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僕と寿美子と修兄ちゃん
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かちゃかちゃ。
「ふぅ・・・これでよし、っと。」
洗いあげた食器の片付けも終わっちゃったし。
店内清掃も終わっちゃったし。
さて。
どうしようかな。
今日はお客さん、誰も来ないなぁ・・・・・・。
そう思いながら僕はカウンターに頬杖をついた。店の奥にあるボックス席の窓からは穏やかな陽射しが差し込んでいる。それが程よい感じに僕の眠気を誘った。
「・・・・・・・・・・ふわぁぁ・・んんーーーー・・・・あぁー暇だなぁぁ・・」
「ふむ。暇ですか・・・」
「うわっ!!マスター!?いたんですか!?」
「はい?先程からおりましたが。」
「えー・・・・・すみません。気がつきませんでした。」
「はい。‥いえ。それより、あんなに大泣きしてたのは、もう落ち着いたんですか?」
「え?僕、泣いたりしてませんけど?」
「『夢を見た』とおっしゃって。先程かなり・・・・・・・もしかしてお忘れですか?」
「・・・・・・・・夢?」
「はい。」
「・・・・・・・・・・覚えていません。」
マスターは、酷く憐れみのこもった目で僕の顔面を見つめてきた。そんな目で見つめられても覚えてないものは覚えていない。
「・・・もしかしたら、少しお疲れかもしれません」
「え?・・・いえいえ、いつもと変わらないですよ?」
「いえ、何かあってからでは遅いですから。バイト代も1日分ちゃんとお支払いいたしますから。今日はもう上がって、ゆっくりお休みになってください。」
「え?いや・・そんな訳には‥」
と言いかけて僕の目の前の景色はクルンと回った。僕はカウンターに脇腹をぶつけると、そのままズルズルと崩れ落ちるように両手両膝で床に着地した。
「大丈夫ですか?!」
「・・・・ぅう」
大丈夫だと答えようとしたけれど、カウンターにぶつけた脇腹が痛んでうめくことしかできなかった。
脇腹の痛みに唸っていると、肋までギシギシミシミシ鳴り出し呼吸すら儘ならないほどに痛みだし、背筋がゾクゾクするような寒さに包まれた。と、思ったら今度は込み上げるような吐き気。お昼に食べた賄いのトマトパスタが里帰りしそうになって僕は必死に口をつぐんで。
ズリズリとトイレまで這って行って便器にかじりつく。
もう何も出ない・・・ってくらい出した。
なのに吐き気は一向に治らない。
ハアハアと息を荒げながら便器に顔を埋めていると、段々と目の前が暗くなってくる。
どうしよう。
困ったな。
動けないや。
また込み上げる。
吐き出す。
何度も何度もそれを繰り返していると、ずっとトイレの前にいたらしきマスターが、こちらをのぞき込んで心配そうに声をかけてきた。
「・・・・・大丈夫ですか?」
「・・・ぁはぁはぁ・・・・・・お言葉に・・・・はぁはぁ・・んぐッ。オエエッ甘えます・・・帰ります・・・・・」
「・・・それが良いです。すぐにタクシー呼びますから。ひとまず病院までお送りします。一人暮らしですよね?念のため私が付き添いますので。」
「いえ・・・・・まだなんとかなるので、大丈夫です。とりあえず家に帰ります。」
そう言う僕のことを、マスターは全く信じていない顔で見つめている。そりゃそうか。だって便器に顔を埋めたまま額にビッシリ汗をかきながら涙と鼻水とヨダレを垂らしてハアハア言ってるんだから。
「ゥエエ・・・ゲボッ・・・・・ッント大丈夫です・・・・」
「ふむ・・・・・」
そう言って、僕はトイレットペーパーで口元を拭ってトイレに流し。歯を食いしばりながら壁や柱に掴みかかり、足をプルプルさせながら立ち上がった。その姿はまるで産まれたての子鹿のよう。そのままヨタヨタと歩きながら店の奥にある更衣室に向かった。
いや、向かおうとした。
直後、グルンと回った僕の視界。
「あ!」
というマスターの叫び声が聞こえ、徹頭徹尾無表情なはずのマスターの焦ったような表情がチラリと見えた・・・気がした。
気がついたとき、僕は四つん這いになって地面を見つめていた。不思議と痛みも吐き気も治ったようで身体が軽い。
「はは・・・・・全く今日は何回這いつくばれば気がすむんでしょうね、僕の体は・・・・・」
自重気味にそう言った僕の声は、まるで小さな子供のよう。
「ん?あ?」
よくよく見れば、這いつくばって手をついていたのは喫茶店の床じゃなく、土を踏み固めたような地面。路上。そして地面についている手もまるで小さな子供のそれ。
「・・・・・え?!・・・なに?!」
幼い声と小さな手に驚いていると、突然、全身に激しい熱風が吹きつけてきた。それを熱いと思うより先に喉と肺がジクリと反応して、僕は激しく咳き込んだ。
「ケホッ!ケホッ!ヒュウッヒュウッ・・・ケホッ!」
苦しい。
息が吸えない。
汗と涙とヨダレがボタボタ垂れて止まらない。
そんなとき。
ふっと空を見上げた。
そこには視界の端から端までを埋め尽くすように沢山の飛行機が飛んでいた。目に見えるほどの低さで蠢くように。
なんだあれ。
その沢山の飛行機は、ゴミ屑をばら撒くようにバラバラバラバラと何かを落とし続けている。落とされたそれは空気を切り裂きながらヒューーーーーと落ちたかと思えば、空中でパッと塵のよう広がり、キラキラと光りながらオレンジ色に光り輝く地面に降りそそいでいた。
光り輝く?
なんで気づかなかったんだろう。
僕が視線を落とした先には、町らしきものが広がっている。
板でできた塀。
平屋の建物。
庭に茂っていたであろう木々。
僕の視界に入る全てのものが。
轟々と音をたてて燃え上がっている。
火。
炎。
合間に。
誰かの怒号。
誰かの叫び。
誰かの悲鳴。
逃げ惑う人々の姿。
僕の前でぐにゃりとねじまがって燃えていた何かは、次第に音もなく崩れていった。
その光景に目を離すこともできないまま、僕はただただ見つめていた。
ギューーーーーーーーーーーウゥゥゥン・・・・・
真正面。
空にいたはずの飛行機が一台。旋回して僕の方へ飛んできている。
操縦士が真っ直ぐ僕を見ている。
ヤバい。
そうは思ったけれど、僕の体はピクリとも動かない。
コマ送りのように見えるその光景を見つめているしかなかった。
そんな時。
「寿美子ぉ!!」
誰かを呼んでいる怒声が響いた。
瞬間。誰かが僕の腹周りをガッと掴み、ヒョイっと抱え上げ、凄い速さで走りだした。
直後。
ダダダダダダダダダダダダダダダダダ!!
さっきまで僕が這いつくばっていた地面で、激しい火花が散った。
グウゥゥゥゥゥゥゥン・・・・・ブゥゥゥゥゥン!
ギュオオオオオオオオオオオオォン・・・・・・・・・・
え?これ銃・・・・・?
飛行機は高く飛び上がった後に空中で旋回して、また僕達をめがけて飛んできた。
すると僕を抱えて走っていた人は急に向きを変えて、近くにあった雑木林の中に突っ込んだ。その人は、大きな木の洞のようなところに僕を放り込んで直ぐに地面に転がった。
ズダダダダダダダダダダダダダダダダダ!!
僕たちが走っていたところに激しい火花が散った。
また上空に上がっていって、旋回している。
しばらくそうしていて僕達の姿が見つけられなかったのか、またどこかに向かって飛んでいった。
飛行機が離れると直ぐにその人は僕に駆け寄ってきた。
「ゴホッ、ゴホッ、寿美子・・・大丈夫か・・・・・・ゲホッゴホッ・・・ハァ、ハァ・・・」
僕を『寿美子』と呼ぶこの人を、僕はなぜか『修兄ちゃん』だと知っていた。
修兄ちゃん・・・
声は出なかったが、そう呟いたら凄くホッとして、僕の目の前は急に真っ暗になった。
「ふぅ・・・これでよし、っと。」
洗いあげた食器の片付けも終わっちゃったし。
店内清掃も終わっちゃったし。
さて。
どうしようかな。
今日はお客さん、誰も来ないなぁ・・・・・・。
そう思いながら僕はカウンターに頬杖をついた。店の奥にあるボックス席の窓からは穏やかな陽射しが差し込んでいる。それが程よい感じに僕の眠気を誘った。
「・・・・・・・・・・ふわぁぁ・・んんーーーー・・・・あぁー暇だなぁぁ・・」
「ふむ。暇ですか・・・」
「うわっ!!マスター!?いたんですか!?」
「はい?先程からおりましたが。」
「えー・・・・・すみません。気がつきませんでした。」
「はい。‥いえ。それより、あんなに大泣きしてたのは、もう落ち着いたんですか?」
「え?僕、泣いたりしてませんけど?」
「『夢を見た』とおっしゃって。先程かなり・・・・・・・もしかしてお忘れですか?」
「・・・・・・・・夢?」
「はい。」
「・・・・・・・・・・覚えていません。」
マスターは、酷く憐れみのこもった目で僕の顔面を見つめてきた。そんな目で見つめられても覚えてないものは覚えていない。
「・・・もしかしたら、少しお疲れかもしれません」
「え?・・・いえいえ、いつもと変わらないですよ?」
「いえ、何かあってからでは遅いですから。バイト代も1日分ちゃんとお支払いいたしますから。今日はもう上がって、ゆっくりお休みになってください。」
「え?いや・・そんな訳には‥」
と言いかけて僕の目の前の景色はクルンと回った。僕はカウンターに脇腹をぶつけると、そのままズルズルと崩れ落ちるように両手両膝で床に着地した。
「大丈夫ですか?!」
「・・・・ぅう」
大丈夫だと答えようとしたけれど、カウンターにぶつけた脇腹が痛んでうめくことしかできなかった。
脇腹の痛みに唸っていると、肋までギシギシミシミシ鳴り出し呼吸すら儘ならないほどに痛みだし、背筋がゾクゾクするような寒さに包まれた。と、思ったら今度は込み上げるような吐き気。お昼に食べた賄いのトマトパスタが里帰りしそうになって僕は必死に口をつぐんで。
ズリズリとトイレまで這って行って便器にかじりつく。
もう何も出ない・・・ってくらい出した。
なのに吐き気は一向に治らない。
ハアハアと息を荒げながら便器に顔を埋めていると、段々と目の前が暗くなってくる。
どうしよう。
困ったな。
動けないや。
また込み上げる。
吐き出す。
何度も何度もそれを繰り返していると、ずっとトイレの前にいたらしきマスターが、こちらをのぞき込んで心配そうに声をかけてきた。
「・・・・・大丈夫ですか?」
「・・・ぁはぁはぁ・・・・・・お言葉に・・・・はぁはぁ・・んぐッ。オエエッ甘えます・・・帰ります・・・・・」
「・・・それが良いです。すぐにタクシー呼びますから。ひとまず病院までお送りします。一人暮らしですよね?念のため私が付き添いますので。」
「いえ・・・・・まだなんとかなるので、大丈夫です。とりあえず家に帰ります。」
そう言う僕のことを、マスターは全く信じていない顔で見つめている。そりゃそうか。だって便器に顔を埋めたまま額にビッシリ汗をかきながら涙と鼻水とヨダレを垂らしてハアハア言ってるんだから。
「ゥエエ・・・ゲボッ・・・・・ッント大丈夫です・・・・」
「ふむ・・・・・」
そう言って、僕はトイレットペーパーで口元を拭ってトイレに流し。歯を食いしばりながら壁や柱に掴みかかり、足をプルプルさせながら立ち上がった。その姿はまるで産まれたての子鹿のよう。そのままヨタヨタと歩きながら店の奥にある更衣室に向かった。
いや、向かおうとした。
直後、グルンと回った僕の視界。
「あ!」
というマスターの叫び声が聞こえ、徹頭徹尾無表情なはずのマスターの焦ったような表情がチラリと見えた・・・気がした。
気がついたとき、僕は四つん這いになって地面を見つめていた。不思議と痛みも吐き気も治ったようで身体が軽い。
「はは・・・・・全く今日は何回這いつくばれば気がすむんでしょうね、僕の体は・・・・・」
自重気味にそう言った僕の声は、まるで小さな子供のよう。
「ん?あ?」
よくよく見れば、這いつくばって手をついていたのは喫茶店の床じゃなく、土を踏み固めたような地面。路上。そして地面についている手もまるで小さな子供のそれ。
「・・・・・え?!・・・なに?!」
幼い声と小さな手に驚いていると、突然、全身に激しい熱風が吹きつけてきた。それを熱いと思うより先に喉と肺がジクリと反応して、僕は激しく咳き込んだ。
「ケホッ!ケホッ!ヒュウッヒュウッ・・・ケホッ!」
苦しい。
息が吸えない。
汗と涙とヨダレがボタボタ垂れて止まらない。
そんなとき。
ふっと空を見上げた。
そこには視界の端から端までを埋め尽くすように沢山の飛行機が飛んでいた。目に見えるほどの低さで蠢くように。
なんだあれ。
その沢山の飛行機は、ゴミ屑をばら撒くようにバラバラバラバラと何かを落とし続けている。落とされたそれは空気を切り裂きながらヒューーーーーと落ちたかと思えば、空中でパッと塵のよう広がり、キラキラと光りながらオレンジ色に光り輝く地面に降りそそいでいた。
光り輝く?
なんで気づかなかったんだろう。
僕が視線を落とした先には、町らしきものが広がっている。
板でできた塀。
平屋の建物。
庭に茂っていたであろう木々。
僕の視界に入る全てのものが。
轟々と音をたてて燃え上がっている。
火。
炎。
合間に。
誰かの怒号。
誰かの叫び。
誰かの悲鳴。
逃げ惑う人々の姿。
僕の前でぐにゃりとねじまがって燃えていた何かは、次第に音もなく崩れていった。
その光景に目を離すこともできないまま、僕はただただ見つめていた。
ギューーーーーーーーーーーウゥゥゥン・・・・・
真正面。
空にいたはずの飛行機が一台。旋回して僕の方へ飛んできている。
操縦士が真っ直ぐ僕を見ている。
ヤバい。
そうは思ったけれど、僕の体はピクリとも動かない。
コマ送りのように見えるその光景を見つめているしかなかった。
そんな時。
「寿美子ぉ!!」
誰かを呼んでいる怒声が響いた。
瞬間。誰かが僕の腹周りをガッと掴み、ヒョイっと抱え上げ、凄い速さで走りだした。
直後。
ダダダダダダダダダダダダダダダダダ!!
さっきまで僕が這いつくばっていた地面で、激しい火花が散った。
グウゥゥゥゥゥゥゥン・・・・・ブゥゥゥゥゥン!
ギュオオオオオオオオオオオオォン・・・・・・・・・・
え?これ銃・・・・・?
飛行機は高く飛び上がった後に空中で旋回して、また僕達をめがけて飛んできた。
すると僕を抱えて走っていた人は急に向きを変えて、近くにあった雑木林の中に突っ込んだ。その人は、大きな木の洞のようなところに僕を放り込んで直ぐに地面に転がった。
ズダダダダダダダダダダダダダダダダダ!!
僕たちが走っていたところに激しい火花が散った。
また上空に上がっていって、旋回している。
しばらくそうしていて僕達の姿が見つけられなかったのか、またどこかに向かって飛んでいった。
飛行機が離れると直ぐにその人は僕に駆け寄ってきた。
「ゴホッ、ゴホッ、寿美子・・・大丈夫か・・・・・・ゲホッゴホッ・・・ハァ、ハァ・・・」
僕を『寿美子』と呼ぶこの人を、僕はなぜか『修兄ちゃん』だと知っていた。
修兄ちゃん・・・
声は出なかったが、そう呟いたら凄くホッとして、僕の目の前は急に真っ暗になった。
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