そんじゃ、あっち行く?杖が指した方」

フィスト「それでいいの?」

リーフ「いいじゃん、なんか不思議なことが起こったんだもん。不思議なことの導きに従うのもありじゃない?」

キャッツ「な、何かしら、この説得力は……」

ブラド「言ってることめちゃくちゃやのにね」

リーフ「えー!ひどーい!」

サリー「で、でも、ほんとにあっちでいいの?」

マリン「そんな責任感じることないよ。サリーの術じゃないんでしょ?」

サリー「う、うん……」

ローズ「じゃあいいじゃん!」

マリア「うん、そういうことね」

フィスト「ほんじゃ、あっちに行ってみよー!」

マリア「なんか、フィスト張り切ってるね」

ブラド「そろそろ自分のキューブにもオーブが入りそうやからワクワクしてるんやろ」

ジャンヌ「そう言うブラドはどうなの?」

ブラド「んー、とくには何も……」

リーフ「しっ!みんな、静かに……」

マリン「な、なに?」

リーフ「なにか、聞こえる……歌声?」

リーフのとがった長い耳がぴくぴくと動きます。

リーフ「あっち!」

リーフが駆けだしたので8人は慌ててついていきました。
そして1分もたたないうちに立ち止まった9人が見たのは、異様というにはあまりにも和やかな光景でした。

キャッツ「な、なに?……あれ」

マリア「こ、こびと?」

ローズ「めっちゃハイホーハイホー言ってるね!」

9人の視線の先で、小人が7人、木を切り倒したり、それを薪にしたりと、木こりの仕事をしています。

サリー「小人なんて……初めて見た」

リーフ「わたしも……かわいいね」

ブラド「ドワーフ族よりも小さいんやね。ドワーフは私たちのお腹あたりの背丈やったけど、あの小人たち、膝くらいまでしかないもんね」

ジャンヌ「まぁ、とりあえず人には会えたね」

キャッツ「たずねびとステッキの力なのかな?」

サリー「ま、まさか……」

リーフ「えっと、じゃあ、とりあえず道聞こうか!あのー!すいませーん!」

リーフの声に7人の小人が一斉に振り向きます。
そして次の瞬間には一目散に逃げていきました。
全員が同じ方向に向かって走っていったのです。

リーフ「え!?ちょ、ちょっと!」

マリン「あぁ~、リーフが怖がらせたから……」

リーフ「え!?違うじゃん!」

ジャンヌ「マリンがやってたら小人全員、卒倒してたんじゃないの?」

マリン「え!?ひどくない?」

マリア「どの口で言うのよ……」

サリー「えっと、みんな逃げちゃったけど……どうする?」

ブラド「みんなおんなじ方向に逃げていったんやからさ、そっちに家とかあるんちゃう?そっち行こうよ」

ローズ「余計怖がらないかな?」

ジャンヌ「まぁ、そうかもしれないけどさ、当てもなく歩くわけにいかないし」

フィスト「仲良くなれたらそれが一番だもんね」

リーフ「そうだね!」

9人は小人たちが逃げていった方向に歩き始めました。
そして5分ほどたつと、またしても、異様に和やかなものにぶつかりました。
それは一軒の家でした。

リーフ「こ、これ……」

「「「「お菓子の家えええ?!」」」」
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