虹の騎士団物語

舞子坂のぼる

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第8章 地の果て

第198話 潜む危険

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第198話 潜む危険
**********
ジャンヌ:騎士団長
フィスト:近衛兵長
サリー:魔法使い
マリン:海の冒険者
ブラド:吸血鬼の姫
ローズ:貴族令嬢
キャッツ:トレジャーハンター
マリア:シスター
リーフ:エルフ
**********


ジャンヌ「じゃあ少し休憩して、それから手がかりを探そう!何があるかわからないから、効率悪いけど、みんなで固まって動こうね」

「「「「はーい!」」」」

9人は岩に腰かけたり、水を飲んだりして、少しの休憩をしました。

マリン「んで、どっから行く?」

マリア「しらみつぶしに歩くのは、さすがに手間よね」

リーフ「じゃあ!怪しそうなとこに行ってみる?」

キャッツ「どこよ?その『怪しそうなとこ』って」

フィスト「見ただけじゃ見当もつかないよね」

リーフ「ごめーん!」

フィスト「怒ってないって!」

ローズ「まずはさ、来た方の反対側に行ってみない?」

ジャンヌ「つまり、高台の奥の方に行ってみるってこと?」

ブラド「なるほどね……ここまで来て、何も見つかってないんだから、まずは見てないところを見るわけね」

サリー「あたまいいー!」

9人はそろって歩きはじめました。
しかし、何も見つけられないまま、高台の端までたどり着いてしまいました。

ローズ「…………ごめん(笑)なんもないね」

マリア「謝ることないわ。無駄足じゃないのよ。『ここにはなにもない』ってことはわかったんだから」

ジャンヌ「そうね。それがわかったことを収穫として、ここからどう動くか、よね」

マリン「ねぇねぇ、この辺さ、ちょっと地面の色、ちがくない?」

サリー「……?あ!ほんとだ!ちょっとだけ、色が薄いよね」

キャッツ「ほんとだねー、なんでだろ……ローズ、わかる?」

ローズ「え?なんでか?えーっと……わかりません(笑)」

フィスト「まぁそりゃそうよね。私にもさっぱりよ」

ローズ「色が違って見えるってことは、光の反射の具合が違うってことだから……」

ブラド「めっちゃわかってるやん」

リーフ「えっと、何?光の、反社?」

ローズ「えっと、要するに、ここだけ違う鉱石でできてる、か……」

ジャンヌ「か?」

ローズ「ここの地盤だけ、すごーく薄くなってるとか」

マリア「なるほど……一応聞くんだけど、その、すごーく薄くなってたら、どうなるの?」

ローズ「んー、色が違って見えるくらい薄くなってるなら、こんな風に、9人が集まってたら……」

ローズが言い終えるより早く、9人の立っていた場所が崩れ落ちました。
9人は突然落ちることになってしまったのです。

キャッツ「ローズぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」

ローズ「わたし悪くないでしょぉぉー?!」

ブラド「早く言ってよぉぉぉぉ!!」

リーフ「また落ちるのぉぉぉぉぉぉ?!」

マリン「ちょっと!これ下!どうなってんの!?」

9人は叫び声とともに、奈落へと吸い込まれていきました。

そして全員がほぼ同時に、固い地面の感触と柔らかな日の光に目を覚ましました。
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