虹の騎士団物語

舞子坂のぼる

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第4章 空中都市

第102話

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第102話 鳥人族の神殿
**********
ジャンヌ:騎士団長
フィスト:近衛兵長
サリー:魔法使い
マリン:海の冒険者
ブラド:吸血鬼の姫
ローズ:貴族令嬢
キャッツ:トレジャーハンター
マリア:シスター
リーフ:エルフ
**********


9人は鳥人たちについて歩きます。

リーフ「城に人がいないって、そんなこと、あるんですか?」

アウル「今の国王様のご意志だよ」

ジャンヌ(……ずいぶん不満がありそうね)

マリン「じゃあ、国王はどこにいんのよ?」

リーフ「えと……その国王様は今どこに?」

アウル「オーブのある神殿におられる」

マリン「ふーん、ちょうどいいわね。今その神殿に向かってるんでしょ?」

マリア「そうね。国王に直接交渉しましょう」

ローズ「……でも、それでいいのかな?」

ブラド「何がよ?」

ローズ「いや、私たち、オーブがもらえたら、それで解決なのかな?って」

ジャンヌ「そうね、私もそこが疑問だわ。ボルカノさんが言ってたよね?オーブを集めることは世界の心をひとつにすることだって。だから、ドワーフの里と同じように、この国の心の問題を解決しないことには、たとえ譲ってもらったとしても、オーブはキューブの中に入らないんじゃないかな」

フィスト「心の問題、ね」

サリー「ボルカノさんは、『自分たちは外の世界に目を向ける気持ちが欠けていた』って言ってたね」

マリン「この人たちに欠けている心って」

キャッツ「礼儀ね。間違いないわ。あと人のこと見下しすぎよ。態度悪いし」

ジャンヌ「ちょっと……悪口になってるわよ」

リーフが後方のやり取りに一層バツが悪くなったころ、先を歩く鳥人たちの足が止まりました。

アウル「ここだよ。私たちの神殿だ」

乳白色の大きな建物でした。
階段10段ほどの高さの土台の上に、円柱が立ち並び、その円柱の上には、屋根が乗っています。
地上にある「神殿」と呼ばれる建物と、大きな違いはなさそうです。

リーフ「綺麗……」

リーフは思わず呟いたあと、こちらへ向けられたアウルの視線に気づきました。
睨むような視線ではありますが、リーフに腹を立てている様子はありません。
今にも唇を噛みしめそうな顔です。

ジャンヌ「すごいね……空中に都市があって、城があって、神殿もあるのね」

ブラド「?ねえ、あれ、なに?あの屋根の壁?についてるやつ」
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