虹の騎士団物語

舞子坂のぼる

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第4章 空中都市

第108話

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第108話 キャッツのやり方
**********
ジャンヌ:騎士団長
フィスト:近衛兵長
サリー:魔法使い
マリン:海の冒険者
ブラド:吸血鬼の姫
ローズ:貴族令嬢
キャッツ:トレジャーハンター
マリア:シスター
リーフ:エルフ
**********


キャッツは鞄の中からロープを取り出し、片方の端を結び輪を作り、鳥人族の国王に近づき、首にかけました。

ホーク「……なにを」

あまりの脈絡のない行動に、大臣も衛兵も、8人の仲間たちも、ただ眺めているしかできませんでした。

キャッツ「んふ❤」

キャッツは国王に微笑みかけると、ロープを持ったまま、走り出しました。
ロープはすぐにピンと張り、首にかけた輪が締まります。

ホーク「!?ングッ」

国王は引っ張られまいと、キャッツについていくように走り出しました。
キャッツは構わず、神殿の端から地上に向かって飛び降りたのです。

サリー「キャッツちゃん!?」

キャッツに続いて、国王も落ちて行きました。
ようやく大臣が、目の前で起きた事態を把握し、叫びました。

アウル「へ、陛下ぁぁぁぁぁ!!!」

フィスト「何してんのよぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

ブラド「やば(笑)」

アウル「追えぇぇー!!」

2人の衛兵が大臣の命令に従いました。

神殿の中に、8人の少女と、年老いた鳥人ひとりが残されました。

ローズ「すごかったねー!ロープの扱い、慣れててかっこよかったー!さすがトレジャーハンター」

リーフ「え?い、いいの?ほっといて」

マリン「大丈夫だよ。キャッツの考えてることは、なんとなくわかるわ」

フィスト「そうなの?」

マリン「ドワーフの里まで連れていくのよ。無理矢理ね」

マリア「まぁ連れていくって言っても、実際に飛ぶのは国王様よね。キャッツは背中にでも乗せてもらうのかしら?無理矢理」

サリー「追いかけていった兵隊に、止められないかな?」

マリン「大丈夫よー国王といるんだもん。最高の人質じゃん」

ローズ「キャッツちゃん、飛び降りるとき、ダガー抜いてたよ(笑)」

マリン「やっぱりねー」

アウル「…………これは種族間の大問題に発展するぞ」

大臣の顔は怒りに染まっています。

ジャンヌ「気持ちはわかるけどね、あなたも望んでいたんじゃないの?」

アウル「…………どういう意味だ」
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