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第8章 地の果て
第199話 目覚めた場所は
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第199話 目覚めた場所は
**********
ジャンヌ:騎士団長
フィスト:近衛兵長
サリー:魔法使い
マリン:海の冒険者
ブラド:吸血鬼の姫
ローズ:貴族令嬢
キャッツ:トレジャーハンター
マリア:シスター
リーフ:エルフ
**********
マリン「ちょっと!これ下!どうなってんの!?」
9人は叫び声とともに、奈落へと吸い込まれていきました。
そして全員がほぼ同時に、固い地面の感触と柔らかな日の光に目を覚ましました。
ジャンヌ「ん……んんっ……は!?みんな!無事!?」
ローズ「んん……うーん、無事だよぉー」
キャッツ「何かあるとジャンヌちゃんが全員の無事を確認するようになっちゃったね」
ブラド「さすが、我らがリーダー」
フィスト「お世話かけますなぁ」
マリア「全員、特に怪我してないのね。よかった」
サリー「で、でも……ここ、どこ?」
9人は辺りを見渡します。
先程まで9人がいた砂漠や岩石地帯とは、まったく違う景色が広がっていました。
そこは森でした。
小鳥がさえずり、日の光が木々の間から差し込み、爽やかな風が吹き抜ける、これ以上ないくらいの、森でした。
キャッツ「ど、どこよ……ここ」
リーフ「さっきまで私たち、砂漠にいたのに……」
マリン「ね、ねぇ!そういや私たち!どこから落ちてきたの?」
マリンの言葉に全員が辺りを見渡します。
どこに目を向けても、9人が転がり落ちてきた穴らしきものは見当たりません。
ジャンヌ「どこかに……連れてこられたのかしら……?私たちみんな、気を失ってる間に」
リーフ「そっか、気を失ってたんだよね、私たち」
マリア「誰かがそんなことをしたとして、どんな目的があったのかしら?」
キャッツ「そうだよねー……9人を砂漠からここまで運んで、縛り上げるでも閉じ込めるでもなく、ただここに置き去りにする、なんて」
サリー「それに、私たちどれくらい気を失ってたんだろ……ここ、砂漠と全然気候ちがう……」
ローズ「そうだよね、かなり遠くまで来たんじゃないかな?」
フィスト「ま、なんにしてもさ!ここにいても何もわからないんだから、どっか人のいるとこに行こうよ!」
ブラド「たしかに、それがよさそう」
マリン「んで、どっち行くのよ?」
9人は改めて自分たちの周りに目を向けます。
小鳥のさえずり。爽やかに吹き抜ける風。木々の葉擦れ。
不穏な気配など微塵もありませんが、途方に暮れるには十分すぎるほど、人の気配のない森でした。
キャッツ「ねえ、リーフ。動物に聞けない?どっちに人がいる、とか」
ブラド「お!ナイス!」
リーフ「ご、ごめん……なんか、動物たちの声、聞こえないの……警戒して近くに来てくれないのかな?」
ローズ「謝ることないよー!でも、リーフがいてもそんなことがあるんだね」
マリン「エルフがいるんだから、動物たちも来てくれてもいいのね……なんだかよくわかんないことが起こるわね、今回は」
ジャンヌ「仕方ないね……サリー、人の気配がどの辺にあるかとか、術とかでわかる?」
サリー「う、うん、できるよ。すごく遠いところだと、時間かかっちゃうけど」
マリア「あまり体に負担がないようにしてね」
サリー「大丈夫だよ。静かに、集中できれば……」
サリーはそう言って目を閉じ、集中し始めました。
マリン「いやーサリーの術ってほんとすごいね」
ブラド「ほんと。今までどれだけ助かったか」
キャッツ「ブラドは特に日差し除けで、ね」
ブラド「私だけちゃうやん!」
ローズ「めっちゃ荷物持ってもらってるしね!」
サリー「ご、ごめん!……できない!」
ジャンヌ「だから静かにしろってのよ!」
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ジャンヌ:騎士団長
フィスト:近衛兵長
サリー:魔法使い
マリン:海の冒険者
ブラド:吸血鬼の姫
ローズ:貴族令嬢
キャッツ:トレジャーハンター
マリア:シスター
リーフ:エルフ
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マリン「ちょっと!これ下!どうなってんの!?」
9人は叫び声とともに、奈落へと吸い込まれていきました。
そして全員がほぼ同時に、固い地面の感触と柔らかな日の光に目を覚ましました。
ジャンヌ「ん……んんっ……は!?みんな!無事!?」
ローズ「んん……うーん、無事だよぉー」
キャッツ「何かあるとジャンヌちゃんが全員の無事を確認するようになっちゃったね」
ブラド「さすが、我らがリーダー」
フィスト「お世話かけますなぁ」
マリア「全員、特に怪我してないのね。よかった」
サリー「で、でも……ここ、どこ?」
9人は辺りを見渡します。
先程まで9人がいた砂漠や岩石地帯とは、まったく違う景色が広がっていました。
そこは森でした。
小鳥がさえずり、日の光が木々の間から差し込み、爽やかな風が吹き抜ける、これ以上ないくらいの、森でした。
キャッツ「ど、どこよ……ここ」
リーフ「さっきまで私たち、砂漠にいたのに……」
マリン「ね、ねぇ!そういや私たち!どこから落ちてきたの?」
マリンの言葉に全員が辺りを見渡します。
どこに目を向けても、9人が転がり落ちてきた穴らしきものは見当たりません。
ジャンヌ「どこかに……連れてこられたのかしら……?私たちみんな、気を失ってる間に」
リーフ「そっか、気を失ってたんだよね、私たち」
マリア「誰かがそんなことをしたとして、どんな目的があったのかしら?」
キャッツ「そうだよねー……9人を砂漠からここまで運んで、縛り上げるでも閉じ込めるでもなく、ただここに置き去りにする、なんて」
サリー「それに、私たちどれくらい気を失ってたんだろ……ここ、砂漠と全然気候ちがう……」
ローズ「そうだよね、かなり遠くまで来たんじゃないかな?」
フィスト「ま、なんにしてもさ!ここにいても何もわからないんだから、どっか人のいるとこに行こうよ!」
ブラド「たしかに、それがよさそう」
マリン「んで、どっち行くのよ?」
9人は改めて自分たちの周りに目を向けます。
小鳥のさえずり。爽やかに吹き抜ける風。木々の葉擦れ。
不穏な気配など微塵もありませんが、途方に暮れるには十分すぎるほど、人の気配のない森でした。
キャッツ「ねえ、リーフ。動物に聞けない?どっちに人がいる、とか」
ブラド「お!ナイス!」
リーフ「ご、ごめん……なんか、動物たちの声、聞こえないの……警戒して近くに来てくれないのかな?」
ローズ「謝ることないよー!でも、リーフがいてもそんなことがあるんだね」
マリン「エルフがいるんだから、動物たちも来てくれてもいいのね……なんだかよくわかんないことが起こるわね、今回は」
ジャンヌ「仕方ないね……サリー、人の気配がどの辺にあるかとか、術とかでわかる?」
サリー「う、うん、できるよ。すごく遠いところだと、時間かかっちゃうけど」
マリア「あまり体に負担がないようにしてね」
サリー「大丈夫だよ。静かに、集中できれば……」
サリーはそう言って目を閉じ、集中し始めました。
マリン「いやーサリーの術ってほんとすごいね」
ブラド「ほんと。今までどれだけ助かったか」
キャッツ「ブラドは特に日差し除けで、ね」
ブラド「私だけちゃうやん!」
ローズ「めっちゃ荷物持ってもらってるしね!」
サリー「ご、ごめん!……できない!」
ジャンヌ「だから静かにしろってのよ!」
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